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2024年9月2日月曜日

県民会館にて

先月はミュージカル『アニー』仙台公演を観劇しました。ダフィ役でSCSミュージカル研究所出身の朝日美琴さんがご出演ということもあり研究所の皆と応援。美琴さんはもとより各分野において私共SCS出身者の活躍は頼もしく、嬉しいものです。

来月は、劇団四季ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』を観るために東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)を再び訪れる予定です。劇団四季には現役で5名ほどSCS出身の俳優が在籍し様々な作品で活躍しています。SCS芸術監督の梶賀千鶴子さんの作品の上演されているということもあり、たいへん縁の深い劇団です。

さて、宮城県民会館は、四季をを通じて仙台の様々な野外イベントの会場ととなる美しい定禅寺通りに位置しています。1964年の開館だというから、今年で還暦の建物です。そのステージには、私も何度か立たせて頂いたということもあって、個人的にも愛着のある会館。そのたたずまいが定禅寺通りのケヤキ並木と実にマッチしているように思うのは、単に見慣れてしまったせいだけとは思えません。文化は身体に内在されていくものと常々思っておりますが、劇場とその面する通りや周囲の雰囲気は人々の記憶としてこの60年で深く刻まれてきている気がいたします。

愛着のあるこの劇場も移転が決まっています。新しい宮城県民会館は、2028年度完成を目指して仙台市青葉区から宮城野区へと移り来年度に着工されると聞いています。計画は県のホームページなどで見られるようですが、新しいホールが人々にこんどはどんな記憶とにぎわいを生み出していってくれるのか、今から楽しみです。






2024年3月12日火曜日

昨日は、2時46分にSCSミュージカル研究所のお稽古場で、有志の研究生たちと黙とうを捧げました。

一昨日は、宮城県七ヶ浜町にある七ヶ浜国際村ホールでSCS心の復興ミュージカル『忘れたい忘れない』を上演しました。ご来場くださった皆様に心より感謝申し上げます。

(ちょっとネタバレですが)作品中、演出でホリゾント幕を開けお客さまに七ヶ浜の海を見ていただきました。

何度も泣けた、という感想を多くのお客さまに頂戴しました。



涙は、心を癒すお薬です。


2022年6月12日日曜日

先週は『ロボット・イン・ザ・ガーデン』と『ライオンキング』

この春からの慌ただしさは、近年稀にみる状況でありました。眠る時間もままならない日々が続きましたが、文字通り少数精鋭のスタッフに助けられました。

6月に入ってようやく少し元の生活ペースに戻りつつある感じですが、今週は大変嬉しいことに、SCSミュージカル研究所出身の俳優2人の舞台を観に行くことができました。

ロボット・イン・ザ・ガーデン』に出演中の渡邉寿宏(わたなべ・としひろ)さんと『ライオンキング』に出演中の菅原琥千(すがわら・こせん)さんのステージです。

渡邉寿宏さんはミュージカル『ガンバの大冒険』ではガンバ役で主演されたり、最近は『アラジン』や『パリのアメリカ人』でも大活躍されている俳優です。一方、菅原さんは「ヤングナラ」のオーディションに合格しての栄えある舞台です。『ライオンキング』には先日まで同じSCS出身の安倍大夢(あんばい・ひろむ)さんも出演していましたね。次はどの作品で舞台上に現れてくれるのか、今から楽しみです。




SCS出身の俳優たちが活躍している舞台を観ることは本当に嬉しく、楽しいものです。そして、コロナ禍にあっても舞台の幕を開け続ける劇団四季の皆様の慎重かつ大胆な制作手腕には、舞台制作に関わる者の一人として大いに励まされ、楽しく美しい舞台に沢山の感動をもらいました。

そんなわけで先週は久しぶりにとても良い気分転換の時間を頂きました。このところ西の方からは次々と梅雨入りのニューズが聞こえてきています。そんな気候とは裏腹に、今週からは来月の電力ホールでのSCSミュージカル研究所新作公演に向けてアクセル全開!で取り組んで参ります。

あ、そうそう。4月末には『バケモノの子』の初演も拝見しました。大変ゴージャスな舞台となったこの作品にはSCS出身の狩野勇人(かの・はやと)さんが出演しています。



それから『アナと雪の女王』では柏谷巴絵(かしわや・ともえ)さんも活躍中です!!

