2013年6月30日日曜日

変わり行く景色

昨年夏の七ヶ浜国際村ミュージカル、日生劇場公演で、出演の子どもたちが、打ち上げで大変お世話になったIさんが、東京からお見えになりました。
昨年のミュージカルにとても感動されたということで、日生劇場の舞台で演じた七ヶ浜の子どもたちの住む町を、自分の目でご覧になりたいということでした。

お申し出を受け、Iさんを町内をご案内するにあたり、私だけでは心もとないので、国際村のS係長のご協力を頂き、被災状況、復興状況なども含め解説付きのちょっと贅沢なツアーを観光して頂きました。
もちろん、私も便乗。

昼間に見るのは久しぶりの国際村ホール屋上からの景色。
ちょっと、びっくりしたのは、これまで見えなかった菖蒲田浜の 海岸線が見えたことです。
高台移転のための土地整備により切り崩された山の向こうに、美しい海岸線。


削り取られた山肌とは対照的な海の景色でありました。

変わり行く景色。
こうして、町は少しずつ、復興へ向けて歩み続けています。

Iさんは、初めて目にする七ヶ浜の景色をご覧になりながら、また子どもたちのためにこの秋に楽しいことを考えておられるようでした。

震災から2年3ヶ月が過ぎても、未だ仮設住宅での暮らしを余儀なくされている方々が身近に存在します。
一方、遠くからこうして被災地に手を差し伸べてくださる方もいらっしゃいます。
現在震災中の私たちにはとてもありがたいことです。

案内をさせていただきながら、我々は昼食をとっていないことに気がつき、塩竈方面にクルマを走らせて頂き、遅めの休憩兼の昼食。


Iさんや、同行カメラマンのY君。東北を、宮城を、七ヶ浜を、気にしていてくださって、ありがとうございます。
そして、お忙しいところ、ご案内いただいたS係長、ありがとうございました!

仙台に戻れば、そこではもちろん「繭姫」の稽古。
日曜日ですから、子どもたちもめいっぱいお稽古での時間を過ごしています。
さっそく、IさんとY君からいただいた、甘いものを稽古場の子どもたちに差し入れしました。


2013年6月29日土曜日

残り一ヶ月のペルソナ

SCSミュージカル研究所における今年の本公演。
「繭姫(まゆひめ)」の本番まで残り一ヶ月となりました。

作曲の日高哲英さんからは次々と譜面や音源が送られてきています。
生演奏を想定したアレンジで、かつかなり本格的ミュージカルを想起させる、素晴らしい楽曲ばかりです。


一方の稽古場では、演出の梶賀先生が香盤表(役者の出演順番、登場時刻、場面などをマトリクスで示すもの)の材料となる原稿を稽古場の隅で手際よくまとめています。



香盤表の作成は、通常、演出助手が作る場合が多いのですが、演出助手も出演者を兼ねていることもあり、時間短縮のため演出家自らが材料を作って演出助手にまわしていきます。
クリエイティブスタッフも、役者たちも連日フル回転です。

ヒロセ純も久々に舞台出演
さすがにダンスシーンはないものの(笑)、勿論歌う場面はいくつかございます。

このところ、一日のうち、自分の立場や役割がめまぐるしく変化します。学校に居る時間やプライベートにおいても、それぞれの立ち位置をキープしなければなりません。もちろん稽古場でもプロデューサーと役者という2つの仮面。

残り一ヶ月ですが、そんなペルソナをその都度しっかりと付け替えて、本番に向け精進したいと思います。

2013年6月28日金曜日

トンネルを抜けると

所用で午前中山形を往復しました。
仙台を出発するときは、霧雨。
ちょっと肌寒い。
山形もそうなのかな、と思いきや、
山形市上空は、夏の色が広がっていました。

あまりの格差に、思わず写真を撮りました。

帰り道、山形県側の高速道路。


ホラ、こんなにいい天気。入道雲まで。

しかし、宮城県と山形県の県境にある笹谷トンネルに近づくと、こんな感じ。
山頂に雨雲が忍び寄っているのがわかるでしょうか。


そして、トンネルを抜けると、そこは梅雨空が広がっておりました。


気温は、山形市内でクルマの外気温計は、27.5度を指していたのが、 仙台市内では16.5度。
仙台市と山形市では、ほぼ同じぐらいの時刻で10度以上の差がありました。

