2016年10月31日月曜日

こどものこころ

こどものこころは、こどもが一番よくわかっていると思うのです。
大人になると失われていく感覚や記憶は多いものです。

ですから、おとながこどものきもちをわかるのは難しい。
親だって、我が子の気持ちがわかりかねることもあるのです。

昨日私は、SCSキッズクラスのお稽古場におりました。
指導者は、子どもの頃からここで梶賀先生のレッスンを受けてきた、15年以上のキャリアを持つ先生方です。


恐らく、こどものきもち、稽古場にいるときのこどものこころ、そうしたことを、私よりもはるかに、実感として得ているのでしょう。
はじめてレッスンを受けるこどもたちも、すんなり場になじんでいくようです。

ここで育った子どもたちが成人して、ここで子どもたちに教える。
すなわち昔子供だったこたちが、今の子どもたちと共に、あらたな時間と空間にいてくださる。

ふと、輪廻のような感覚を覚えます。
こんなに幸せでありがたいことはありません。

こどもたちのこころに、思いを馳せながら、
ひとはひとりで生きていくものではない、
たくさんのひとたち、いのちたちに支えられているということも実感するのでありました。


2016年10月28日金曜日

夕暮れの時

夕暮れ時に、ふと一人の時間が確保できれば、それはもう、お空を見ています。


すると、「夕暮れの時はよい時」という、堀口大學先生のあの有名な詩の一節が浮かびます。
その詩を知ったのは『詩を読む人のために』という、三好達治先生の著書でした。三好先生は若い頃に(高校生ぐらいの時に)この詩を愛誦されていたそうです。
不肖ヒロセ純、三好先生のその本を読んだのは高校生の頃でありました。ゆえにそのくだりに親近感を持ったのかもしれません。
当時の本はどこに行ったのかは知れませんが、買いなおした文庫本が、震災で半壊した自宅で、水に濡れふにゃふにゃになっていたのを発見した時は、とてもかなしく、いとおしい気持ちになったものです。

夕暮れの時に一人でいると、ふと声に出してみたくなる一節です。

夕暮れの時は良い時
かぎりなくやさしいひと時

2016年10月24日月曜日

4年ぶり

先週末の伝国座(山形県)のお稽古場に、伝国座の最初のミュージカル作品『Faith』(フェイス)~未来を紡ぐ研究室~に出演してくれた Theodore Bigby さんが、英国から訪ねてきてくださいました。
ニックネームは「ゲンバちゃん」。彼のミドルネームからの愛称です。


4年ぶりの再会です。当時はメインキャラの一部を担っていただき、東京公演も一緒に実現した仲間です。

英語教師・国際交流員としての職務を終えて、4年前に本国へ戻られるときには、子どもたちに「ロンドンオリンピックに出るから!じゃ、またね!」と言っていたのを思い出します。
しかし、その後も伝国座の松田代表とは、連絡を取り合っていて下さったようで、松田さんのはからいで、あれから4年ぶりの再会が叶いました。

「今回は、リオデジャネイロからの帰り道?」
「ひょっとすると、今度はまた4年後の東京オリンピックの時に逢える?」
なんて冗談を飛ばしながら、稽古場で、懐かしく楽ししいひとときでした。


Theodore Bigby  website's address is
http://theodorebigby.com/


2016年10月22日土曜日

こころのお寿司

震災の翌年に実現したミュージカルグループNaNa5931(七ヶ浜町)の日生劇場における東京公演。
その時から、七ヶ浜の子どもたちに、東京から宮城まで築地で大量に仕入れたネタを車に積み、お弟子さんたちとともに自らの手でお寿司を握ってふるまってくださる活動を続けられている方がいらっしゃいます。