皆さんどうかSCS出身のミュージカル俳優たちに、引き続き熱いご声援をよろしくお願いいたします。

私たちSCSミュージカル研究所の公演情報は、このブログは勿論のこと、ホームページフェイスブックツイッターインスタグラムなどでも随時お知らせしております。特にインスタグラムはいわゆる「中の人」が連日投稿してくれていて見ごたえありますよ~。みなさまどうかお見逃しなく!


2022年3月18日金曜日

舞台芸術シンポジウム開催いたします

 4月24日に「東北・仙台から世界へ」と題した舞台芸術シンポジウムを開催する運びとなりました。
 このシンポジウムは私たちSCSミュージカル研究所が(一財)シェイクスピア・カンパニーと共同開催するものですが、同カンパニーは過去に英国エジンバラでの公演や、2019年の夏にはロンドンで『アイヌ・オセロ』(原作:W.シェイクスピア、翻案・脚本・演出:下館和巳)の上演を成功させています。一方でSCSミュージカル研究所の芸術監督、梶賀千鶴子の作品は、2017年から劇団四季を通じて『魔法を捨てたマジョリン』が中国全土で上演中です。また、東北で生まれた梶賀の作品は、カナダ(トロント)で『TAROH]』(1992)、ドイツ(フランクフルト)では『夕焼けの向こうに』(2011)が上演されています。
 しかし、これまでに東北で生まれ海外へと発信されるオリジナル舞台作品のこうした状況を分析または議論する場はありませんでした。そのことが今回のシンポジウム開催を決めるきっかけとなりました。
 このシンポジウムでは、シェイクスピア演劇に通暁する3人の学者とミュージカル作家が「再創造」という言葉をきっかけに、それぞれ違った角度から意見を述べ、議論し、会場の皆さんとも質疑応答によりテーマをさらに深めていきたいということがねらいです。
 因みにシンポジウムのパネラーでもある早稲田大学の本山哲人先生、明治大学の今野史昭先生の翻訳によるSCSミュージカル『梵天丸』(作・演出・振付:梶賀千鶴子)の「多言語化発信」に関する議論もその場で出来ればと考えています。
 同時開催される上映会は、入場無料です。皆さま心地の良い春の日に東北から発信される舞台について考えるひと時はいかがでしょうか?たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております!




2021年12月7日火曜日

カゲレン

先週、七ヶ浜のお稽古場にて。

贅沢なことにホールを使用させていただいて地元のミュージカルグループNaNa5931のお稽古が進行しています。

最近メンバーとして加入した米国出身の国際交流員ヘザーさんと、仙台の大学に通う地元出身男子が舞台の袖で猛練習していました。



あっという間に師走になって、あっという間に一週間がたちました。歳を重ねるごとに1年があっという間ですが、こうして若い世代がメンバーとして加わって、一生懸命な姿を見ると、その「あっ」もなんだか充実してくる気分になります。

こうして、影の方で自主的にレッスンするのを私たちは影練(カゲレン)なんて呼んだりしています。二人がお稽古していたのは、クリスマスのナンバーのようです。今月23日(木)に行わっる七ヶ浜国際村での年末発表会では、二人の成果が拝見できるかな?

