近頃の暑さのせいか、眠れぬ夜の睡眠薬に、未だに読みこなすことが出来ない源氏物語なんぞの頁をめくる。
頁をめくると言っても、近頃はiPadのバーチャルな頁めくりであるが(笑)。夜中に光る画面を見る読書。紫式部もビックリのスタイルだわな。
たまたま昨夜出くわしたのは空蟬のところ。
そういえば、先日の公演「繭姫」でも、うつせみって曲歌ったなぁ。とか、サンフランシスコでこの曲を録音しようとした時、蝉の抜け殻のことを説明するのにとっても苦労したっけ。(米国西海岸に蝉は居ない)
などと、思い出しつつ眠りに落ちた。
しかし、窓を全開で寝ていたが、やっぱり暑さで何度か目が覚めた。
木陰に見つけた、声のヌシ。
さらに見つけた! こ、これは。
なんたる符号。
空蝉の 身を変へてける 木の元に
なほ人柄の 懐かしきかな
(光源氏)
空蝉の 羽に置く露の 木がくれて
などと、思い出しつつ眠りに落ちた。
しかし、窓を全開で寝ていたが、やっぱり暑さで何度か目が覚めた。
そんな暑苦しい夜が明けて、
今日は、血税の支払日。
うつせみは現し身、生きてるということ。
生きてるだけで金がかかる。あぁ、それにしても税金も、社会保険料も高いなぁ!
…ぢゃなくて、オペラ集中稽古最終日。
さて、出かけたその大学敷地内の木から、
はっきりと蝉の声。
オペラは「こうもり」だが、その時の僕の興味は「セミ」。
そっと近づいてみた。
木陰に見つけた、声のヌシ。
さらに見つけた! こ、これは。
なんたる符号。
空蝉の 身を変へてける 木の元に
なほ人柄の 懐かしきかな
(光源氏)
空蝉の 羽に置く露の 木がくれて
忍び忍びに 濡るる袖かな
(空蝉)
(空蝉)
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