2021年2月23日火曜日

週末は発表会

今週末は、よねざわ市民ミュージカル「伝国座」の年度末成果発表が行われます。

伝国座は2009年に米沢市で初めて誕生したミュージカルグループ。名前の由来などは別の機会に譲るとして、創立以来小生は(たまにこのブログでも触れてきましたが)プロデューサーとして関わり地元米沢の皆さんとともに活動を続けてまいりました。

しかし、今年度はご承知の通りのコロナ禍。前年までとは状況が一変しました。一時的に活動がストップしてしまいました。春が過ぎ、夏が過ぎ、秋が過ぎて、私たちが伝国座でのお稽古を始めることが出来たのは11月でありました。

そんな状況にも関わらず、このたび、伝国座の皆さんの情熱と米沢市の文化課の皆さんや米沢上杉文化振興財団の皆さまのご尽力により、実際の舞台を使用しての発表会が行われることになりました。もちろん感染防止のガイドラインに則り、万全の対策を施しての挑戦です。

今週も、私たちは雪の米沢へと出向き、伝国座の皆さんの活動サポートを行いました。


ステキな新調衣裳も出来上がっていました。

劇場の灯を消さないために、私たちにできることを日々考え続けながらの挑戦です。


2021年2月16日火曜日

時計

先週の土曜日の夜、あれから間もなく10年というときに、震度6弱の地震が起きた。
おかげさまで人的被害を含めほとんどなかったけれども、
翌朝出社した事務所では、いくつか物が落ちて壊れていた。
そのうちのひとつ。
本棚にあった時計。



ちょうど地震のあったあたりの時刻で落ちたのだろう。
それを見てフラッシュバックした。

10年前の3月11日の夕方、仙台の一番町で倒れていた時計。
 


10日後の3月21日に見た、南三陸町立伊里前小学校校庭の時計。



それぞれ、地震に襲われた時刻
津波に襲われた時刻で倒れ、止まっていた。

物理学や天文学で言われるところの「時間の矢」(Arrow of Time, Time's Arrow)は、不可逆的だといわれるが、少なくとも地震によって私の記憶と感覚は可逆的な動きをする。
 
 

2021年2月7日日曜日

月日の流れ

この街に移り来てもうすぐ41年目に突入する。

恐らく数百年、いや、数千年もしくは数万年流れ続けているかもしれないこの水の流れに比べれば、私の40年などちっぽけなものだが、そんな短い間にでもここから見える景色は随分と変わってしまった。



昨日は、友人上田亨氏が音楽を担当した『シャボン玉』という芝居を観た。上田氏の曲を演奏したのは、盟友サイトウミノル氏。久々のストレートプレイ。ほのぼのとした素敵な音楽と演技を堪能させていただいた。

芝居が上演されたこの場所「仙台市民会館」から広瀬川を撮ってみた。この会館もいずれ無くなることが決まったということ。

そんな月日の流れを知ってか知らずか、この川の流れだけは変わらない。 
 
 

2021年2月3日水曜日

耐えながらも生み出す

新型コロナウイルスに関しての緊急事態宣言が延長された。現下の状況は私たちの活動にも、大きな影響をもたらしているが、どんな形であれミュージカルの舞台作品創りは止めないでいこうと思う。

ミュージカルの舞台は、大きく「音楽」「ダンス」「芝居」の各要素から成り立っている。そしてそれぞれに文芸的な要素と映像的な要素もはらんでいる。これまで30年続けてきた活動のなかで、それぞれの要素を精査してみると、パンデミックな状況下でも、やれること、やるべきことは無限にあるのだ。
冒頭の一行に書いたように、コロナは人々に「耐える」ことを強要し続けているが、今、耐えながらも生み出すことを求められていると言い換えることもできるのではないだろうか。一方で、耐えていることを感じさせない「自然体」も必要であると思う。すなわち「がんばって」はいけない。「柔よく剛を制す」のである。コロナは形を変えながら襲ってくる柔の敵であるから、我々は更なる柔で臨むべきなのである。

そうした思いの中、20年のお付き合いがある七ヶ浜国際村様との協業による劇場を使っての新しい企画がスタートした。
先日の日曜日。最初の撮影を終え、ばらし(後片付け)のために舞台奥のホリゾント幕が開かれると、そこには、七ヶ浜の美しい海と暮れなずむ空があった。



地球上の人間たちはどうあれ、少しく未練を残しているようにも見えるオレンジ色を残し、対岸から必ず陽はまた昇るのである。
そうした美しい自然の色を見ていると、今日生きていることが有難く、明日への活力が湧いてくるのである。