…というのは僕のことではありません。
俳優の市村正親さんから、先週末に届いたメールの最後はこう結ばれていました。
「ロンドンに行ってきます♪」
市村氏の最新の舞台は「家康と按針」という作品での家康役。
(英語版タイトルは Anjin: The Shogun and the English Samurai )
その作品が1月31日から2月9日までロンドンの Sadler's Wells Theatre で上演されます。 今年2013年は、日英交流400年にあたる年なんだそうです。
ロンドン公演出演のため渡欧直前の忙しい時に、僕のような者にも気配りをなさる市村さん。そのストレートな優しさはもちろん、まさに俳優としての「本物の風格」を感じ、人間の大きさに感動いたしました。
さて、400年前。1613年といえば、伊達政宗の家臣、支倉常長が率いる「慶長遣欧使節団」が月の浦(現在の石巻市)から出帆した年でもあります。このブログでも何度か常長の話題を取り上げましたが、今から20年前、1993年、宮城県がつくったミュージカル「ビバ!支倉」(作:梶賀千鶴子作、音楽:榊原光裕)で、僕は支倉常長役という重責を担い、宮城県内5カ所で上演をした経験があります。(津波で大きな被害を受けた石巻や気仙沼の各市民会館でも上演しました。あの当時お世話になった方々はみなさんお元気いらっしゃるかなぁ…)
実は、その時に作品の中で「伊達政宗の声」で出演ご協力頂いたのが市村正親さん。東京までお声を録音しにうかがったことが懐かしく思い出されます。以来、頻繁にお会いする訳ではありませんが、お会いする度に我々の活動にもいろいろな形で心を寄せて下さっています。
「家康と按針」のパンフレット。
SCSの梶賀先生と市村さんは40年来のお付き合いになるそうで、今年92歳になられる先生のお母さまのためにパンフレットにサインをしてくださいました。
舞台の外の市村さんもとても気さくで魅力的な方です。
個人的にロンドンへ行ったのはちょうど10年前。
大切な友人、下館和巳さんがアジア人としてはじめてロンドンのグローブ座でシェイクスピア作品のオムニバスを演出するというので駆けつけたのでした。
400年前の日本とヨーロッパ、そして市村さんとのおつきあい20年、僕がはじめてヨーロッパの土を踏んだロンドン旅行から10年。なぜかみんな区切りのよい年で、不思議な縁(えにし)を感じてしまいます。今年はなんだかおもしろいことがありそう。
本当はすぐにでもロンドンへ行って市村さんの応援をしたいところですが、政宗や常長がここからヨーロッパに思いを馳せた仙台にて、「家康と按針」大成功への熱いエールを送り続けることとします。
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