ホワイトデーにちなんだ話題ではない。
3日前の3月11日。
日付が変わった頃に1通のメールが届いた。
尊敬する作曲家で10年来の友人でもある上田亨氏からのメッセージだ。
彼は、震災以降何度も私たちを訪ねて下さった。
支援物資や義援金など、どれほど支えて頂いたか知れない。
六本木の俳優座劇場で開催した彼のコンサートにもゲストとして呼んで頂いた。
そうした一連の心遣いを頂いただけでも十分なのに、
そのメールには、さらに心が込められていた。
1年目とは違う彼の心情とともに、そのメールには、
あるダウンロードURLが記されていた。
その先には、なんと、
「ふたり月」のピアノアレンジの音源が!
数日前に「ふたり月」という曲の一節をこのブログに記したのだが、上田氏はそれを見ていて下さっていたようだ。
早速ダウンロードして聴いてみると、
彼のピアノタッチが手に取るようにわかる、美しく優しい音が聴こえてきた。
その音は、僕の心に染み渡っていった。
彼は、2度目の3.11に、心をこめて僕の曲を弾いてくれたのだ。
都内でも物資が不足していたあの時期に、支援物資を求めて走り回り、
宅配便が復旧したその瞬間に、僕らの事務所へ食料や電池などを送って下さった。
東京も大変なのに…
僕たちは涙しながら、宅配便の段ボールを開いたものだった。
決してお金で買う事の出来ない、最高のプレゼントを頂いた。
すごく忙しいはずなのに、このアレンジと録音に費やして下さった。
歌入れしてこの曲を完成させることが、楽しみである。
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