因みに、冬季間は、この現象が逆転します。
太平洋側の仙台はカラカラの良い天気でも、日本海側へトンネルを抜けるとそこは吹雪だったりします。
仙台市と山形市はお隣同士。距離にして40キロちょっとしか離れておりませんが、山形に行くときは、いつもこんなお天気のスペクタクルが楽しめます。

これだから、東北で仕事するのは面白い。
次回はどんな空が拝めるかな。

2013年6月27日木曜日

水面下

昨日は、東北学院大学に出講でした。ゲストの中村香織さんのお話は、なかなか興味深かったなぁ。私は案内役にもかかわらず、学生よりも興味深々でお聴きしていたかも。
 
さて、本日は梅雨時ですが、日中、所用で外を歩くと、時折陽が射したり風がそよいだり、気持ちがいいものでした。そして夕方からは、七ヶ浜町に移動。
七ヶ浜国際村パフォーマンスカンパニーの稽古日です。
海が近いせいか、夜風が爽やか。
 
施設内のこんな風景に佇みながら、ちょっと考え事するのも良いものです。
 
 
この時期は、例年、あちこちで次年度以降の様々な企画が水面下で進められる時期
私も連日、いろんなお立場の方々からそんな企画の相談に乗ったり、立案のお手伝いをしたりしております。
 
水面下と言っても、悪いことをしているわけではないのですが、諸事情で公に出来ないことが沢山あるんですねぇ。とにかく、皆さんのお立場を考慮しながら、楽しいことをいっぱい企画しております。
 
七ヶ浜国際村敷地内、アンフィシアターをとりまく水も、コリドーの灯りが反射してとても綺麗です。
ここは、水面下まですっかり見渡せます。
いずれ、現在水面下にある企画も、こんな風に美しくお見せできる時が来るでしょう。
 
それまでは、こうして佇んで、じっくりと考えを練って行くことといたしましょう。
 
 

2013年6月25日火曜日

日常

事務所の窓から見える空は、だんだん狭くなってきてはいるけれど、青空って、なんだかいいもんです。
今年はカラ梅雨なんだろうか、とか、屋内での作業はもったいないなぁ、などとぼんやり思う一方で、日常の業務は容赦なく押し寄せ、稽古や稽古場立会いが入ると、日常業務の時間は益々タイトになって行きます。「ぁあ、もうこんな時間」などと、ちょっと慌てることしょっちゅう。


さて、昨夜はミュージカル「常長の祈り」のお稽古。
稽古場の写真は(僕も参加しているので)撮れませんでしたが、
休憩時間に屋上階に行ってみると、きれいな夕焼けでした。


業務時間がタイトになっても、ちょっと体を動かし汗をかいた後は気持ちのいいものです。

稽古後に某団体職員の方と、定禅寺通りのとあるお店で食事をしながら情報交換ミーティングをしたのですが、体を動かした後は脳みそも活性化するのでしょうか?とてもテンポのよい話し合いをすることができました。

帰り道は、スーパームーンの名残。
月の色が鮮やかでありました。
しかし、戻ってからも結局、残務をやってしまう…

日常は次々と発生する仕事に追われがちですが、これまた楽し。
そして、空を見上げる余裕は忘れずにいたいものです。


2013年6月23日日曜日

日曜日のつぶやき

今日は昼からオペレッタ「こうもり」のお稽古場におじゃましています。
メインキャストに対する梶賀千鶴子先生の細かい指導が続いています。


キャストの皆さんのスキルも意識も高いため、演出家の要求はどんどん上がって行きます!
しかし、辛そうな空気は全く無く、むしろ笑い声の絶えない稽古場。喜歌劇をつくっている現場ですから、当たり前かもしれませんが…。

