2021年5月30日日曜日

曇りなき心の月

従前の記事で、スーパームーンのことに触れたが、実は先週のこと、顔や腕や足の先辺りの細胞が動き出しているような感覚の夢を見た。目を開けるとそれは部屋の中を明るく照らす「月光」の仕業であった。
美しい、何とも美しい光である。

うっかり西の窓のカーテンを閉め忘れて眠りに落ちてしまっていたらしい。私は全身に月光を浴びていた。




目が覚めしまったので、暫くその月光を浴びていると伊達政宗公の辞世の句「曇りなき心の月をさき立てて、浮世の闇を照らしてぞ行く」の中に出てくる「月」の事が思い出された。

この句の現代語訳の多くは「心」の部分が殆ど触れられていないか、または私にとってしっくり来ない訳が多かった。心がその前後のどちらにかかるのか若しくは両方にかかるのか…長い間浅学の私にとっては謎が多すぎる句であった。しかし、この晩私は月光を浴びながら、腑に落ちた。
ひょっとすると「照らしてぞ行く」に祈りが込められているのではないだろうか。

腑に落ちたこの感覚を胸に、今夏のミュージカル『梵天丸』のプロデュースを成就させたい。

スマホの写真ではわかりづらいが、赤い光の右下、暗くなっているあたりに政宗公が眠っている。
満月直前の月は、そこをめがけて沈んでいくようにも見えた。





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