楽しみ~。



2021年7月26日月曜日

有難うございます。無事に『梵天丸』上演完了

 おかげさまで昨日ミュージカル『梵天丸』上演無事終了いたしました。

本来であれば、昨年上演予定であった創立30周年記念公演。1年遅れましたが、私どもSCSミュージカル研究所の上演継続の趣旨にご賛同いただき支えてくださいました全ての皆さま、こうした状況のなかでも劇場までおいで下さいましたお客様に、この場をお借りして、心から御礼申し上げます。

感染症対策を施しながらの上演は、コロナ前の公演よりも多くの労力を時間を要します。最後の1分1秒まで気を緩めず、ご尽力いただきましたスタッフの皆さま、キャストの皆さまにも心から御礼申し上げます。

コロナ対策で客席は半分にしておりましたが、こうした状況のなかでも劇場までおいで下さいましたお客様、ほんとうにありがとうございます。

写真は2枚ともゲネプロ(最終リハーサル)で私がスマホで撮影したものです。

 



照明の塚本悟先生と演出の梶賀千鶴子先生。劇団四季時代から数えるとおよそ50年になるという、現役バリバリの名コンビです。

尚、舞台写真はSCSミュージカル研究所のインスタグラムでご覧になれます。(下記)

https://www.instagram.com/scsmusical/


2020年11月21日土曜日

コーラスライン

『A Chorus Line』。1975年、ブロードウェイで初演。1979年に劇団四季により日本初演が実現した作品です。

ブロードウェイで大ヒットしたこの作品の日本初演が劇団四季により実現した際、梶賀千鶴子先生(現SCSミュージカル研究所芸術監督)は、劇団四季の文芸部に在籍し、故浅利慶太先生の日本版演出の演出補として活躍しています。

当時、梶賀先生は日本版を作るにあたり、ニューヨークに渡り『コーラスライン』の作・演出・振付を担った故マイケルベネット氏から、同作の振付や演出の直接指導を受けたそうです。そして帰国の際は衣裳の一部(最後の場面のタキシード風衣裳)とともに劇団四季に持ち帰ってきたとのことでした。先生の話によると、マイケル・ベネットさんの指導は大変緻密なもので、文字通り「LINE」に関しては特に厳しい注文があったそうです。ご自宅にうかがった時には、ほとんどが鏡張りの独特のお部屋に驚いたとか。そこで、マイケルさんに鏡張りの理由を尋ねたところ「このほうが(鏡張りの部屋が)落ち着くんだ」と、おっしゃったそうです。そういえば『コーラスライン』では、鏡を大胆に使った演出が有名ですね。

さて、今週はその『コーラスライン』日本版の仙台公演初日。梶賀先生と共にお招きいただきしっかりと堪能させて戴きました。個人的にこの作品は、舞台でも映画でも何度も観ていますが、全てにおいて大変質の高い作品であることはもちろん、シンプルな舞台装置は、観るたびに何か我々舞台制作者の核心を刺激させられるような思いがいたします。


今回の公演では入場時の検温、消毒はもちろん、劇場を出る際には密を避けた座席指定の退場となるなど、入退場の際の感染防止対策にも安心感がありました。
さらに(それはいつもの光景ではあるのですが)終演後、劇団四季の会長、社長、役員のみなさんが、最後の一人のお客さまが劇場を後にされるまで頭を下げて御礼を言ってお見送りされておられました。
このコロナ禍における舞台公演。即ち仙台の地に質の高い舞台を持ってきてくださるのは並大抵の努力ではなかったであろうと容易に想像できます。
しかし、役員、スタッフの皆さんが総出で公演を支えるその姿に、劇団四季の皆さんの並々ならぬ決意と共に、演劇に対する情熱的でかつ真摯な取り組みがいつにも増して伝わってくる印象的な場面でした。

私も大いに勇気づけられ、我々も何としてもこのコロナ禍を乗り越えなければ、と勇気が湧いてくるような公演でありました。




2020年10月22日木曜日

活路

七ヶ浜のお稽古場。
本来であれば、来月はミュージカル公演のはずでしたが、今年はその定期公演を断念しました。コロナ禍です。

しかし、お稽古はゆっくりと開始しています。メンバー全員来年の公演実現を夢見て…。

先週までは

1、マスクの全員着用(稽古中も)
 