一方、別室では指揮者の本多先生による合唱指導も同時進行。
作品の精度が少しづつ上がっていくのが分かります。

休憩時間に外に出てみると、可愛らしい花が風に揺れていました。


梅雨の合間の爽やかな日曜日。
ふと、フツーのご家族や恋人たちなら、こんな日はドライブや家でまったりと過ごすんだろうなぁなどと考えている自分。しか~し、我々は、稽古を終えるや否や、西陽を浴びつつ比較的空いている286号線を仙台方面へ!
次の作品稽古が待つSCS稽古場に向かうのでありました!

またまた、あっという間の一週間が始まりそうです。
しかし、休みが取れないからといって、それ程ストレスを感じることもありません。
震災後は特にそう感じるのですが、
何しろ生きています。
加えて、優秀な仲間たちに支えられ、友人との語らいや、
ドライビングタイム、リラクゼーションスペース、オアシスがある僕は幸せです。
周囲に感謝しつつ、また、一週間、
愉しんで頑張るっちゃ(^-^)


2013年6月22日土曜日

富士山にまつわるレアアイテム

富士山の世界遺産登録が決定したというニュースが飛び込んできた。
一昨日、世界遺産にまつわる記事をこのブログで紹介したばかりなので、ちょっとびっくり。
 
 
3月末、伊丹に向かう機上からきれいな富士山見たっけなぁと、ぼんやり想っていたら、
 
突然思い出した!
ヒロセ純、実は、平成10年に静岡県と山梨県により制定された
「富士山憲章」を歌ったことがあるのだ。
 
その証拠がこれだ。
 
 
作曲は鈴木邦彦氏。氏は、西城秀樹や黛ジュン、奥村チヨ、ザ・ゴールデン・カップス、森田健作、江利チエミなどのヒット曲を連発していた作曲家である。
「憲章」をそのまま歌うという、言語道断というか大胆不敵というか画期的というか…いわゆる企画モノのお仕事であった。
その企画を聞いた時は少々驚いたが、当時、鈴木邦彦さんとお仕事をご一緒させていただいていたご縁もあり、六本木にあるビクターのスタジオで録音した。
歌う内容が「歌詞」ではないために、結構苦労した思い出がある。
 
しかし、
そのことはすっかり忘れたまま10数年の時が流れた
そこへ、冒頭のニュースである。
スタッフに「そーいえば、富士山がらみのCDがどっかにあったよね」と、訪ねると「そーいえば、見たことあるような気がします」(笑)と、探し出してきてくれた。
 
 
ジャケットの表紙は故中田喜直さんが指揮を執る姿。僕が歌った曲は、昔で言うところのB面ですな。今聴くとかなりシュールな感じにも聞こえてしまうが、この際、公開してしまいましょう。残念ながらCDそのものは限定版であったため、今は手に入りません。
 
でも…ネットを探すと、見つかるもんですね。
http://www.club-t.com/mp3/
「未来の子どもたちのために」歌唱版というやつです。
 
世界遺産登録記念のレアアイテム公開(笑)。お閑な方はご試聴くださいませ!
 
【参考までに(歌われているのはこのまんま)】
 
 
1.富士山の自然を学び、親しみ、豊かな恵みに感謝しよう。
1.富士山の美しい自然を大切に守り、豊かな文化を育もう。
1.富士山の自然環境への負荷を減らし、人との共生を図ろう。
1.富士山の環境保全のために、一人ひとりが積極的に行動しよう。
1.富士山の自然、景観、歴史・文化を後世に末長く継承しよう。
 
 
「富士山憲章」平成10年11月18日制定:静岡県・山梨県
 
 

美術、照明打合せ~「こうもり」

今秋上演予定の仙台オペラ協会主催オペレッタ「こうもり」。
昨日は、東京から照明家の塚本悟先生にお越しいただき、弊社事務所にていわゆる「照明打合せ」が行われました。

