2019年11月24日日曜日

秋はゆく

先日訪れた志波彦(しわひこ)神社・鹽竈(しおがま)神社。
何度も塩釜には通っているのに、ちゃんとお参りをしたことがありませんでした。

このたびは七ヶ浜のミュージカルに関わる地元の皆さまへ東日本大震災以降、東京から出張してお寿司を握って支援してくださっている皆さまとご一緒する機会を得て、初めてのお参りがかないました。

気が付けば、年号がかわって初めての神社へのお参りです。


令和元年の秋が、静かに往きます。


2019年11月22日金曜日

『ぶんぶん姫OneTeam』チラシ

来月のSCSミュージカル研究所クリスマス公演
恒例のブンブン姫シリーズ!

お待たせしました~!
チラシを掲載いたしま~す。
(ダウンロードしてご利用になれます)

公演日は12月21(土)22(日)で4回公演。
会場は仙台市福祉プラザふれあいホールです。



さぁ~て、今年はとある国のお城にどんな騒動が巻き起こるのでしょうか!
不肖ヒロセ純も、例の場面に例のごとく出演予定でございま~す。

皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております!

2019年11月20日水曜日

秋の日の ヸオロンの ためいきの

3日ほど前の公演当日の朝、まだ静かな劇場前の道ををしばらく歩いてみました。


秋の日の
ヸオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。


『落葉』ポオル・ヹルレエヌ(上田敏訳)より

毎年紅葉の終わりごろの景色に出会う度、不思議とヴェルレーヌの『落葉』の一節が浮かんできます。
しかし、 記憶のなかでは、たぶん小学校6年生ぐらいの時に初めて目にしたこの詩のイメージと、当時マセガキの私が好きな詩人のひとりだった北原白秋の詩の印象がどうしてもだぶってしまっています。おそらく「ヴィオロン」という言葉の響きが、訳も分からず読んでいた『邪宗門』の印象と同質のものと思い込んでいたのでしょう。確かに「ヴィオロン」という単語が出てきますから。バイオリンではなくヴィオロンというところを妙に粋に感じた少年時代を思い出すとともに、時々、詩人たちの言葉が記憶の中で混じってしまうことがあります。

それにしても若いころに触れた言葉は、ずいぶんとしっかり染み入るものですね。今頃になって、もっとたくさんの言葉に触れておくべきだったと、少々後悔じみた思いにとらわれます。いや、年を重ねたものだけが感じることができる特別な感覚なのだと、脳内でポジティブに変換しておきましょう。
今は「青空文庫」などで、上田敏や北原白秋の文体に触れることができ、記憶があいまいだった詩の一節もすぐに確認することができたりして、とても便利になったと感じる反面、紙をめくるという作業にまだまだ愛着を感じています。

しかしながら、やはり、秋はページをめくる感触のなかで過ごしたいと、あらためて思う今日この頃。

みなさま、天気予報によると、明日は「この季節一番の冷え込み」となるそうな。
秋の夜長は何する人ぞ。風邪などお召しになりませぬよう。



2019年11月19日火曜日

『でえぎの涙』無事閉幕

おかげさまで、七ヶ浜町でのNaNa5931によるミュージカル『でえぎの涙』(作・演出・振付:梶賀千鶴子、音楽:上田亨、照明:塚本悟、プロデュース:廣瀬純)は、大盛況のうち無事に幕を下ろすことができました。
ご来場のお客様はじめ、このミュージカルに関係したすべての皆さまにこの場をお借りして、ここからの感謝を申し上げます。

公演の模様は、七ヶ浜国際村のフェイスブックページにも掲載されていますので、ぜひ覗いてみてください。

さて、毎年のことなのですが、各回会場の5分前には七ヶ浜国際村のエントランスホールにて、出演者たちが、お客様を劇場へとお誘いする「ウェルカム・パフォーマンス」が行われます。