2、施設入り口での検温

3、入り口ならびに休憩時間でのアルコールによる手指の消毒

4、稽古時間の短縮
 
5、可能な限りの場内換気 

を徹底してしていただいてました。
そして今週からは

6、稽古場となるホール入り口での靴底消毒


 
7、液体せっけんによる全員の手洗い



対策が追加で行われています。
スタッフの皆さん全員が、子ども達そしてメンバー全員を、全力で応援してくださっています。

正しく恐れ、希望を見失わないように。
そして困難に直面した時に「どうやって活路を見出してゆくのか」を身をもって示してくださっています。
 
稽古場で私からメンバーへは、免疫力の低下を招かないよう、栄養バランスの取れた食事と年齢に応じた睡眠時間の確保、身体を冷やさないことなどをお願いいたしました。
 
東日本大震災での絶望的な状況を乗り越えてきたこの劇場スタッフの皆さまならではの、知恵と力に感謝申し上げます。
 

2020年2月20日木曜日

歌唱レッスン

ミュージカルの舞台は総合芸術と言ってよいほど、多種多様な分野のアーティストたちによって支えられているものです。そして、出演する俳優たちは、長い時間をかけて自己研鑽を重ね、多くの「専門家」に歌やダンス、演技の指導をいただいて、各人の表現力が醸成されていきます。

今週は片桐雅子さんをお稽古場にお迎えしての「SCSミュージカル研究所特別ボイストレーニング週間」! 。


このプログラムは年に4回、計12日間実施しています。
片桐さんは、女優さんであることにとどまらず、素晴らしい歌い手さんでもあります。東京藝術大学をご卒業後もそのクラシック音楽に下支えされた舞台作品におけることばの解釈と歌の表現力には圧倒的なものがあります。 数多くの舞台で主役を務められるなど、いわば実践的な指導をしていただける数少ない先生のおひとりです。
おかげさまで、レッスンの回を重ねるごとに、研究生たちの表現力にはっきりと変化が表れています。

今回も個別指導も含め3日間みっちりのプログラムで声楽レッスンを行って頂きました。 パワフルでわかりやすいご指導で、お稽古場には研究生の元気な声が響いていました。


2020年1月25日土曜日

ミュージカル『でえぎの涙』写真展開催中

今週もミュージカルの指導で七ヶ浜国際村へと出かけました。
この3月には、七ヶ浜のミュージカルグループNaNa5931の皆さんとSCSミュージカル研究所メンバーとの共演が企画されています。そのこともあってか稽古場はとても良い雰囲気でお稽古が進んでいました。今週はNaNaキッズクラスの子どもたちも自分たちのお稽古を終えた後に見学をしていました。


さて一方、このお稽古場のある七ヶ浜国際村のギャラリーでは、ミュージカル『でえぎの涙』(作・演出・振付:梶賀千鶴子、音楽:上田亨、照明:塚本悟、出演:NaNa5931、プロデュース:廣瀬純)の写真展が開催されています。
ギャラリー内では舞台カメラマンの柏谷潔さんの撮影による、美しいショットの数々をお楽しみいただけます。また、作品の公演映像も特別に楽しんで頂くことが可能です。





ギャラリーの外では、館内では職員の皆さんによる、ギャラリーの展示に関連したディスプレイが私たちを迎えてくれます。
明治時代には外国人たちにより、日本の三大避暑地に数えられた美しい七ヶ浜の海とともに、ちょっとドライブに出かけられてはいかがでしょうか。写真展は2月8日まで。

2019年11月19日火曜日

『でえぎの涙』無事閉幕

おかげさまで、七ヶ浜町でのNaNa5931によるミュージカル『でえぎの涙』(作・演出・振付:梶賀千鶴子、音楽:上田亨、照明:塚本悟、プロデュース:廣瀬純)は、大盛況のうち無事に幕を下ろすことができました。
ご来場のお客様はじめ、このミュージカルに関係したすべての皆さまにこの場をお借りして、ここからの感謝を申し上げます。