演出家、照明家、舞台美術家、舞台監督らが真剣なまなざしで、未だ見ぬ舞台の進行をシュミレーションしながら、意見を出し合っていきます。


今回は、美術家が作ってきた簡単な模型を用いてのシュミレーションでした。
模型を正面からお見せできないのが残念。
これは、当日までのお楽しみですからね。

とにかく、
あっと驚く瞬間あり、めちゃ楽しい場面あり、
ワクワクドキドキの「こうもり」となることは間違いありません。

公演の詳細、チケットのお求めは、仙台オペラ協会ホームページまで。

2013年6月21日金曜日

世界遺産

ミュージカルを通じて、どういうわけか小生が代表を仰せつかっているSCSミュージカル研究所は、「世界遺産」にご縁があります。

ご縁のはじめは、2004年の熊野古道の世界遺産登録(文化遺産における「遺跡および文化的景観」)。
この時は、秋田の劇団わらび座の作品「きらきら風の旅冒険」 ~熊野古道から~に、SCS主宰の梶賀千鶴子が脚本、演出で関わったこと。

二番目は、2011年に世界文化遺産に登録された「平泉」。このブログでも紹介して参りましたが、2008年から、ミュージカル平泉「夕焼けの向こうに」の制作に関わってきました。

そして今年。
下の写真は、一昨日の河北新報夕刊1面。


支倉常長が率いた慶長遣欧使節団の資料の世界記憶遺産登録が決定したとのことです。

ミュージカル「常長の祈り」上演に向けて、さらにはずみがつきそうな、嬉しいニュースでありました。

それにしても、熊野古道、平泉、支倉。
全て、私たちがミュージカルを作っている最中に世界遺産への登録が決まりました。

不思議なご縁を感じているところです。

2013年6月18日火曜日

すとれっち!

ワタクシ、体力に自信が無いわけではありません。
…のつもりでした。
 
小学校前半は虚弱体質でしたが、5年生からはじめた剣道は高校卒業まで続けました。
6年生の時にはスキーの選手(大回転)で大会にも出場しました。
中学校では陸上(ハードル)で市内の大会に出場。
 
…しかし、それらは、明らかに過去の栄光。
 
調子に乗ってさらに言えば、20代の後半には、梶賀センセにだまされて(笑)ユニタードまで着用の上、ダンサーもやってました。
 
…しかし、それも過去の栄光。もちろん、当時のビデオは封印しております。
 
そんなワタクシ、昨夜、ミュージカル「常長の祈り」の稽古で、久々にストレッチに挑戦。
オーディションに合格されたサムライ役候補の皆さんに混じって、汗をかきました。
 
いやいや、五十の坂を越えて、自分が、いかに変わり果てた姿であることかと実感。
 
 
ちなみに、上の写真。正しい姿は、ワタクシの目の前で、お手本を見せてくれているSCSの子どもたち。
「ニンゲンってすごいなぁ」と思わず、客観的になってしまいました(笑)
 
 
稽古終了後は、かねてから約束していた、旧知の友人ミュージシャンたちとの飲み会!
 
 
この写真の前のお店では、ギターのコンちゃんが、お店の人にサインをねだられる一幕も。
数ヶ月ぶりで集ったメンバーでの話題は尽きず、あっという間に時計の針は12時を回っておりました。仲間との楽しい時間に感謝。ココロのストレッチもさせていただきました。
 
明けて今日。
仙台は、梅雨入りしたそうであります。どよ~んとした感じの空と二日酔い気味の頭とはうらはらに、前日のストレッチのおかげか、身体中さわやかな筋肉痛であります。
 
二日酔いの症状が緩和した頃に、
「筋肉痛も発症がお早いことで…お若いということで何より。」
と、友人からのメール。
言葉通り、素直に受け取っておくことにいたしやしょう!
 

