目の前を電車が行き過ぎるときに、ふと時空が歪むような感覚を覚える時があります。
この踏切の防雪林の向こうにはかつて通った中学校があり、さらに時間を遡ると、幼い記憶ながら「蒸気機関車」を観に来たことがあるのも確かこの辺り。今では新幹線も通る奥羽本線。
その時一緒に誰と居たのか、祖父だったのか、伯父だったか、父親だったか。どうも思い出せないのですが、今年は伯父が亡くなって、もう私の周りには祖父はもとより父方にも母方にも「おじ」は居なくなってしまいました。それだけ私も年を重ねたということなのですが、親戚が集まったりして一族がにぎわう期間などというのはほんとうに短いものです。
蒸気機関車のうっすらとした記憶から今まで、何だかあっという間の気がします。
そして、これまたあっと言う間に目の前の電車が行き過ぎて行きました。
そして、まばたきをした刹那、電車が去ったその向こうには、
私が子どもの頃に見た土煙の立ちそうな道と
その脇にあった立派な松の木の景色が広がっていました。
それは、確かに見たような気がいたしました。
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