公演の模様は、七ヶ浜国際村のフェイスブックページにも掲載されていますので、ぜひ覗いてみてください。

さて、毎年のことなのですが、各回会場の5分前には七ヶ浜国際村のエントランスホールにて、出演者たちが、お客様を劇場へとお誘いする「ウェルカム・パフォーマンス」が行われます。


パフォーマンス後の元気な出演者たちにいざなわれて、皆さんが劇場へと向かうコリドーには、こんな装飾も。


国際村職員の皆さまの力作デコレーションが、ミュージカルの雰囲気を盛り上げます。


これは、ほんの一例ですが、ほんとうにここには書ききれないぐらいのたくさんの方々のお力添えで、七ヶ浜国際村ミュージカルは成り立っています。

最終日には今年も東京から「寿司屋の宮城野」さんがボランティアで、子どもたちにお寿司を振る舞いにおいで下さいました。
東日本大震災後、日本生命様のご支援により実現した2012年の「『ゴーへ』日生劇場公演」でのご縁以来ずっと続いているご支援です。


出演者の子どもたちも、からだじゅうで感謝の歌を歌って御礼を申し上げました。

2019年9月11日水曜日

8年半

先週、所用で気仙沼まで出かけました。
1時間半ほど自由に動ける時間があったので、少し車で移動して旧歌津町(現南三陸町)の名足(なたり)地区に行ってみました。

この小さな漁港の目の前には、私たちが1990年代の半ばから10年間通った歌津町立名足小学校(当時)があります。そこで我々は子供たちと一緒にミュージカルを創っていました。毎年秋になると、中学校の体育館でお披露目の公演を続けていました。
久々にここを訪れた私は、再建された小学校を背に当時を思い出しつつ海のほうを見続けました。


優しい海風がほほをなでていきます。
あれから8年半です。
復興の槌音はまだ響いています。


2019年4月28日日曜日

『カモメに飛ぶことを教えた猫』を観た

劇団四季が26年ぶりとなる新作のファミリーミュージカルを制作し、その全国ツアー公演が先週から開始されました。
『カモメに飛ぶことを教えた猫』


幸運にも今日は仙台での舞台を観劇させていただく機会を得て会場のイズミティ21へ。
ネタばれになるといけないので、内容については劇団四季のホームページなどを参照頂ければと思いますが、とにかく今日は、後味の清々しい、とても良い作品に出合えました。劇団四季でなければつくれない、素敵な新作ミュージカルを目撃。
途中客席で「かわいい」という声が聞こえたり、後半舞台を観ながら目元を拭うようなしぐさの方もちらほら見受けられ、多くの感動を呼んでいたことは間違いないでしょう。実はこのミュージカル、我がSCSミュージカル研究所出身の狩野勇人(かの・はやと)さんが初演キャストに抜擢されたこともあって、その喜びもあいまって忘れられない舞台のひとつとなりました。


このところ、SCSミュージカル研究所出身の俳優たちの活躍がめざましい。本日の時点で劇団四季の舞台には、この狩野勇人さんのほか『リトルマーメイド』に柏谷巴絵(かしわや・ともえ) さん、『パリのアメリカ人』に渡邉寿宏(わたなべ・としひろ)さん、『ライオンキング』に安倍大夢(あんばい・ひろむ)さんが出演中です。

もちろん劇団四季以外でも宝塚歌劇団月組の「蓮(れん)つかさ」さんや、そのほかに、多くの商業劇団、そして東宝さんや松竹さん、ホリプロさんなどが制作する舞台に出演すプロとして成長したSCS出身俳優たちは、それぞれほんとうにがんばっています。お客さまに夢をそして楽しさを伝えるために日夜努力を積み重ねている彼らを誇りに思う今日この頃です。

梶賀千鶴子さんと仙台でSCSミュージカル研究所を立ち上げ、彼女が主宰し本を書き、不肖ヒロセ純が拙い曲をつけ、ミュージカルづくりを始めて30年になろうとしておりますが、研究所で学んだ経験や稽古場で磨いた感性を発揮してくれる教え子たちには、ほんとうに励まされています。彼らの輝きは、現在の研究生たちの光となり、研究所運営スタッフを兼ねる我々に希望に満ちた空気をもたらしてくれています。