2013年6月16日日曜日

「繭姫」お稽古本格化

来月上演予定のSCSミュージカル「繭姫」(まゆひめ)のお稽古が本格化してまいりました。
 
 
久しぶりの大作に取り組む、SCSミュージカル研究所のメンバーは、連日はりっきって稽古場に通ってきています。
今日は、オペラ協会の稽古から戻った梶賀先生を迎えて、全幕通しの本読みが行われました。
指導員の皆さんの、テンションが高いので、稽古場は笑いの絶えない時間が夜まで続きました。
 
おっと、かくいう私ヒロセ純も
久々にこの作品で舞台出演いたします(^_^)
 
公演は7月27日(土)〜28日(日) @電力ホール(仙台市)
作・演出・振付 : 梶賀千鶴子
音楽監督 : 日高晢英
出演 : SCSミュージカル研究所
演奏 : SCSミュージカルオーケストラ
 
詳しくはSCSミュージカル研究所ホームページをご覧くださいませ!
 
 

2013年6月15日土曜日

『こうもり』Die Fledermaus

昨夜はカエル、今夜は蝙蝠。
連日、動物を相手にしているような表現ではありますが、は虫類のカエルも、ほ乳類のこうもりも、好き嫌いの分かれる生き物です。
しかし、どちらもよく観察すると実にかわいらしい。当然のことながら、ニンゲンたちとは違って、裏切りや、嫉妬、媚び諂いなどありません。ニンゲン以外の生き物たちは生きることにまじめです。

おっと、脱線しそうになりました。
昨夜のカエルの合唱がまだ耳に残ったまま、今日お邪魔しているのは、仙台市南部の小高い丘の上にある「こうもり」のお稽古場。


『こうもり』(Die Fledermaus)は、ヨハン・シュトラウス2世が1874年に作曲し初演された全3幕のオペレッタです。お話の内容が大晦日のパーティを軸としていることから、ドイツ語圏の歌劇場では年末恒例の演目となっているとのことです。

それにしても、動物たちとは大違いなニンゲンたちの生活と、それをおもしろおかしく音楽とお芝居で描いていく「こうもり」。
私は演出家、助手を送迎しながらSCS代表の立場でオブザーバー的に稽古場に入らせていただいているのですが、さすが仙台を代表するオペラ歌手の皆さんです。稽古が進むにつれて、それぞれの役柄の方々に見えてきます。豊富なご経験に支えられた表現の数々は私も大変勉強になります。

指揮の本多先生、演出の梶賀先生による、熱のこもった、それでいて楽しい雰囲気のなか、稽古が進んでいきます。両先生の息の合ったディレクションで、稽古を重ねるたび「喜歌劇」にどんどん磨きがかかっていくのがわかります。
今日は冒頭に舞台美術スタッフとの打ち合わせもあり、どんどん作品が立体化されていく感じです。

写真は、思わず演出家席から飛び出して指導にあたる梶賀先生。


仙台オペラ協会による「こうもり」公演は
9月7日(土)、8日(日)
東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)にて

2013年6月14日金曜日

かえるの合唱BGMに

久しぶりの米沢。
ミュージカル劇団「伝国座」のお稽古にやってきました。

今日のお稽古場は、我々指導陣が初めて伺う場所。


たどり着いたところは、なんと周囲を田んぼに囲まれた「米沢市愛宕コミュニティセンター」
山形は梅雨を通り越して夏の空気。気温も到着時で28度ぐらいありました。

そういえば、小さい頃、自転車でこのあたりまできて、カエルの卵を採って来て、家でふ化させた記憶が…

案の定、日が落ちたら窓の外はカエルの合唱!
それに負けない稽古場からの元気な声!


伝国座のみんなは、SCSから送られるDVDの課題に取り組み、毎週レッスンを続けていいますが、今日は月に一度の梶賀センセの指導。みんなの目もキラキラしています。


今日は6月29日に伝国の杜で開催されるイベント向けのお稽古もやりました。
DVD通信教育の成果かな、みんな振付け覚えるのが早くなったね!

