ラベル 芝居 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 芝居 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年1月31日水曜日

明るい光

 数年前から発信の場を徐々にFacebookに移したことでブログの更新ペースがダウンしている。SNSはそれぞれに特徴があり使い方も工夫が必要である。総じてSNSでだらだらと文章を書くのはその特性から馴染まない。短い言葉での発信が好まれる。そういう意味でブログは個人によるSNSとは角度の違う媒体になりうるだろう。
 しかし、そうした短い言葉での発信は、時代が変化したのではなく、短い文には力があるからという風にも解釈できるのではなかろうか。例えば、1963年のキング牧師による有名な演説での冒頭、"I have a dream."という言葉のポテンシャルはすごい。

 さて、私のブログの更新がスローダウンしているからといって、生活もそうかと言えばそうでもない。相変わらずである。目の前の仕事に追われることもあるが、週に1~2回の温泉(笑)のほか、月に1~2本は、プロアマを問わず生の舞台を観るように心がけている。

 あっという間に1月も最終日。因みに今月観た舞台で印象に残ったのは、劇団 短距離男道ミサイルによる「みちのく超人伝説Ⅱ  奥州藤原篇『黄金黎明伝TSUNEKIYO X  The Golden Dawn』-Episode 0- 千年後のあなたへ」(1月19日の初日を観た。@パトナシアター)という作品。何より感動したのは、彼らのエネルギー、パッション。見習いたいところもたくさんあった。そして、コミカルな演技。東北人の私が言いたいこと、台詞の随所にあり。スカッとする。一見ばかばかしいように見える表現にも、深みを感じる。我々も10数年前に平泉ミュージカルで藤原氏四代のことは取り上げたけれど、この作品はそのちょっと前の歴史に光を当てている。表現方法は違えど、こうした若手の活躍は大いに嬉しく、気持ちも華やいだ。

 舞台写真は自由に撮ってよい、とのことだったのでスマホで1枚だけ撮った。初めて見る作品、果たしてシャッターチャンスとしてはどうだったのかわからない。今時は先のSNSの発達により、観客も広報宣伝の要員になりうる。良い作品は喜んで宣伝要員になろうと思う。

 それから、スタッフに一時期私が専門学校で講師をしていた時の教え子2人の名前があった。彼らが音響や舞台美術に関わりながら地元に根を張りしっかり。こうした作品を支えていることに、さらに明るい光を感じた。応援していきたい。若い世代の活躍、これから益々楽しみである。




2022年3月18日金曜日

舞台芸術シンポジウム開催いたします

 4月24日に「東北・仙台から世界へ」と題した舞台芸術シンポジウムを開催する運びとなりました。
 このシンポジウムは私たちSCSミュージカル研究所が(一財)シェイクスピア・カンパニーと共同開催するものですが、同カンパニーは過去に英国エジンバラでの公演や、2019年の夏にはロンドンで『アイヌ・オセロ』(原作:W.シェイクスピア、翻案・脚本・演出:下館和巳)の上演を成功させています。一方でSCSミュージカル研究所の芸術監督、梶賀千鶴子の作品は、2017年から劇団四季を通じて『魔法を捨てたマジョリン』が中国全土で上演中です。また、東北で生まれた梶賀の作品は、カナダ(トロント)で『TAROH]』(1992)、ドイツ(フランクフルト)では『夕焼けの向こうに』(2011)が上演されています。
 しかし、これまでに東北で生まれ海外へと発信されるオリジナル舞台作品のこうした状況を分析または議論する場はありませんでした。そのことが今回のシンポジウム開催を決めるきっかけとなりました。
 このシンポジウムでは、シェイクスピア演劇に通暁する3人の学者とミュージカル作家が「再創造」という言葉をきっかけに、それぞれ違った角度から意見を述べ、議論し、会場の皆さんとも質疑応答によりテーマをさらに深めていきたいということがねらいです。
 因みにシンポジウムのパネラーでもある早稲田大学の本山哲人先生、明治大学の今野史昭先生の翻訳によるSCSミュージカル『梵天丸』(作・演出・振付:梶賀千鶴子)の「多言語化発信」に関する議論もその場で出来ればと考えています。
 同時開催される上映会は、入場無料です。皆さま心地の良い春の日に東北から発信される舞台について考えるひと時はいかがでしょうか?たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております!




