2014年3月20日木曜日

食べることは生きること

最近読んだこの本。


比較的軽い読み物ということもあるが、まずタイトルに惹かれて衝動買いしてしまった。
ホルモン焼きが好きなのだ。

この本、ホルモン焼きのみならず、様々な食べものについてのエッセイがつまっている。読み進むうち、食いしんぼうの僕のココロをジワジワと感動させる表現が、折り重なるように響いてくるのであった。
特に「カツカレーの正しい食べ方」という章では、すっかりヤられてしまった。
ネタバレになるので詳しくは書けませぬが、確かに、カツカレーを食べている時に何故か興奮してくる。つまり僕はカツカレーを愛する時、一抹の羞恥心や罪悪感、征服欲のようなものが混じった妙な興奮を覚えていた。しかも、今だに、カレーとカツを、どう食するのがトンカツにもカレーライスにも失礼に当たらないのか、不安を抱えたままであった。著者はなぜ、そうした僕の深い惑いを知っていたのであろう。

なんと答えはこの本にあった。
興奮しなさい」とある。
そうか、興奮して良いのだ。
ホッとした。

ここまで書いて、かつて愛している人がつくってくれたカレーを食べて「世界一だ!」と声に出して興奮したことを思い出した。興奮して食べた味は決して忘れないものだ。もう一度食べたくても、食べられない。死んでしまってからでは食べられない。

興奮して良いのだ。
それは、食材となって捧げてくれているいのちたちにも作ってくれた人にとっても、きっと良いことなのだ。
それは、生きている証。

食べることは生きること。

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