レッスンの間じゅう、カエルの合唱隊の応援は鳴り止みませんでした。
日没直後の青い闇が、さらに深い色に変わっていきます。
深呼吸したくなるような、おいしい空気。
都会の稽古場では味わえない、贅沢なレッスン時間を過ごしました。


2013年6月13日木曜日

おいしい公開講座

おっ、東北学院大学のキャンパスにこんな看板が…
 
 
そうなんです。小生が担当している昨日の授業では、なんと仙台フィルから3名の演奏家がおいでになり「文化プロデュース」の授業の中で演奏も披露してくださいました。
 
 
教室に響き渡る木管三重奏の美しいアンサンブル。
 
 
こんな条件の悪い中でも、学生たちのためにと、快くトークと演奏をお引き受けいただいた仙台フィルの木立さん、千石さん、海野さんに心から感謝です。
 
 
講座の中では、震災後の仙台フィルがどんな演奏活動を展開させて行ったのか、そして、東北のオーケストラとして感じてきたことなど「文化プロデュース」に関連の深いお話を沢山頂戴しました。
公開講座ということもあり、登録学生以外の東北学院生や、職員の方も熱心に授業を聴講されていました。
 
授業を終えたのち、仙台フィルのお三方と私は、下館和巳教授のお取り計らいで、東北大学北門近くの「オジーノカリーヤ」へと移動。
 
 
超高層のウェスティンホテルのすぐそばにこんな閑静なスポットがあることに驚きです。
食事をしながら、有意義な内容の懇親会を開催しました。
 
 
立て続けにサーブされる美味しいお料理のクライマックス、もちろん「カレー」。
 
 
途中、地元のTV局の部長や東京からいらした写真出版関係の方も合流して、宴はさらに盛り上がりました。
美酒に酔いつつ、とっても内容の濃い文字通り「おいしい公開講座」の宵は、こうして更けて行ったのでありました。
 

2013年6月11日火曜日

「常長の祈り」お稽古スタートしました!

先週のオーディションを経て、いよいよミュージカル「常長の祈り」のお稽古がスタートしました。
昨夜の稽古場には、スペイン、イタリア、ブラジル、アルメニアからも仙台在住の外国人がいらして、稽古始めに参加していただきました。

さまざまな国籍、年代、職業の皆さんによる約100名の出演予定者で、宮城県民会館内の稽古場は、皆が一斉に手を広げたりするとかなり狭く感じます。
当面は、ミュージカルを創っていくための基礎的なレッスンを行っていきます。


キックオフの熱気にあふれた、時間はあっという間に過ぎていきました。
「常長の祈り」の進捗状況はこのブログで、随時発信していく予定です。
どうぞお楽しみに。

2013年6月9日日曜日

「こうもり」お稽古

今秋上演予定の仙台オペラ協会主催のオペレッタ「こうもり」。
今日は、合唱隊の皆さんが初めて「動き」のレッスンを受ける日でした。
 
 
外は夏を思わせる陽気、そしてお稽古場はさらに熱気に包まれました。
 
演出の梶賀千鶴子センセの指導のもとに、演出助手の三品英士くんがステップの手本を示しながら、手際良く合唱の皆さんをリードしていきます。
皆さん、最初は動きがぎごちない方も居らっしゃいましたが、覚えが速い。
 
 
今後のお稽古がますます楽しみです!
 

2013年6月8日土曜日

補完オーディション

今週月曜日に行なわれたミュージカル「常長の祈り」オーディション。
このブログでもお伝えいたしましたが、当日は予想を超える受験者数、うれしい悲鳴となりました。
従って、せっかく当日会場来てもらったのですが、SCS研究生の参加希望者については、時間の都合上、後日同様のオーディションを別途稽古日に実施するということで当日審査保留のご了解頂きました。
 
そんなわけで、仙台の一番町にあるSCS稽古場にて行った補完オーディション
 
 
作・演出を担当する梶賀先生はじめ審査員による厳正な審査が行いました。
 
 
既に、本オーディションを受験された方々には事務局から合否通知が届いているはずです。
 
来週はいよいよ合格者全員での稽古が始まります!
 

