2022年3月28日月曜日

めかぶ

今日も、進学や就職で研究生たちが、また一人お稽古場と一緒に舞台を作ってきた仲間たちに別れを告げていました。別れと言っても彼らにとっては未来につながる希望の一歩です。

さて、先週、3.11以来会えなくなってしまった友人の奥様から、今年も「めかぶ」が届きました。めかぶはこの時期が「旬」です。みんなの大好物です。

事務所に居合わせた梶賀センセと職員も大喜び。

 


会えなくなってしまっても、思い出してその人を語る人間が存在する限り、まだその人は生きているように思います。

みんなでめかぶごはんを頂きながら、旬の味で、隼の話題で、楽しい時間を持つことができました。 


 

2022年3月18日金曜日

舞台芸術シンポジウム開催いたします

 4月24日に「東北・仙台から世界へ」と題した舞台芸術シンポジウムを開催する運びとなりました。
 このシンポジウムは私たちSCSミュージカル研究所が(一財)シェイクスピア・カンパニーと共同開催するものですが、同カンパニーは過去に英国エジンバラでの公演や、2019年の夏にはロンドンで『アイヌ・オセロ』(原作:W.シェイクスピア、翻案・脚本・演出:下館和巳)の上演を成功させています。一方でSCSミュージカル研究所の芸術監督、梶賀千鶴子の作品は、2017年から劇団四季を通じて『魔法を捨てたマジョリン』が中国全土で上演中です。また、東北で生まれた梶賀の作品は、カナダ(トロント)で『TAROH]』(1992)、ドイツ(フランクフルト)では『夕焼けの向こうに』(2011)が上演されています。
 しかし、これまでに東北で生まれ海外へと発信されるオリジナル舞台作品のこうした状況を分析または議論する場はありませんでした。そのことが今回のシンポジウム開催を決めるきっかけとなりました。
 このシンポジウムでは、シェイクスピア演劇に通暁する3人の学者とミュージカル作家が「再創造」という言葉をきっかけに、それぞれ違った角度から意見を述べ、議論し、会場の皆さんとも質疑応答によりテーマをさらに深めていきたいということがねらいです。
 因みにシンポジウムのパネラーでもある早稲田大学の本山哲人先生、明治大学の今野史昭先生の翻訳によるSCSミュージカル『梵天丸』(作・演出・振付:梶賀千鶴子)の「多言語化発信」に関する議論もその場で出来ればと考えています。
 同時開催される上映会は、入場無料です。皆さま心地の良い春の日に東北から発信される舞台について考えるひと時はいかがでしょうか?たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております!




2022年3月10日木曜日

風化なんかしない

日付が変わると3月11日。

今朝は先週七ヶ浜町とSCSミュージカル研究所が共同で行った劇場における有観客時の避難訓練の様子が地元紙に載っていた。

その時のミュージカル『忘れたい忘れない』では、舞台装置にこんな時計が出現していた。



これは、美術打合せの時に舞台装置制作のコンちゃんが、僕が見せた写真から発想して作ってくれたものだ。その写真は11年前に南三陸町歌津地区の伊里前(いさとまえ)小学校にで撮ったもの。僕らが子どもたちとミュージカルを創るために10年以上通っていた場所であった。



当時、東松島市在住でミュージカルの初舞台を前日ひかえていた小学生がいた。そして、あれから何年経っても、SCSの舞台本番時にはいつもその子、茜音ちゃんを連れて行っている。



僕の記憶の中では風化なんてしていない。