2019年9月2日月曜日

スタッフ研修(^^;

気がつくと9月になっておりました(^^;
たぶん先月の半分はロンドンにいたせいで8月が早く感じたのでしょう。ロンドンでは、下館和巳(しもだて・かずみ)氏が主宰する「シェイクスピア・カンパニー」ロンドン公演、『アイヌ・オセロ』というタイトルのシェイクスピアの『オセロ』を翻案した演劇作品でのお手つだいをしておりました。
出演者はみんな素人ながら、ネット上はもちろん、東京新聞夕刊トップ記事やテレビ朝日によるニュース、NHKラジオ深夜便などでも話題になりました。結論から言えば公演は大成功。初日の評判を聞いて2日目からはキャンセル待ちのお客が並ぶほど。

それにしても、様々なボランティアの力が終結した公演でした。
普段、プロデュースや音楽制作の仕事をしている私は、今回なんとステージ・マネージャーと、ライティング・オペレーターの役割を担いました(汗)


 


舞台スタッフの役割は責任重大で、ちょっと緊張いたしましたが、とても貴重な、そして感動的な「スタッフ研修」そして自己啓発の場ともなりました。
このプロジェクトに参画できたことを誇りに思います。


2018年9月19日水曜日

感謝。

劇団四季様より「浅利慶太 お別れの会」へのご案内を頂き、我がSCSミュージカル研究所主宰の梶賀千鶴子と共に、帝国ホテルの会場へと向かいました。

正直なところ、7月13日にご訃報に接して以来、いまだに言葉が見つからない状態です。しかし、昨日の会は、そんな気持ちにひとつの区切りをいただく機会ともなりました。

写真は会場にご案内頂いた直後。このあとお別れの会には続々とお見えになり、政財界、芸能界、演劇関係者約1300名の方々が参列されました。
開式を告げる銅鑼のあと、竪琴を含め10名編成のオーケストラが、静かに『ゲッセマネの園』のメロディーを奏で始め、私は大きな笑顔の先生の写真を見つめながら、最初の4小節ですでに涙が出そうになりました。
浅利先生のメッセージなどをまとめた映像などが紹介されるなど、お式は進み、私たちは、ご案内に従い白いお花を一輪手向けつつ感謝と祈りをささげて参りました。


そして、私たちは献花のあと少し時間調整しながら移動し新幹線に乗り、6時間後には二人とも仙台の稽古場に居りました。

「もう、稽古場へ戻りなさい」

私たちはそんな先生の声を聴いていたように思います。昨日のお別れの会でも映像などで紹介されておりましたが、文字通り「演劇に人生を『捧げ』られた」浅利先生。きっとそう仰ったでありましょう。

1970年代から80年代に浅利先生のお傍で台本作りや演出補を務めた梶賀センセの経験には遠く及ばず、私は平成に入ってから年に1~2度お会いする程度のお付き合いでありましたが、その度に多くの示唆に富んだたくさんの言葉を頂きました。
たとえば昔SCSの稽古場があった愛宕橋近くの小さな店で鰻を食べながら、チケット販売の事や、コンピュータの話…。なかでも、劇団四季のいわゆる全国公演の始まりの地が仙台であったことに端を発した、芸術体験の平準化のお話などは、今でも胸に響いています。


浅利先生、それらの言葉はまさに万巻の書を読むに匹敵するような私の大切なたからものであります。

これまでも、そして、これからも。

2017年11月3日金曜日

すし屋

とにかくお寿司は大好きです。
山育ちで且つさほど裕福でもない家に育ったせいか、寿司を食べるという行為は、この年になっても、ちょっと贅沢な感じというか軽い後ろめたさのようなものも感じてしまう私です。
それでも、四季折々の魚介類をそのままおいしくいただけるお寿司の魅力にはかないません。時間と財布にちょっぴり余裕があれば、すぐにお寿司を食べたくなります。