世田谷にある「寿司屋の宮城野」さんというのお店の稲村さんとそのお弟子さんたちです。



これまで2015年の記事2014年の記事でもご紹介してきましたので、ブログ読者の方にはひょっとしてご記憶のある方がいらっしゃるかもしれません。

先日はその宮城野さんにお邪魔して、久しぶりに稲村さんのお寿司を堪能させていただきました。

味が最高なのはもちろんの事
こどもたちのこころを
やさしく包んでくださる
美しいこころの
お寿司です


2016年10月21日金曜日

生きることは学ぶこと

長く同じ仕事をやっていると、意識はせずとも言われてみれば確かに、専門的な知識やスキルが自然に身につくものです。
人の人生のうち、恐らく社会のなかで心身ともに充実して働ける時間は恐らく50年~60年ぐらいでしょう。気が付けばその半分ぐらいの時間を、舞台制作や音楽制作の時間に使ってきました。

ゆえに、若い世代から見れば、不肖ヒロセ純も舞台制作の専門家の一人ということになるのでありましょう。また、私の会社としても数年前から、音楽作品を制作してそれらを知的財産として管理する業務を行うようになりました。

そんな理由もあってか、同大学の宮武教授によるご指名を賜り、4年前から年に1~2度、東京理科大の大学院でお話しする機会を頂いています。今週も、専門職大学院で学ぶ学生さんたちと教室でお会いしました。


まだまだ修行の身ではありますが、私の経験が、大学院で学ぶ学生の皆さんの研究や将来のお仕事に少しでもお役に立てるのであれば、この上ない幸せであります。
自分の経験からも、異業種の世界に自分の仕事に役立つヒントが隠れていたリすることも多いですね。
学生さんたちの真剣なまなざしが印象的でありました。

講義を終え、神楽坂にて食べたお蕎麦。
合わせ盛りというメニュー、初めていただきましたが、美味しかったなぁ。


お蕎麦をすすりつつ、
学生の皆さんのまなざしを思い出しながら、

食べることは生きること、
生きることは学ぶこと
そんな気がいたしました。

2016年10月19日水曜日

時の狭間

普段は、喧噪のプラットホームでも、
電車の行き来が途切れると、
しんとした時間が訪れます。

乗り換え待ちのボーっとした瞬間などに、
自分はふと時空を越えられるのでは、
と妄想するときがあります。
時の狭間に入っていくような。

そういえば、そんな感覚を昔、歌にしたことがありました。
『Spiral Time』というタイトルで。
まだ、私がサラリーマンだった20代のことです。

そんなことを思い出していた折、目に入ってきたのは、
ゴッホとゴーギャン。
…ちょっと観てみたいなぁ。


宣伝ポスターが、殺風景な背景とマッチしているように感じるのは、
名画の名画たるゆえんということでしょうか。

御茶ノ水駅のホームにて。


2016年10月17日月曜日

NaNaキッズクラス

晴れた日曜の朝。
七ヶ浜町で今月からスタートした『NaNaキッズクラス』を見学にでかけました。

仙台から20数キロメートルほど東の方にある七ヶ浜国際村の敷地内にある明るい教室。そこに子どもたちやそのご家族が集まっていました。少人数制のクラスです。このクラスの母体は、NaNaキッズクラスという名前からもご想像頂けるように、ここ七ヶ浜で16年のキャリアを持つミュージカルグループ『NaNa5931』。

梶賀千鶴子先生の監修プログラムのもとNaNa5931出身のキャリア10年以上という指導員が子どもたちと一緒に楽しくからだを動かしていました。



あまりに子どもたちが可愛らしく、楽しそうであったので、不肖ヒロセ純、子どもたちに交じって、冒頭の「ストレッチ」に挑戦いたしました!
しかし…未就学児のみなさんに、すべてがかないません。


気力、体力とも、震災後に生まれた彼らより劣っていることを痛感し、完全にくじけました( ;∀;)

自分のイメージ通りに身体が動かない、もう若くないのだと、現実に直面した帰り道。
やはり、後進の育成を急がねば、と思いました。

そんな中、ふと、美しい景色に遭遇。
おもわずクルマを寄せてしばし太陽の光と秋風にあたりました。


美しい七ヶ浜の海を眺めつつ、
ちらりと我が来し方を想い、
不肖ヒロセ純は、
遠い目をしていたのでありました(笑)