2013年6月7日金曜日

高台移転~七ヶ浜にて

昨日は定例の七ヶ浜国際村パフォーマンスカンパニーのレッスン

レッスン会場である七ヶ浜国際村に到着した頃は、ちょうど夕暮れ時でした。
事務局長、係長と、稽古前に事務室で雑談をしていると、ここ2、3日で、国際村東南の山の木がだいぶ伐採されていることを知りました。
津波で住めなくなってしまった住民の方々の住宅を高台につくるためだそうです。

ひょっとすると、震災前の景色からはずいぶん違ったものになっているのでは…という話題になりました。「まだこの明るさなら、確認できるかも、ちょっと行ってみましょう」ということで、職員の方々に同行していただき、その工事中となっている国際村の周辺を少し歩きました。
同行いただいた方のひとり、高橋事務局長は、長年、七ヶ浜町で絵を描いておられる方です。「震災後は、この辺でもスケッチしたんですよ」などと、この辺りの景色にまつわるお話を伺いながら、暮れなずむ七ヶ浜にて、短くも有意義なひとときをいただきました。


写真は、日が落ちてしまった直後で少し画面は暗いのですが、遠くに、今まで見たことが無い角度で、菖蒲田(しょうぶた)浜地区の海岸線を眺めることができました。


大好きな七ヶ浜の山が削られたり、高い堤防で海岸線が見えなくなってしまうことは、個人的に少々寂しい思いがありました。
しかし、これまで見ることの出来なかった景色に出会ったことも事実。

こうして見た七ヶ浜の海は美しく、
なぜか、目頭が熱くなるのでありました。

2013年6月6日木曜日

タイトルロゴ

ミュージカル「常長の祈り」のタイトルデザイン会議。
たかがタイトル文字と侮る事なかれ。
 
クリエイティブスタッフのブレインストーミングを受け
デザイナーから発案されたものの中から、
制作スタッフの総力をあげ候補を絞り込んでいきます。
 
 
3回目のデザイン会議ですが、
真剣な議論の末、
決定は来週以降に持ち越されました。
 
タイトルデザインが決定すれば、全てのキャスト、スタッフの想いを集約して、プロダクションが進行していくことになります。
つまり、「名は体を現す」という言葉があるように、
これは、とてもとても大切な作業なのであります。
 
時間をかけてじっくり作業にあたります。
 

2013年6月5日水曜日

合唱祭にて

3日前の日曜日。
朝から多賀城文化センターに出かけました。

宮城県合唱連盟主催による第64回宮城県合唱祭の講師をお引き受けしていたからです。

講師依頼のお電話を受けたときには、どうして合唱の専門家でない私が、と思いましたが、お話を伺えば「これはコンクールとは違って、合唱のお祭りなんです。だからそれぞれの団体がさまざまな工夫を凝らして合唱を楽しみます。そのあたりをご覧いただければ」とのことでした。

それならば納得です。音楽の専門教育は受けていませんが、地元で四半世紀ミュージカル制作に携っている立場からでということであれば、何かしらお役に立てるかもしれないと思い、喜んでお受けしたというわけです。

それにしても、合唱際の講師とは、初体験ゆえちょっと緊張しました。
しかも、参加団体は60団体以上!すごい数です。
この団体数を講師の4名、すなわち、應和 惠子先生(声楽家 宮城教育大学教授)、榊原 光裕先生(作曲家 ピアニスト)星 英一先生(福島県合唱連盟副理事長)と私が2人ずつチームを組んで、大ホールと小ホールで同時進行する演奏にコメントしていくというものでした。

それぞれの団体が、衣装や振付けなど思い思いの工夫をこらして、大変楽しい内。もちろん、合唱曲をひたすら演奏するグループもあります。丸一日かかる演奏会ですが、時間はあっと言う間に過ぎました。特に、中学生、高校生たちの真摯な取り組みや工夫に感動しました。

