2015年9月27日日曜日

開く瞬間(とき)

SCSミュージカル研究所ではマスターコース(最上級コース)に進級できるチャンスが年に2回あります。昨日はそのうちの1回、秋のオーディション直前の稽古場に潜入してみました。

受験生にとっては課題となっている少し難易度の高いダンスに、受験者ではない研究生たちも、貪欲に挑戦しています。速いテンポのダンスを速度を変えて丁寧に解説して指導してくれていたのは、来月から正式にSCSの指導員4名のうちの一人となるA先生。その指導に食らいついていく少年少女たちのまなざしは真剣そのもの。

ダンスに関する高度な技術もどんどん自分の身体に取り込もうとする「やる気」が稽古場に現れたときに、それは周囲に伝染して大きな成果となるときがあります。昨日はまさに彼らの才能が開かれるその瞬間(とき)でした。25年以上稽古場を見続けてきて、近頃ようやく得た確信のひとつです。


昨日のオーディション直前のあの貪欲なる空気感。まさに子どもたちの中で、何かすごいやる気が生まれて、それが開いていく瞬間です。もちろん本人たちがそのことを自覚することは殆どなく、数年もしくは10年以上経て、それに気づきます。
そして、そんな風に「大好きなもの」を見つけることができた子どもは、多くの場合その後の人生で幸せの果実をたくさん実らせることが出来ています。


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