みんな有難う。

2019年1月26日土曜日

渋谷にて

ミュージカルはその歴史からみてもバレエと深い深いつながりを持ち、現在もなお進化し続けているのだということを、あらためて認識した作品でした。
劇団四季のミュージカル『パリのアメリカ人』 。


会場はシアター・オーブ。
しばらくぶりに訪れた渋谷は、オリンピックを前にしたせいか駅周辺などずいぶんと様変わりしていておりましたね。
上演中はハイレベルなダンスシーンや緻密で大胆な転換、美しいガーシュインのメロディなど、大いに楽しみました。SCSミュージカル研究所出身の渡邊寿宏さんのダンスも光っていました。

我が研究所の卒業生の皆さんの活躍はほんとうに嬉しく、我々の創作活動に関しても大きな励みになっています。

一方『パリのアメリカ人』の背景に第二次世界大戦が描かれていたからでしょうか。圧倒的なダンスとその美しさに酔いしれつつ劇場を後にしながら、そして変わりゆく東京の街をながめつつ、なぜか1964年の東京オリンピック(私は3歳半であったが微かにその記憶がある)は、「もはや戦後ではない」という猛烈な勢いのあった昭和30年代の締めくくりであったのかなぁなどとぼんやり考えていました。

今度のオリンピックの年にSCSミュージカル研究所も30年目を迎えます。
もっともっと様々な作品を観て、様々な芸術に触れて、私たちももっともっと進化しなければなりません。
そんなふうに思いつつ平成も暮れゆく冬の日の渋谷を後にしたのでした。


2018年10月18日木曜日

東京駅にて

東京駅は訪れるたびに変化があるように感じます。オリンピックを控えているせいでしょうか。工事もあちらこちらいつもやっていますね。
時間調整がてらたまたま通りがかった丸の内側でみつけたお店で軽く食事。
このあたりはグランスタ丸の内というところらしいですね。
その名も「汁や」というお店。


これがなかなかおいしい汁物でした。
十穀米とのセットのやつを頂きました。

美味しく食べられるということは、実はすごいことです。
直前に赤坂で観たミュージカル『生きる』。


原作の黒澤明監督の同名映画は昔観ていましたが、初のミュージカル化された作品を拝見して、改めて黒澤映画の奥深さを感じました。市村正親さん主演の回、これまたその深さを表現して余りあるほどの市村流かつ一流の演技。特に2幕はわが頬に伝うものを禁じ得ませんでした。

あったかい汁物を頂きながら、僕が余命を宣告されたらどう生きるんだろうか
とお椀につかまりながら改めて考えていた東京駅。
平成最後の秋。


2018年9月3日月曜日

『キャッツ』のこと

今日出張先から事務所に戻ると劇団四季さんから情報誌「ラ・アルプ」が届いていました。
表紙はミュージカル『キャッツ』(=^・^=)


今回の東京公演チケットを入手した幸運な友人たちの何人かはすでに今回の新しい専用劇場での『キャッツ』を堪能してきたようです。
皆興奮した口調で感想を述べていましたが、かくいう私も幸運なことに先月鑑賞する機会に恵まれました。とにかくそれは一言では言い表せないあらゆる面で圧倒的な舞台。キャストは日本最高レベルの方々と言って過言ではありません。そして、何よりも観客全員を楽しませるエンターテイメント性の高い仕掛けがあちこちに見受けられて、客席に居る私はあっという間に『キャッツ』の世界に引きずり込まれました。

思い起こすと『キャッツ』に関しては、1988年に私が梶賀千鶴子センセと仙台で出会った頃にキャッツの『オーバーチュアー』を聴く機会があり、何か今までに触れたことのない音楽のように感じ、衝撃を受けた記憶があります。
なんとその5年ほど前に梶賀センセは『キャッツ』日本語版初演の演出補をされていたことを後になって知るわけですが、最近SCS事務所で古い資料の整理中に35年前の初演(1983年)パンフレットを見つけました。