さて、昨日観た歌舞伎。『義経千本桜 すし屋』。出演されていた中村獅童さん、今年の春に肺の手術をなさったとは思えぬ、見事な権太役を勤められておりました。あっぱれな完全復活とお見受け致し不肖ヒロセ純もその姿におおいに勇気づけられたひとときでした。


さて、その舞台に登場するすし屋の見世先には、鮨をつくるための桶がいくつか並んで登場します。その桶がお話の筋の重要な道具となる訳ですが、お話の筋はさておいて、気になったのは、その桶。
江戸時代におけるお鮨は江戸では「握り」、上方では「押し」が主流だったと何かの本で読んだ記憶があります。つまり、見世先に並んだ桶は、その鮨をつくるための桶というわけです。
本来お鮨はこの「押し鮨」が始まりらしいのですが、桶が見世先にずらっと並んだお鮨屋さんというのは、握り鮨のイメージしか持っていなかった私は、にわかに想像できない光景でありました。桶に入った押し鮨ってのは、一体どんなお味だったのでしょう…

江戸時代のおすし屋さんに想いを馳せていたら、またまたおなかが空いてきました。
全く衰えない我が食欲、の秋。
おっと、
芸術の秋(笑)

2017年8月30日水曜日

お江戸にて

先週末、珍しく時代劇鑑賞をいたしました。
劇団四季にもゆかりの深いお二方が主演のお芝居。
いやぁ~、楽しいお芝居でした。
人情味あふれるストーリーをベテランのお二人が息の合った演技で、面白おかしく且つ丁寧に紡いでおられました。


芝居を観た後は、神楽坂へ移動して演劇界の重鎮の大先輩数名と会食。
料理の中の一品、秋刀魚焼き。
おいしかったなぁ。


これは、釧路から来た秋刀魚らしい。
季節を感じる品々がいくつか並べられました。

今年は毎日雨ばかりで「夏!」という印象の無い夏でしたから、なんだか夏をワープして秋を迎える気分でした。
珍しく日本酒も少し頂き、ほろ酔いでお店を出た時、ほほを撫でる風に、ちょっぴり秋が忍び込んでいたような気がしました。



2016年9月2日金曜日

見えないものを見せる

先週、市村正親さんの一人芝居『市村座』を観劇する機会がありました。
しかも、最前列で!
当然、おひねりを用意して(笑)、いそいそと定禅寺通りへと出かけました。


市村さんの一人芝居を初めて拝見したのは、もう何年前かも忘れてしまいましたが、確か銀座で上演されていた『クリスマス・キャロル』。その時の、「一体一人で何役やるんだろう!」と仰天した思い出はは未だに鮮烈。初めて私が「眠らずに観た一人芝居」でした。

今回は、ネタが輸入ものじゃなくて、すべてオリジナルかつ新作で構成されていると聞いていて、益々楽しみにしておりました。いよいよ芝居が始まると、相変わらずのしなやかな身体から繰り出される、極上のエンターテイメントと呼ぶべき場面の数々に圧倒されっぱなし。生演奏のバンドの皆さんとの一体感もあいまって、心地よいテンポの進行。あっという間の二幕芝居。

なかでも、印象的だったのは、数え切れない一流舞台を経験しておられる市村さんならではの「見えないものを見せる」演技力。指の先はもちろん、ひょっとして、まつ毛の先まで神経があるのではと思わせるほどの迫力ある表現。
独り芝居ですから、当然、他の登場人物の様子や、時間の経過、風景をも演劇的に表現していきます。 気が付けば、市村さんを観ているのだけれど、本当にそこに、話している相手やその他の登場人物が居るように見えてくるのでした。「名人芸」と言う言葉がありますが、まさにこれのことだと思う瞬間が何度もありました。

そのほか、とにかく歌でも芝居でも、ちょっとしたダンスでも、確実にお客を惹きつける。面白さの連続、そして諧謔味。何度、声を出して笑ってしまったことか。そして、最後の最後に『NINAGAWAマクベス』に触れたコメントと、歌。これは、泣けました。

