2012年5月3日木曜日

暴風雨の南三陸町にて。

連休を利用して、友人の精神科医が
東京から遊びに来てくれました。
被災地をどうしても見ておきたいというので、
彼を伴って、南三陸町に向かいました。
途中、七ヶ浜町、塩竈、松島を経由。

「100TVは一見に如かず」

とつぶやくと、彼は「言葉にならない」といい、
ショックを受けていたようでした。

ようやくたどり着いた南三陸町。
今日は、ずっと大雨・洪水・暴風・波浪警報が出ている
荒れた天気ににも関わらず、
南三陸町防災庁舎前には、
10台以上の県外ナンバーの乗用車と、
数台の観光バス。


震災直後から何度も訪れている場所ですが、
こんなにたくさんの人を見たのは初めてです。

ちょっと複雑な気分。

しかし、
この現実をみてもらうこと、
「復興」の2文字はとてもハードルが高いこと、
被災地はどこも人影が少ないこと、
仮設住宅を含め、若者が少ないこと。

そんなことを、
訪問者の方々に知ってもらうこと。
それぞれの立場で、家庭や職場や、
友人たちとの語らいのなかで話題にしてもらうこと。

復興の勢いを衰えさせないために、
風化させないために、
見ていただくことは大事なんだな
と思った一日でありました。

被災地を訪れてくださった皆さん、
どうか、現実を沢山の方に伝えてください。
お願いします。

あれから一年以上経っても、
現実はこの通りであります。

でも、
実は、
防災庁舎前で、僕はまた、
最後まで避難の呼びかけをしていた役場職員
笑顔がとびきり素敵だった
「たけちゃん」のことが頭をよぎり、
少し鼻の奥のほうがじんとしていました。

2 件のコメント:

バレンタイン さんのコメント...

時々、ブログを拝見させていただいておりました。同じ日に同じ場所にいました。
私もここは同じような思いを持っています。それが神戸から毎月南三陸に訪れる事になったきっかけです。
沢山の発信ありがとうございます

jun さんのコメント...

バレンタインさま、コメントありがとうございます。
南三陸町(旧歌津町)は、11年間、小学生ミュージカルの制作と指導で通わせていただいたこともあり、思いの深い町です。震災前の美しい町の景色は今も目に焼きついています。
神戸から、わざわざ足をお運びいただきありがとうございます。なんと毎月いらして頂いているのですね。感謝申し上げます。小生も3月に七ヶ浜町の子どもたちと神戸に参りました。神戸の復興に見習うべきところも多くあると思います。これからもご無理のない範囲でのご支援宜しくお願い申し上げます。