日本初のミュージカル専用劇場でかつロングラン公演を成功させた当時のパンフレットを開いてみると、スタッフが記してあるページがありました。


これをみると劇団四季代表の浅利慶太先生から数えて梶賀センセは3人目にクレジットされていますね。2番目は(公社)日本照明家協会前会長の沢田祐二先生。初演時メインスタッフの中でも、大変重要な位置で梶賀センセが活躍されていたことがうかがえます。

しかしながら、現実のセンセは、とにかく猫好き、キャッツ大好き。劇場に近づくにつれ「楽しみだねえ、楽しみだ」と何度もつぶやき、はしゃぎ気味。専用劇場の中へ入るとグッツを買いまくり、『キャッツ』を知り尽くしている立場でありながら、客席ではまったく一般客と同じように声をあげて楽しんで鑑賞されていました。


センセいわく、なんでも1981年のロンドン初演を観たあと浅利慶太先生に「『キャッツ』を四季でやりましょうよ」と申し出たところ「この猫キチ(笑)が」と一笑に付されたんだとか。しかしその後、劇団四季が『キャッツ』を手がけることなり、日本のミュージカル界においても大きな出来事となったことは皆さまご承知のとおりであります。

とにかくセンセは今でもかわらず猫好き。スタッフが気づいたときにはすでに遅く、事務所の壁や棚などいたるところにねこちゃんの写真やイラストが所狭しと貼り付けてあります。

2018年4月30日月曜日

ソング&ダンス65

昨夜は劇団四季の『ソング&ダンス65』の観劇にでかけました。
会場はトークネットホール(仙台市民会館)です。

到着するとロビーから夕陽が見えました。


思い起こせば、僕がミュージカルと関わるきっかけとなったのは1989年にこの市民会館で上演された仙台市制100周年記念ミュージカル『OH!ZEI』という作品でした。
稽古や準備が始まったのはその前年ですから、もう30年になるのかぁ…
あの時と同じ場所に立ち、そんなことを思い出しました。

さて、肝心の劇団四季の舞台。
一言でいうなら「圧巻!」。
すべての場面での完成度は言うことなしの超一流。

数年前にロンドンでいくつか芝居を観た時に「英国の役者は楽器演奏したりするんだぁ」とか、「英国のミュージシャンは役者にもダンサーにもなるんだぁ」などと、英国俳優の層の分厚さに驚いたものでしたが、昨夜の劇団四季の舞台はまさにそんなことを思い出させるものでした。
『ソング&ダンス65』。
ミュージカルやダンスパフォーマンスに興味のある方は必見の作品ですね。


2018年3月19日月曜日

ジーザス・クライスト=スーパースター

幸運なことに劇団四季のミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』全国公演千穐楽(名取市文化会館)の舞台を拝見することができました。


この作品の1973年初演時は、現SCSミュージカル研究所主宰の梶賀千鶴子さんは劇団四季の文芸部に所属し、訳詞から振付に至るまで日本語版をつくる多くの過程に関わっていたそうです。
因みに当時の日本語版スタッフは、浅利慶太さん(日本版演出)、岩谷時子さん(訳詞)、金森馨さん(美術)、沢田祐二さん(照明)、山田卓さん(振付) という錚々たるメンバー。
鹿賀丈史さんや市村正親さんなどオリジナル出演キャストはもちろんのこと、客席で鑑賞させていただきながら、このポスターのキャッチコピーにもあるようにまさに劇団四季ミュージカルの原点ともよべる状況が生まれていたのだなぁと、つくづく感じ入りました。