芝居は、こうでなくちゃねぇ。


市村正親さんには、過去に2度、梶賀千鶴子主宰が書き下ろしたSCSミュージカル作品にも「伊達政宗の声」役として、声の出演協力を頂いています。舞台以外での市村さんは、舞台同様エネルギッシュで明るい雰囲気。今や巨匠であるのに、後輩にまで細かく気を使ってくださるような優しい方。そして、震災後の我々や東北の事も、本当に気にしてくださっていました。
そんな市村さん、いつか再び、東北におけるミュージカルづくりでご一緒させて頂ける機会があればなぁ…などと妄想は膨らむ今日のの頃であります。


追記:市村正親さんは、来月から放送予定のNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に靴職人・麻田茂男役で出演されるそうです。


2016年7月11日月曜日

伝統に触れる

昨夜は、東京エレクトロンホール宮城にて、市川染五郎さんの舞台を拝見しました。
大袈裟な物言いかも知れませんが、歌舞伎も、我が国が誇る伝統的なミュージカルのひとつだと考えています。尤も歴史的には歌舞伎の誕生がずっと前で、それに比べたらミュージカルはまだ100年足らずのヒヨッコみたいなもんですが。
それにしても、シェイクスピアが生きた時代とほぼ時を同じくして生まれたこの日本の芸能が、受け継がれ、発展しながら、こうして今も人々の耳目を喜ばせているのです。
何と素晴らしいことでしょう。
客席には着物や浴衣を着こなしたご婦人の姿もチラホラいらっしゃいました。
そして、名場面では、盛んに拍手や掛け声が。
特に『粟餅』での染五郎さんの見事な躍りと相まって、ジワジワと心踊る自分を発見。
粋なひとときを過ごさせて頂きました。

2016年5月21日土曜日

工夫

事務所の一角で、何やらハンダ付けとかニッパーでの作業をやっている若者。
役者であり、私の会社の契約社員でもある彼は、演出家の命により、電気を使う小道具づくりに励んでおりました。工業高校で電気について学んでいた経験をかわれたのでしょうか?


彼曰く「これは小学生でも設計できる簡単な回路なのですが、芝居の中で演出家の意図するように光ってくれるものになるかどうか、形状や光量を気に入っていただけるかどうか、なかななか難しいんです」とのこと。しかも、操作するのは別の役者だそうで。

試行錯誤を重ねて、様々な工夫を凝らしている姿に少々感動しました。
舞台が始まる前から、ここにいる人たちはみんな、それぞれの「役割」を担っている役者です。

彼がギリギリまで粘った工夫が、舞台で光りますように。
ミュージカル『エイジング』開幕まで、いよいよ残り1週間です。

2016年4月7日木曜日

『バベルの塔』公演写真(2)

前回にひきつづき、SCS公認カメラマンのK.Kashiwaya氏による『バベルの塔』公演写真の2回目ご紹介いたします!
(尚、写真はオリジナルのものから解像度を変えてあります。また本ブログに掲載された写真の無断転用・掲載は法により禁じられておりますのでご注意ください)






原作:大岡信『あだしの』(日本文芸家協会許諾番号203936)
潤色・演出・振付:梶賀千鶴子
音楽:ヒロセ純

(C)2016 SCS Musical Theatre Company & K.Kashiwaya All rights reserved.

2016年4月6日水曜日

『バベルの塔』公演写真(1)

先月末に上演いたしました『バベルの塔』リハーサル写真はすでにご紹介したとおりですが、SCS公認カメラマンのK.Kashiwaya氏による、公演記録写真を2回に分けてご紹介いたします。のでお楽しみくださいませ(^^♪
(尚、写真はオリジナルのものから解像度を変えてあります。また本ブログに掲載された写真の無断転用・掲載は法により禁じられておりますのでご注意ください)

 

 
 


原作:大岡信『あだしの』(日本文芸家協会許諾番号203936)
潤色・演出・振付:梶賀千鶴子
音楽:ヒロセ純

(C)2016 SCS Musical Theatre Company & K.Kashiwaya All rights reserved.

