2015年11月30日月曜日

静けき深き秋

秋の終わりの木々を見上げて
植物たちの豊かないのちの営みを想いました

別れることや、居なくなるってことは
そのかわりにどこかで何かが始まっている
ということなのかもしれません


落ちた葉は、少しづつ朽ちてゆきます
今年ノーベル賞を受賞された大村智先生の
「ぜんぶ微生物がやってる」という言葉を想いました

かつてここに生い茂った木々の葉の
幻想を見たような気がしたひととき

秋の終わりはいつもそうですが
私を、遠く幼い頃や学生時代に連れて行きます

静かな深い秋です
虫の声もありません
そう感じた瞬間
先週ファーブル昆虫記を少し読み直した影響か
学生時代にかじったキーツの詩を思い出しました
「きりぎりすとこおろぎ」
タイトルに虫の名前のあるソネット

その冒頭の行には

The poetry of earth is never dead:

とありました

30年も経って突然その詩を思い出すなんて
我がことながら少々当惑してしまいましたが
そう、大地の詩(うた)の途絶えることは
きっと無いのでありましょう!

木々の葉の幻想は輪廻の象徴だったのでしょう

時に無常に
時にやさしく

まさに、そんな風に感じられる2015年
明日はもう師走であります
そして

時は「現実」も
しっかりと連れてきます

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