2019年12月29日日曜日

エール

SCSミュージカル研究所の納会も終えて、いよいよ年の瀬という気分になってまいりました。

一昨日の納会では、年間を通じて活躍した方々へ、主演男優賞や主演女優賞などの表彰を行い、またリーディングマラソンの結果発表では、たくさん本を読んだ研究生を賞状と記念品で讃えました。
今年も年間で100冊以上の本を読み、その感想文を持ってきてくれた研究生がおりました。私は彼らが毎週稽古場に持ってきてくれる感想文や(未就学児の場合は絵本を読んでもらって感じた)絵に、できるだけコメントしてその都度返却するようにしています。コメント書きは私と研究生たちの、紙を介した交流。なかなか楽しく、こちらが刺激される場面もたくさんあります。
さて、このリーディングマラソン。ミュージカルのお稽古とは一見離れているように見えますが、実は大変重要です。読書を通じて得られた感性や想像上の疑似体験は読解力につながり、ダンスや歌のレッスンにおいても大いに役に立つからです。

若いころに読んだ本というのは、まるで、記憶という金庫に収められる貯金のように、必要な時が訪れた時に有効に使うことができて、使わなくても「貯金がある」という精神的な安心感にもつながります。そして、その貯金は使っても減りません。かつ盗まれることもないのです。
研究生たちにそんな貯金がたくさんできて、彼らの人生が、少しでも楽しく、豊かになってくれるきっかけとなれば、と密かな期待を持ちつつ、毎年リーディングマラソンを開催しています。

翻って、SCS納会のラストシーン。
その昔応援台にいたという、マンディこと藤田和正君による「エール」。
納会に参加していた男子たちも彼に倣ってエールをきります。


余談ながら、エールを送ることをなぜ「エールをきる」というのかはよくわかりません。しかし彼らのしぐさを見ていると、何となくわかる気もします。
yell の英語の発音は「ィエル」という発音に近いのですが、「エール」と発音したほうが、日本の応援団のそれらしく、しっくりくるような気も致しますね。

そんなわけで、2019年のお稽古場のラストは、お互いにyellを送って新しい年に向かうSCSミュージカル研究所と研究生たちの更なる発展を期しました。

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