夕食弁当を頂いたあとには
1.ブロック賞受賞団体演奏
2.クロージングコーラス(部門ごとの合唱)
3.全体合唱「1000年の木」(榊原光裕作曲、指揮:星 英一 、ピアノ:榊原光裕)
というプログラムがありました。

写真は全体合唱のワンシーン。


「合唱」って、いいもんですね。


2013年6月4日火曜日

ミュージカル「常長の祈り」オーディション

昨夜、仙台市において、慶長遣欧使節出帆400年を記念して制作される芸術銀河2013ミュージカル「常長の祈り」の出演者オーディションが行われました。

私たちの予想を大幅に上回る約100名の受験者が、宮城県民会館内の審査会場に集まりました。


審査は、 作・演出担当の梶賀千鶴子先生、音楽監督の上田亨先生、主催者側の宮城県からは、環境生活部の佐藤幸徳文化振興班長、そして制作を担当する小生の4名で行わせていただきました。
今回受験された方々の年齢層は幅広く、かつ個性的な方々も多く見受けられました。
また、このミュージカルに対する皆さんの士気は高く、小生も審査しながら感心するような瞬間もたくさんありましたが、時折、審査員席から若者の演技に対して笑い声が響いたり、和やかな雰囲気。
一方、最後に、梶賀千鶴子先生から、作品に対する意気込みも伝えられ「いよいよ始まるぞ!」という緊張感溢れる場面もありました。

審査の結果は各人に郵送で通知されます。

2013年6月1日土曜日

life in the fast lane

今日から6月。
一年のまんなかにある月。
 
今年のお正月からここまでを、
もう半年と言うか、まだ半年と言うか、
人によって感じ方は様々でしょうが、僕の場合は「もう」って感じです。
この冬はなぜか記憶が薄く、何してたんだっけかな、という感覚。
ずっと引きこもっていたような…実際のところ気温も低く雪も多かったし、寒かったなぁ。
でも、ブログを読み返してみると、其れなりに活動していることにびっくり。
 
そんな冬が通り過ぎて、短い春が終わり、6月1日です。
今日は、氷の節句とか、氷の朔日(ついたち)とも呼ばれていて、水無月の所以はそこから来ているそうな。
(iPadのアプリが頼んでもいないのに教えてくれました、便利な時代になったものです)
なにゆえ氷が出てくるのか…僕は見たことはないけれど、昔は氷室ってのがあったそうです。
宮中や将軍家ではこの日に氷を食べる慣わしがあったようで。
水無月って、水が無くなるってことじゃないのね。
 
おっと、何を今日書きたかったんだっけか…
 
脱線ついでに話をすすめましょう。
季節が早く過ぎるといえば、思い出すメロディーが、イーグルスの life in the fast lane って曲。
1970年代にヒットした曲。ちと、古いですな。邦題は「駆け足の人生」だったかな。
確か、あんまり急いで生きると本当のの心を見失うぜ、みたいな歌詞じゃなかったべぇか。
一方、最初にこの曲を聴いたとき(高校生でした)から暫くの間、 life in the fast train だとばかり思っていました。
 
laneとtrain じゃ全く違った意味になっちゃいますね。
 
でもね、fast train が、アイシュタインの考えるようなものだったり、宮澤賢治の銀河鉄道のコンパートメントだったりしたら、おもしろいですよね。
時空を超えて行くような感覚。
追い越し車線より速い列車のほうがロマンあるよね、
などど、自分の聞き間違いを正当化(笑)
 
とにかく、今出会っている人たちとは、たまたま乗り合わせた同じ時代の列車で「時間旅行」をしているのだとしたら…ああ、楽しくなってきました。
 
いろいろ脱線して、かつダラダラ駄文になりました。
このあとの半年もどうやらおもしろくなりそうな予感。
僕の乗っているこの列車は脱線しませんように。