2016年3月26日土曜日

『バベルの塔』リハーサルにて

前回の本ブログ記事にてご案内いたしました通り、SCS公認カメラマンのK.Kashiwaya氏による『バベルの塔』ゲネプロ写真をいくつかご紹介いたします!
(尚、写真はオリジナルのものから解像度を変えてあります。また本ブログに掲載された写真の無断転用・掲載は法により禁じられておりますのでご注意ください)

バベルの塔~大岡信『あだしの』より 
CAST

カエデ(謎の女/中世の女盗賊): 安室夏(やすむろ・なつ)
近江三郎(都市計画家/武士): 亀井貢(かめい・みつぎ)





桜子(中世)/サクラ(三郎の妻): 佐藤花月(さとう・かづき)


子平太(中世)/黒木: 狩野勇人(かの・はやと)
六兵衛(中世)/小林: 眞坂祐貴(まさか・ゆうき)


 

Black Boys: 安倍大夢、狩野勇人、眞坂祐貴、渡部佳徳、佐藤花月、佐々木寛奈

 
原作:大岡信『あだしの』(日本文芸家協会許諾番号203936)
潤色・演出・振付:梶賀千鶴子
音楽:ヒロセ純

(C)2016 SCS Musical Theatre Company & K.Kashiwaya All rights reserved.

2016年3月24日木曜日

アンダースタディ

アンダースタディ[understudy]。

オペラや演劇などで使われる、舞台用語です。いわゆる「代役」のことですが、今回の「バベルの塔~大岡信『あだしの』より」では、主演の二人と脇役の3人に、それぞれこのアンダースタディが付いています。

しかし代役と言っても、その場しのぎの代役ではありません。彼らは、作品稽古の最初から最後まで稽古場に張り付いて、本役となる役者の一挙手一投足をくまなく観察し、かつセリフも完璧に入れておく必要があります。
さらに、今回のアンダースタディ各人は、もちろん自分の役も持っています。つまり考えようによっては、これは主役以上に難しい役どころと言えるかもしれません。

写真は、演技や台詞の背景について、演出の梶賀千鶴子先生から『バベルの塔』の役者たちに、課題が提示されている様子。いわゆる「ダメだし」の現場です。


もちろん、アンダースタディとなっている役者たちも、同じようにその課題に取り組み、一つずつ克服していきます。演出家はアンダースタディにも主役と同じかそれ以上のクオリティを要求します。一瞬たりとも気が抜けない、張り詰めた空気が稽古場を満たしています。

『バベルの塔』公演まで、あと2日。
何もなければそれを演ずることのない彼らアンダースタディたちによって、この作品の味わいに奥行きと厚みが与えられているように感じます。

SCSミュージカル研究所の新たな挑戦です。どうぞご期待ください。

/////////////////////////////////////////

『バベルの塔 』~大岡信『あだしの』より~
      & 『DANCE DAISUKI』 2016 March

【日時】2016年
3月26日(    ①14:30~  ②18:30~
3月27日(    ③11:00~(完売)  ④15:00~
         (各回20分前開場

【チケット】前売り2,300円 当日2,700円(税込・全席自由

【スタッフ・出演】
『バベルの塔』:潤色・演出/梶賀千鶴子 音楽/ヒロセ純  出演/安室夏、亀井貢ほか
『DANCE DAISUKI』:構成・振付/梶賀千鶴子 音楽監督:草薙潤一 出演/SCSマスターコース

皆さまのお越しを心からお待ち申し上げております。

【お問合せ】SCSミュージカル研究所
〒980-0811 仙台市青葉区一番町1丁目4-30さのやビル3F
        電話 022-224-7051 / ファックス 022-213-7789
        e-mail: info@scsmusical.com
        URL: http://www.scsmusical.com

2016年3月23日水曜日

能舞台と新ベニスの商人

連休を利用して、シェイクスピアカンパニーの『新・ベニスの商人』を観劇してきました。

会場は仙台市内にある能boxと呼ばれる稽古場施設。
倉庫を改造した建物の内部には、標準的な能舞台を一回り小さくした舞台がしつらえてあります。

会場は満席。すべての回がソールドアウトという人気ぶりに、微力ながらもこのカンパニーを旗揚げ時から応援している者のひとりとして嬉しくなりました。


エンディングでのシャイロックの扱いは、あっぱれ。
文字通り『・ベニスの商人』でありました。

能や狂言は、あらゆるものを極限まで凝縮した演劇と言われています。その日本が誇る演劇が上演される能舞台で、シェイクスピア作品が凝縮され、時に軽妙洒脱な演出によって日本の伝統と融合されていくように感じました。しかも東北の世情をしっかりと織り込んで。

