2021年6月10日木曜日

ほんとは31年だけど、30年を記念して

 伊達政宗公は米沢で生まれた。そして、政宗公の幼名からタイトルを頂いたミュージカル『梵天丸』という作品は、生誕400年の年に米沢で初演された。

政宗公は奥州の覇者となり「独眼竜」と呼ばれたが、「独眼」の所以となったのは幼いころに罹患した疱瘡、即ち天然痘による失明である。さらに言うと、それはウイルスによる感染症が原因である。歴史を紐解けば、我々人類はこうしたウイルスとの闘い、パンデミックを乗り越えて生き残ってきたという見方もできるであろう。

それにしても『梵天丸』を制作・初演したころには、ウイルスによるパンデミックで我々が生きる現代社会が脅かされることなど夢見だにしなかった。今や「独眼竜」という響きはコロナ禍を跳ね返すパワーを秘めているようにすら感じる。

思えばこの10年で、我々は大震災とパンデミックという2つの大きな災害を経験している。実のところ東日本大震災のちょうど400年前には、宮城県で同じような規模の地震と津波に襲われたという記録が残っている。しかしその2年後の1613年には政宗公が巨大帆船を建造しローマへ慶長遣欧使節団を派遣した。そこには大災害を戦略家として乗り越える知恵と力が秘められているようにも感じる。

翻って、我々がSCSミュージカル研究所創立30周年を記念して計画していたミュージカル『梵天丸』。パンデミックで1年の延期を余儀なくされたが、粛々と延期公演の実現へむけて準備を進めている。時代が提示する不思議な符号と、政宗公のパワー、知恵を感じながら。

ほんとは31年だけど、30周年記念公演のチラシが出来た。

 



 



0 件のコメント: