2020年3月11日水曜日

想います

健康維持のためと称して近頃ハマっている日帰り温泉。
数日前に行った温泉旅館にて。

風呂からあがって車に戻ろうとしたとき、二羽の雀が近くにやってきました。


せっかくなので、私はじっとして小さく声をかけてみました。
すると二羽は尾を振りながら、とてもきれいな声で鳴いてくれました。


「ご夫婦なのすか?、あ、デート中がや?」などと、いろいろと質問してみたのですが、当然応えてくれるはずもなく(笑)しかし、結構長い時間(おそらく二分以上)お互いに向き合って交互に声を掛け合うことができました。

余談ながら、鎌倉時代中期に藤原重房から始まるとされる上杉家の家紋「竹丸に二羽飛雀」。仙台藩伊達家の「竹に雀」も、もとは上杉家の家紋に由来しています。両家とも故郷米沢に深いゆかりのある御家です。そういえば、この宿のそばを流れる川のあたりには、竹がたくさん生い茂っていました。竹と雀の組み合わせは縁起が良いのだとか。
まっすぐに伸びる竹。そして雀は穀物を食べることもありますが、害虫(というのは人間本位の言い方ですが)もたくさん食べてくれますね。
ちょうど、目や耳に見入ってくるものが新型コロナウイルスのことばかりで気分も下がり気味でしたので、この二羽の雀が目の前に現れたことを深読みしてみました。

さて、今日は東日本大震災発災から九年。
私の頭の中で、九年経った今も混乱はまだかすかに続いています。
天に昇らざるを得なかったいのちたちを静かに想います。
あの日、鳥たちはうまく逃げることができたのだろうか。
家族同様だった犬や猫、たくさんの動物、生き物たちのいのちのことも想います。
人間よりも長生きできるのに天に昇った植物たちのことも想います。

祈りの一日です。
生きとし生けるものすべてが深いところで全てつながっているように感じられてきます。


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