一方で、元気いっぱいの七ヶ浜『NaNaキッズクラス』へのお問い合わせは
七ヶ浜国際村事業協会(022-357-5931)まで。
お気軽にどうぞ。



2016年10月15日土曜日

遠方より来る

朋あり遠方より来る、また楽しからずや
という一節を思い出す。

仙台から400キロほど北。
つまり青森から友人がやってきた。

もう彼との付き合いは36年になろうか。
頻繁に逢うわけではないが、話は尽きない。
肝胆相照らすのである。

別れ際に「仙台朝市」という、
なぜかこんな夕方でも大勢のお客でにぎわう市場にて、
彼はりんごを買っていった。岩手のりんごを。


先日は、山形のりんごに感動したとか。
青森のひとなのに、である。
いや、青森だから、他県のりんごが気になるのか。

理由はあえて聞かないでおいた。
次にあったときの質問として、楽しみにとっておこう。


2016年10月14日金曜日

おっぴぃと海

今年の七ヶ浜ミュージカルのタイトルは
『おっぴぃと海』



おっぴぃというのは、宮城県地方で「ひいばあちゃん」という意味です。

たまたま、今夜は米沢市にて「伝国座」のお稽古でしたから、米沢弁で「ひいおばあちゃん」をなんと言うか、とメンバーに尋ねてみました。
答えは「おぉばんちゃ」。
米沢生まれの私は、その発音を聴いて、遠い昔の記憶が蘇りました。
きっと、活字では蘇らない懐かしい言葉の記憶です。

『おっぴぃと海』では、そんな忘れ去られようとしている大切なこと、海にまつわる大切な話を「おっぴぃ」さんが、海里(KAIRI)という少女に語りかけます。

このミュージカルの情報はこのブログでも随時お伝えして参りたいとおもいます。
どうぞお楽しみに(^^♪

2016年10月11日火曜日

チャーハン

ラーメンの記事の次に
チャーハンというタイトルは
いかがなものか
という気もしないでもありません

しかし
好きなのです
チャーハンが

SCSミュージカル研究所の近くでいえば
八仙」」(はっせん)のチャーハンが最も好み
次いで、好きなのが
祥發順」(しょうはつじゅん)のそれ


チャーハンは
焦げ目がついているかついていないか
ギリギリのところで
水っぽくも、ぱさぱさもしていない
そんなのが好きなのです

おっと、
このブログ、食べログみたいになってきてしまいました
でもね、 この2店は仙台の文化横丁でも老舗のふたつ
もちろん、それぞれ、餃子や中華麺などが主軸のお店なんですが、
「チャーハン」のファンも多いんです

皆さまも一番町へお越しの際は
一度お味見されてはいかが(^^♪

2016年10月10日月曜日

赤湯でラーメン続けて2食

山形県はラーメンの年間消費量が全国一位なのだそうです。
それにあやかって、というわけではないのですけれど、
赤湯(山形県南陽市)にて、頂きました~。
 
昼は、来々軒(15分並びました)で中華そば。


夜は、龍上海(1時間以上並びました)にて、辛みそラーメンを堪能させていただきました。


なぜに南陽市か。
…実のところ、社員研修もかねて、事務所の皆で連れ立って、劇団四季ミュージカル『エルコスの祈り』を観劇に行ったついでなのでした。
『エルコスの祈り』の作者、梶賀千鶴子センセが同伴するという贅沢なツアー。 センセがラーメン2食頂きたいとのご所望であれば、スタッフは同調するしかございません(笑)

しかし、
…2食続けてのラーメン。
これでいいのか?

いや、これでいいのだ。

おいしいものをおいしいと食べられること。
これぞ人生謳歌の極意!?