パフォーマンス後の元気な出演者たちにいざなわれて、皆さんが劇場へと向かうコリドーには、こんな装飾も。


国際村職員の皆さまの力作デコレーションが、ミュージカルの雰囲気を盛り上げます。


これは、ほんの一例ですが、ほんとうにここには書ききれないぐらいのたくさんの方々のお力添えで、七ヶ浜国際村ミュージカルは成り立っています。

最終日には今年も東京から「寿司屋の宮城野」さんがボランティアで、子どもたちにお寿司を振る舞いにおいで下さいました。
東日本大震災後、日本生命様のご支援により実現した2012年の「『ゴーへ』日生劇場公演」でのご縁以来ずっと続いているご支援です。


出演者の子どもたちも、からだじゅうで感謝の歌を歌って御礼を申し上げました。

2019年11月14日木曜日

偶然出会った本

所用で立ち寄った場所のロビーにて、書棚にあった本。
「あ、これは、以前○○ちゃんが読んで、感想を書いてきてくれた本だ。」
思わず手に取ってながめました。 タイトルが印象的だったので、私の頭蓋骨の内部にあるあやふやな記憶媒体にも、わずかにデータが残っていたのでした。


SCSミュージカル研究所では毎年「リーディングマラソン」を実施しています。
子どもたちが読書後の感想文や絵をそのつど稽古場に持ってきてくれるのですが、それらにインスパイアされることも多く、提案した私のほうが、感動したり新たな発見をしたりという状況です。

さて、偶然出会って手にしたこの本のページをパラパラめくると、実に面白いというか興味深い内容の連続。
偶然とはいえ、子どもたちが読んだ本を、あとで読んでみるということも、 なんだか彼らと体験を共有したような気分になって、実に楽しいものです。



2019年11月12日火曜日

歩く、考える

運動不足解消と体型(笑)を考えて、なるべく歩くことを心掛けています。
ただ、仕事が立て込むと、どうしてもデスクワークが増えて歩数が伸びません。
ゆえに最近は、心肺機能も併せて鍛えるべく少し起伏のある場所にも挑戦しています。


歩いていると、考えます。
ぼーっとしているようで、実は何かを考えていたことにふと気づきます。
我が来し方行く末を思うことも多いのですが、たまに、仕事や音楽に関して、いいアイディアが浮かぶこともあります。

ドイツの哲学者、イマヌエル・カント先生は、とても規則正しい生活と散歩をしていたといわれています。
一方、身近なところでは、大正・昭和の初期に「青春のバイブル」として愛読された『三太郎の日記』の作者、阿部次郎先生も散歩好きだったとか。そういえば、先生ゆかりの東北大学のキャンパスに「三太郎の小径」という場所があります。ここは春夏秋冬を楽しめる仙台散歩の穴場かもしれません。


写真は2年ほど前に撮影したものですが、私の青春時代の思い出もかすかに残るエリアです。

次に晴れた日は、このあたりを歩いてみましょうか。

2019年11月6日水曜日

浜辺にて

震災後出来た新しい堤防
ちょっとしたくぼみの土を見つけたのか
ススキはちゃっかり根を下ろしていました


昼下がりの日差しを受けて
深まりゆく
令和元年の秋。

2019年11月5日火曜日

惜別

死と言うものが、突然訪れることもあるということを、
あらためて知る。
いや、あらためて教えてくれたのかもしれない。

世の中には出会いの数だけ別れがある。
陽が昇れば、必ず沈む。

彼との永遠の別れとなるお見送りをした帰りみち。
ああ、美しく無情に今日もまた陽が沈む。
西方浄土という言葉が浮かぶ。


終わるということは何かが始まるのかもしれない。
沈んだ陽はからなず昇る。
そう前向きに考えていこう。

夕暮れの空の向こうから、
「別れは突然くるものだから、
とにかく『今』を大事に生きてください。」
そう言われているようだった。

照明家、山口清文さん、
大切な同志であり大切な友人でした。
20年以上も僕たちの舞台づくりを支えてくださって、
ほんとうに、ありがとうございました。
おつかれさまでした。
どうぞ安らかにね。
あの山のずっと向こうからでも良いから、
僕たちの舞台や子どもたちを、きっと見守っていてね。