作曲はサー・アンドリュー・ロイド・ウェーバー。70年代初頭言うと、不肖ヒロセ純、小学校から中学に上がるころ。私はガキの分際でありながら小学6年の頃には、いわゆるブリティッシュロックやプログレッシブロックに興味を持ち始めていました。当時は将来ミュージカルの舞台に手を染めることになるとは夢実だにせず。
70年代の音楽は私の活動原点でもあるかもしれません。
そんなことも思いつつ、何度目かの『ジーザス・クライスト=スーパースター』の舞台を堪能。幕が下りると自然にスタンディングオベーションに加わっている自分がいたのでした。

やっぱ、変拍子は難しいけどかっこいい。


2017年10月19日木曜日

童話~アンデルセン

童話といえば、子供のころ読んで、一番記憶に残っているのは『泣いた赤おに』(浜田広介著)でした。未だにことあるごとに、思い出すおはなしです。
それから小学校高学年にかけては、小説やミステリーなど様々な本に出会い、中学生になって再び日本の童話に興味を持ちました。

そして当時米沢の遠藤書店手に入れた本がこれです。


定価が1500円とあります。当時の僕の小遣い銭では手が届かず、確か母親がお金を出してくれたのだったと記憶しています。
大体にしてこれまでに私が買った本のほとんどは、引っ越しの度に散逸してしまい、手元にはほとんど残っていません。しかし事務所に置いていたこの本だけは何とか現存していました(笑) 。
本の外箱を包んでいたパラフィン紙らしきものはボロボロになっていますが、それなりに愛着を持って時折取り出してはページをめくっておりました。今でもめくれば新鮮な発見をもたらしてくれる本のひとつです。

さて、一方で海外の童話はというと、 オスカー・ワイルドの『幸福な王子』は、読むたびに涙腺が緩みそうになった経験が。しかし何といっても幼いころから親しんだのはアンデルセンの童話でした。

幸運なことに昨夜はその『アンデルセン』が主役となった劇団四季さんのミュージカルを観劇する機会を得ました。


今回SCSミュージカル研究所の卒業生などは出演していませんが、日生劇場での初演時(1983)アンデルセン役は市村正親さんだったそうです。当時劇団四季文芸部に在籍していたSCS主宰の梶賀千鶴子先生が脚本や演出面で深く関与していたということで、観劇後、当時のエピソードなどをお聞きすることができました。

『アンデルセン』。恥ずかしながら私は初めて拝見。
結果、とにかく二幕のバレエシーンには圧倒され、そして何より、プライベートなことながら、子どもの頃に読んだ『人魚姫』や『みにくいアヒルの子』『はだかの王様』などの絵本の挿絵や、当時の家の中の状況、家族の事などが思い出されて、胸が熱くなる瞬間が多々ありました。
世代を問わず童話が好きな方、バレエの好きな方は必見のミュージカルと言えるでしょう。

仙台での公演は日曜日まで続くそうです。
詳しい情報は劇団四季ホームページをごらんください。

2017年9月1日金曜日

タイトル通り

先週は宮城県名取市にある名取市文化会館におじゃまいたしました。
「名取といしからの絆を永遠に」と銘打たれたスペシャルコンサートです。
東日本大震災から現在まで続く宮城県名取市と石川県のみなさんのあたたかな交流。
それが大変強く伝わってくる、素敵な時間でした。

「名取こどもミュージカル」は、初代の実行委員長さんが現在の市長さん。
こどもたちは長年、市長さんはじめ、たくさんの大人たちに成長の様子を温かく見守られ、育まれてきたのでしょう。はつらつとした演技、可愛らしい表情が印象的でした。





一方で、そんな子供たちへの応援もかねていらしたという石川県の太鼓のグループ「DIA+」は噂にたがわぬ圧巻の演奏。世界に羽ばたく「和」の可能性、力強さが感じられる演奏でした。
大いに元気づけられました。

そんなステージに元気づけられた私は、調子に乗って帰りには名取の「魁力屋」さんでラーメン。


コク旨九条ネギが売り切れていたので、コク旨味玉!
美味しく頂きましたぁ!
まさに、このブログタイトル通り。美味しい歌舞音楽舞台(笑)