2016年10月8日土曜日

キャンディ・レイ

うまれて初めてホイケ(フラダンスの発表会)の司会をさせて頂く機会に恵まれました。
会場で、司会の私にまで、お礼にと出演者の皆さまから頂いた「キャンディ・レイ」。
キャンディ・レイというのも、頂くのははじめて。
『フラ・イカ・メハナ・アケ・アロハ』の皆さま、本当にありがとうございます。

事務所に戻ると、さっそく稽古場へ降りて居合わせたマスターコースの研究生たちのなかでも、特に子どもたちにおすそ分け。


レイの材料は文字通りのキャンディのみならず、おせんべいやクッキーのようなものなど、バリエイション豊か。楽しいレイです。

子どもたちが大喜びしたことは言うまでもありません(^^♪

2016年10月5日水曜日

工夫

仙台市などが主催して来年8月に上演予定のミュージカル『仙台ねこ』。
毎週のお稽古場が充実しています。

何しろ120名を超える人数ですから、お稽古場での工夫も必要です。
会場確保をしてくださっている仙台市市民文化事業団の皆さん、いつもありがとうおございます。ご覧の通り、通常はイベントやコンサート、展示場などにも使用される交流ホールも、あっという間にお稽古場空間へと変身します。





そして、もちろん中身。稽古のプログラムにおける工夫も必要です。

今週は、SCSミュージカル研究所の稽古場でつくったダンスの「プロトタイプ」を皆さんにご披露しました。その後、即座に振付は会場いっぱいに展開されてゆきます。

このあとも、制作の進度にあわせて、稽古場では梶賀センセを中心とするクリエイティブスタッフによる様々な工夫が重ねられ、与えられた条件下での最高品質の舞台を目指します。


2016年10月2日日曜日

NaNaキッズクラス開講!(七ヶ浜町)~生み出し続けるしくみへ


七ヶ浜町(宮城県)にある七ヶ浜国際村という劇場を有する施設。
ここに私たちSCSミュージカル研究所のメンバーが通い始めて、16年になります。
そしてこのブログにもたびたび登場している、NaNa5931というミュージカルグループがそこで生まれて15年。

通い続けたこの年月が、今日、ひとつの結実をみました。

NaNa5931の1期生が主任指導員となって、NaNa5931のキッズ版ともいえるミュージカルクラス『NaNaキッズクラス』が開講したのです。


私たちが長年通い続けてきた理由は、ここで生まれ育った子どもたちが再び彼らが始めた頃と同じ年ごろの子どもたちに教え始め、次の世代への新しい舞台芸術を生み出してくれること、ひいては、私たちとつくる舞台芸術を通じて、ひとやまちを愛する豊かなこころや価値観を育んでもらいたいということです。
さらにそれが、この町に劇場施設がある限り世代を超えて続いてゆくこと。
すなわち、劇場を通じて、町をほこりに思い、町の発展に寄与してくれる人材を生み出し続ける仕組みづくりです。


「生み出し続ける」というところが大切。
難問、難題ではありますが、七ヶ浜町の皆さんの粘り強い取り組みとお力添えで、本日、それは大きな一歩を踏み出したように感じました。

プロデュースと指導をおおせつかっている私どもにとっても、大きな喜びの日となりました。


2016年10月1日土曜日

劇場を出ると…なぜか

久しぶりの秋晴れとなった仙台。
友人知人がかかわっている舞台を観に出かけました。


ミュージカル『ヘアー・スプレイ』。


楽しいお芝居でした。
皆さんの表情が明るかったのが、とても印象的。
やっぱり、舞台は、観終わった後に、こういう楽しい感じが残るのが理想的ですね。
出演の皆様、スタッフの皆様、よき時間をいただきました。
ありがとうございます。

さて、芝居を観た後などは、なぜかラーメン食べたくなってしまうものです(ぷぷぷ)
久々の秋晴れの空に誘われて、劇場からちょいと足を伸ばして、これまた久々の「味よし」(中倉本店)。
〆の辛みそラーメン!


満足度の高い一日となったのでありました。