2020年2月18日火曜日

七輪を囲んで

今年大学を卒業するSCSミュージカル研究所の研究生数名と、とあるホルモン焼き屋さんに出かけて、七輪を囲みました。


中には「わぁ、七輪を間近で見るのは初めて!」という声も。
もうもうと立ち込める煙にも負けず、「炭火で焼くと、ほんとにおいしいですねぇ」何度もおいしい、おいしいを連発しつつ、若者たちはお肉やホルモンを次々と焼いては食べ、焼いては食べておりました。
一緒に同じ火を囲んで、彼ら同士で交わす会話や単語に時折軽い世代間ギャップを感じつつ、自分が20代前半だったころの周囲の環境や考え方や感性との差分を測るのには、とても有益なひとときとなりました。つい数年前まで子どもだと思っていた彼らがしっかりと成長し、次代を担う世代となっている彼らの感性に、とても明るく頼もしいものを感じていました。

一方、炭火を眺めながら、ふと、自宅の軒先に七輪を出してもらって、うちわで扇ぎながら魚やイカを焼いた私の幼い記憶がよみがえりました。本物の火で、自分で焼いて食べる。当時それは、近所のどこにでもあった、ごく普通の小さな体験だったかもしれないけれど、今では(ここまで生きてきてようやく味わいが少しわかってきた)人生の調味料のひとつになっているのだと思えるのです。
さらに思い出したのは、東日本大震災後の風景。電気もガスも回復していない被災地で、七輪や火鉢、井戸など昭和の中頃まではどの家にもあったようなものたちが、大変頼もしい存在だったということです。かの震災は、ここ数十年で私たちが得たものと失ったものを考えるきっかけともなりました。

とにもかくにも、昨夜は私もよく食べました。
たくさんの人に支えられてきている現在の健康状態に感謝するとともに、次の格言を思い出しました。近頃この格言、医学界でも再注目されているそうな。

「すべての病気は腸に始まる」
(ヒポクラテス)


0 件のコメント: