時間帯が良かったのだろうか。日中ちょっとリフレッシュに行った温泉旅館のかけ流しの湯舟は、貸し切り状態だった。ラッキーである。
肩までお湯に浸かって「ああ、もう7月も終わるなあ」と、独り言つ。
少し開いていた浴室の窓からはほんの少し緑の色がのぞいていて、殺風景な風呂場の景色にアクセントをつけている。
アブラゼミとニイニイゼミが混じっているような音。
そういえば、今年は「春」がなかったような気もする。
そういえば、雪も降らず「冬」も知らないうちに過ぎていた。
人との距離を保つこと、人と接触しないこと。
これは、人の季節感をも危うくしてしまうのかもしれない。
西の方では少しづつ梅雨明けしているそうな。
短い東北の夏がはじまることを、蝉たちに教えられる。
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