月命日に当たる今日、その時間を、事務所で仕事に充てるのもよいけれど、申し込んでいた整理券をせっかく送って頂いたので、携え市民会館へ出かけた。
思い起こせば、震災後はさまざまな避難所に物資を届けたり、炊き出しのお手伝いや、支援者と被災地をつなぐコーディネートをさせていただいてきた。
そんな中で、印象に残っているのは、避難所において支援物資の受け入れや分配などで、女性が陣頭指揮をとっている場所は、比較的スムーズに運営されていたということである。
全ての避難所を見たわけではないけれども、明らかに男性より的確、合理的な判断をする方々が多かった。
男性と女性では、明らかに「生き延びる」うえで役割が違っていることを何度も感じた。 そのうえで印象的であったのは、その女性たちのほとんどが前面に出ることなく何らかのかたちで男性を支えていたことである。
目には見えねど現場全体の精神的な部分でも大変に重要な役割を担っておられた。まさに、忍者である。
恐らくほとんどの避難所で、男性陣は、いざというときの女性たちの団結力とそのパワーを見せ付けられていたに違いない。 しかも、忍ぶ者すなわち彼女たちはさまざまなつらさをぐっとがまんしながら避難所の運営を支えていた。
くノ一とは、もともとは忍者の隠語だそうだ。女性に対してくノ一呼ばわりすることはいささかはばかれるが、まさに忍者のような働きを目の当たりにしてきた私は、敬意を込めてあえてそう呼ばせていただきたい。
今日のシンポジウムでも、そんな女性の素晴らしさの一端を垣間見ることができた。
小林ベイカー央子さんのお話に出てきた南部裂織のエピソードには、深く美しい東北の女性の精神性を垣間見ることが出来た。会津からいらした横田純子さんの話のなかでは福島に対する愛情、そして福島で子育てをするお母さんの姿の強さを感じた。また、3人目のゲスト、気仙沼の斉藤和枝さんのシンプルな発言には何度か心が動かされた。「漁師の男性って、すごくカッコいいんです」と言い切る姿がまたカッコよかった。
今日のシンポジウムの様子は
9月23日(祝)、9月27日(金) のそれぞれ14:58~15:53に仙台放送で放送されるそうです。
ご興味のある方は是非ご覧になってみてはいかが?
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