2017年9月3日日曜日

移調

ミュージカルの舞台は、理想的には生演奏だと、常々そう思っております。しかし、会場や予算の関係で、なかなかそうもいかないのが現状です。

生演奏が難しいもうひとつの理由は、お稽古にもつきっきりでピアノを弾いてももらうかたが必要になるということです。これも、時間や場所、予算の制限でけっこうハードルが高いのです。
SCSミュージカル研究所では、これらのハードルを出来るだけ下げたいと工夫と努力を重ねています。

さすがに生演奏での大きなステージは年に1度ぐらいしか出来ませんけれど、それ以外のステージには、あらゆる面で知恵を絞って制作に望んでいます。

そのひとつ。稽古場で使用する音楽。
オリジナル作品が多いですが、毎回JASRACに使用曲を申請し、必要な使用料を払います。その場合、仮に私の曲でも、JASRACと契約のある作品は、お金を払います(笑)。
しかし、自分の曲の場合、再利用するときには楽です。稽古場で歌い手に合わせて移調する場合や、ダンスに合わせてテンポを変える場合など。データさえあれば、稽古場の要望に応えられます。著作者が私の場合、自分で使用許可を与えられますから(笑)
昨日も、稽古場の要望に応えて、昔の曲を1音半下げ、アレンジし直しました。


愛用の音楽制作用パソコンは震災前に買ったものです。したがってもう7年ぐらい経つのでしょうか。進歩の速いコンピュータの世界ではもう旧型。
しかし、複雑なことはあまりやって居ないので、これで充分こと足ります。
このPCでは、20年くらい前のデータも何とか再生できるシステムも組んでいます。

しかし、詞やメロディーとつくるときにはほとんど、紙と鉛筆、そしてギター。
現実はアナログな私です。
紙や生の楽器は、私のささやかな創造性をくすぐる最高のツールです。

などと、余計なことを考えつつ、出来上がった音源をCDに焼いて、急いで稽古場に届けたのでありました。



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