劇場を出ると、卸町を通る風に季節が変わりゆく匂い。
いのちが一斉に芽吹き花咲き始めるこの時期にふさわしい、
さわやかな後味を残してくれた作品でした。

2016年3月20日日曜日

DANCE DAISUKI

今朝の河北新報に『バベルの塔』の記事掲載頂きました。
河北新報をご購読の皆さまにおかれましては、是非朝刊の娯楽面をお読み頂ければ幸いです。


さて、そのバベルの塔は二本立て公演のひとつです。同時にSCSダンスショー『DANCE DAISUKI』が第二部として上演されます。
昨夜はそのリハーサルの現場に潜入してみました。
これは通常「スタッフ総見」と呼ばれている稽古で、当日の技術スタッフチーフが集合して流れやタイミングを確認します。場合によってチーフたちは納得のいくまで稽古場に入って確認しながら照明や音響、転換などのプランを練ります。


出演者たちも、メイクなどは省略しますが、衣裳や小道具など、出来るだけ本番に近いものを使用してリハーサルに臨みます。


今回の『DANCE DAISUKI』は、マスターコース研究生が中心の舞台。マスターコースからは、これまでに劇団四季やその他の商業演劇、ミュージカルに出演するプロフェッショナルも多数巣立っています。


おかげさまで毎回好評を頂くこのショー。SCSダンサーたちは、稽古場でもほんとうに嬉しそうに踊り続けていました。まさに、DANCE DAISUKI!
今回もバラエティに富んだ選曲で、スピード感と迫力あふれる、そしてちょっぴりじ〜んとくる65分です!
舞踊劇『バベルの塔』と併せて
ダンスショー『DANCE DAISUKI』もどうぞお楽しみに\(^o^)/


2016年3月18日金曜日

狂言

また昨日はブログ書くのをサボってしまいましたが、観劇はサボってませ~ん(笑)
今日は野村万作さん、萬斎さんによる狂言の公演に出かけてきました。


会場は満席。聞くところによると立ち見券もすべて売り切れになったそうです。番組は「清水」と「仁王」でした。
古典芸能は専門家ではありませんから内容についてあれこれコメントする立場にはありません。今日は、純粋に客としての観劇です。
しかし、一言だけ感想を記させていただくと、今日の万作さんの立ち姿を拝見した時に、じわっと涙腺が緩みそうになりました。それは言葉で言い現わすのは難しいけれど、つまり、日本に生まれてよかったなあと。お能と狂言には、何かいつも舞台表現の「原点」のようなものを感じてしまいます。

客席は全体的に舞台に向かってリスペクトが感じられる雰囲気に溢れ、お二人の芸に呼応して、満場の笑い声が何度も。

また拝見できる機会があることを願いつつ、会場を後にしました。


2016年3月5日土曜日

『バベルの塔』ゲネプロにて

1つ前のこのブログ記事にてご案内いたしました通り、SCSミュージカル研究所公認カメラマン K.Kashiwaya 氏 撮影の「バベルの塔~大岡信『あだしの』より」ゲネプロ(最終リハーサル)写真をいくつかご紹介いたします。
(尚、写真はオリジナルのものから解像度を変更してあります。また本ブログに掲載された写真の無断転載・転用は、著作権法により禁じられておりますのでご注意ください)

『バベルの塔』 CAST

カエデ: 安室 夏(やすむろ・なつ)
近江三郎: 亀井 貢(かめい・みつぎ)


桜子(中世)/サクラ(三郎の妻): 佐藤花月(さとう・かづき)
小平太(中世)/黒木: 狩野勇人(かの・はやと)
六兵衛(中世)/小林: 眞坂祐貴(まさか・ゆうき)

Black Boys: 安倍大夢、狩野勇人、眞坂祐貴、渡部佳徳、佐藤花月、佐々木寛奈








原作:大岡信『あだしの』
(日本文芸家協会 許諾番号203936)
潤色・演出・振付:梶賀千鶴子
音楽:ヒロセ純

(C)2016 SCS Musical Theatre Company & K.Kashiwaya All Rights Reserved.


2016年2月29日月曜日

お稽古佳境

SCSにとっては珍しいストレートプレイへの取り組みです。
大岡信(おおおか・まこと)先生作の『あだしの』を舞踊劇にした『バベルの塔』(梶賀千鶴子・潤色、演出、振付)。
お稽古が佳境に入っております。
普段と違ってオトナの雰囲気漂うお稽古場。


写真:左から三郎役の亀井貢(かめい・みつぎ)、中央奥に演出の梶賀千鶴子、後ろ姿ですが、カエデ役の安室夏(やすむろ・なつ)。
手前は小道具の自転車(笑)

尚、初日1回目(3/26 14:30)のチケットは残りわずかとなりました。
お求めの際は下記連絡先までお気軽にどうぞ。


『バベルの塔 』~大岡信『あだしの』より~
      & 『DANCE DAISUKI』 2016 March

【日時】2016年 3月26日(    ①14:30~ ②18:30~
           3月27日(    ③11:00~ ④15:00~
         (各回20分前開場)

【チケット】前売り2,300円 当日2,700円(税込・全席自由)
ローソンチケット(Lコード 26321)
ちけっとぴあ(Pコード 449-459)

【スタッフ】
『バベルの塔』:潤色・演出/梶賀千鶴子 音楽/ヒロセ純  出演/安室夏、亀井貢ほか
『DANCE DAISUKI』:構成・振付/梶賀千鶴子 音楽監督:草薙潤一 出演/SCSマスターコース


皆さまのお越しを心からお待ち申し上げております。

【お問合せ】SCSミュージカル研究所
〒980-0811 仙台市青葉区一番町1丁目4-30さのやビル3F
        電話 022-224-7051 / ファックス 022-213-7789
        e-mail: info@scsmusical.com
        URL: http://www.scsmusical.com

2016年2月20日土曜日

小道具

『バベルの塔』のお稽古が続いています。
演出の梶賀センセ。突然スタッフに「確かあなた、いい自転車乗ってたわね、ちょうどいいわ、ちょいと運んできて見せてね」と。
数分後には可愛い自転車が稽古場で小道具と化しておりました。


今回のお芝居の小道具は、工夫を凝らしたお手製のものから、スタッフの私物、舞台美術会社からお借りしたもの、そして超高級品まで、バラエティーに富んでいます☺
役者の演技は勿論のこと、本番で使われる小道具たちも見所のひとつであります。

2016年2月15日月曜日

東北シェイクスピア脚本集

シェイクスピアの作品を東北弁に翻訳して、20年以上にわたり上演し続けている「シェイクスピア・カンパニー」の脚本集が、先週出版された。

実は、劇団名を The Shakespeare Company とシンプルに名乗れるのは、世界広しといえどもこの団体のみ。
というのも、主宰の下館和巳(しもだて・かずみ)さんが、英国にあるRoyal Shakespeare Company から、名称の使用許可を直接得ているから。下館さんは、2002年の秋にロンドンのグローブ座でアジア人としては初めてシェイクスピア作品の演出も手掛けている。
そんな品格の高いネーミングの団体が、品格の高い東北弁で、シェイクスピア劇を上演する。セリフは東北の人々の胸にすぅ~っと入ってくる。

本の帯は、女優の鈴木京香さんが書いてくださっている。


これは、脚本集の第1巻だそうで、残りの巻はこのあと随時発売されるとのこと。
因みに全5巻には下記のタイトルがつけられている。

第1巻 新ロミオとジュリエット/松島湾の夏の夜の夢
第2巻 新リア王/奥州幕末の破無礼(はむれ)
第3巻 恐山の播部蘇(まくべす)/縄文のから騒ぎ
第4巻 温泉旅館のお気に召すまま/仙台藩の十二夜
第5巻 新ベニスの商人/アトゥイ オセロ

遠方で上演されたもの以外、シェイクスピアカンパニーの作品は、ほとんど観ているということもあるが、その脚本は拝見したことはなかった。続巻もいまから激しく楽しみである。