2016年2月29日月曜日

お稽古佳境

SCSにとっては珍しいストレートプレイへの取り組みです。
大岡信(おおおか・まこと)先生作の『あだしの』を舞踊劇にした『バベルの塔』(梶賀千鶴子・潤色、演出、振付)。
お稽古が佳境に入っております。
普段と違ってオトナの雰囲気漂うお稽古場。


写真:左から三郎役の亀井貢(かめい・みつぎ)、中央奥に演出の梶賀千鶴子、後ろ姿ですが、カエデ役の安室夏(やすむろ・なつ)。
手前は小道具の自転車(笑)

尚、初日1回目(3/26 14:30)のチケットは残りわずかとなりました。
お求めの際は下記連絡先までお気軽にどうぞ。


『バベルの塔 』~大岡信『あだしの』より~
      & 『DANCE DAISUKI』 2016 March

【日時】2016年 3月26日(    ①14:30~ ②18:30~
           3月27日(    ③11:00~ ④15:00~
         (各回20分前開場)

【チケット】前売り2,300円 当日2,700円(税込・全席自由)
ローソンチケット(Lコード 26321)
ちけっとぴあ(Pコード 449-459)

【スタッフ】
『バベルの塔』:潤色・演出/梶賀千鶴子 音楽/ヒロセ純  出演/安室夏、亀井貢ほか
『DANCE DAISUKI』:構成・振付/梶賀千鶴子 音楽監督:草薙潤一 出演/SCSマスターコース


皆さまのお越しを心からお待ち申し上げております。

【お問合せ】SCSミュージカル研究所
〒980-0811 仙台市青葉区一番町1丁目4-30さのやビル3F
        電話 022-224-7051 / ファックス 022-213-7789
        e-mail: info@scsmusical.com
        URL: http://www.scsmusical.com

2016年2月28日日曜日

きらきら

ちょっとサボると、机の上には稽古場に通う子供たちからの読書感想文が積みあがっていく。


とにかく全部、目を通す。
そして、
全員に、たとえ3行でもコメントを書いて、お返しする。

稽古場には、そんな短く稚拙なコメントでも、
待っていてくれる、きらきらの瞳たちがある。

有り難き幸せ。

SCSミュージカル研究所リーディングマラソン。
まだ文字を習っていない子供たちは、読んだ絵本を絵で表現して持ってきてくれる。
毎日のように本を読み、ノートのページいっぱいに文字やイラストを描いて持ってきてくれる子や、原稿用紙にまとめてきてくれる子、読書後の表現はさまざま。 大学生ぐらいになると、作者や主人公の心の襞まで入り込むような深い感想を寄せてくれる者もある。

そうした彼らの文字や絵を眺めつつ、実のところ、言い出しっぺの私のほうが大いに勉強させていただき、読書に端を発した楽しい時間を頂いている気がするのである。

大人たちは、どこかで、自分が子供だった頃のきらきらや、周囲のこどもたちのきらきらに支えられて生きている。




2016年2月25日木曜日

海の情景というメロディー

七ヶ浜に来ています。来月、小さな発表会をここ国際村ホールにて行うために、地元で活動するミュージカルグループNaNa5931が、2班に分かれてそれぞれのお稽古をしていました。
今回テキストで用いているのは、宮沢賢治先生の『双子の星』からのエチュードです。

2つのグループそれぞれ、自分たちで振付・演出に挑戦しています。したがって我々指導陣は「ある程度出来上がるまで見ないでね」などと、鶴の恩返しのようなことを言われています。
そんなことを言われると、余計に見たくなるのがヨヒョウヒロセ。
一つのグループをこっそりのぞきにいきました。


すると、子どもたちのダンスの後ろで、聞き覚えのある音楽が流れていました。

「あ、けんちゃんのつくった曲だ」 

震災前年の夏、40歳の生涯を駆け抜けていった、仙台の名ドラマー、一ノ瀬建治(いちのせけんじ)君。
7年ほど前、彼が生涯最後に作ったメロディーを、同じバンドのメンバー、サイトウミノルと只野展也がギターとシンセサイザーで彩のアレンジを施し、そして不肖ヒロセ純は、その楽曲を舞台に送り出す役割をそれぞれに担いました。


彼の曲は、福島市音楽堂で、ミュージカル『ふたごの星』(梶賀千鶴子脚本) の挿入曲として起用されました。タイトルは、海の情景。子どもたちの幻想的なダンスがけんちゃんのメロディーとの調和を見せていました。…。

けんちゃん、そうだったね。『ふたごの星』を福島の客席で一緒に観たっけね。
さっき、ホールの客席で子供たちを見ていたら、一気にけんちゃんの笑顔や、声、ドラムのビートが蘇ってきたよ。
けんちゃん、そういうことを忘れてたわけじゃないけど、子どもたちとの思い出の場所で、こんな風に悪戯な笑顔で、音楽とともに居てくれるのって、なんだか、嬉しいよ。


またね。


2016年2月24日水曜日

くるみ割り人形と狂詩曲

来月の『バベルの塔』向けの音楽制作に夢中になって、2日ほどブログをさぼってしまいました。
このような稚拙なブログでも読んでくださっている日常のある方がいらしたならごめんなさい。

さて、そんな中、昨夜は、さらなる刺激を求めて、コンサートに出かけました。
『仙台フィル×小曽根真×山田和樹』

演奏されたのはチャイコフスキー「くるみ割り人形」から山田和樹さんのセレクション、そして、小曽根真さんのピアノと仙台フィルの共演によるラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」。
山田さんの指揮による仙台フィルの生き生きとした演奏で、大変楽しい気分になりました。


前半は、私たちにもなじみの深いバレエ音楽でくつろぎ、後半は確かなテクニックに支えられた小曽根さんの情熱的かつ圧倒的な演奏。
ラフマニノフをあれほど親近感を持って聞くことができたのは、小曽根さんがジャズピアノストでもいらっしゃるからでしょうか。アンコールには、ご自身のオリジナル「マイ・トゥモロウ」。美しいメロディーと表現によって観客をクールダウンさせていく様に、さらに心を打たれました。


2016年2月21日日曜日

七のや

宮城県では初となる海の駅「七のや」が七ヶ浜町に本日オープンしました。
地元のミュージカルグループNaNa5931や同じくパーカッショングループのGroove7が、お祝いに駆けつけてパフォーマンスを披露。
都合で現地へ向かえなかった私に、地元のSCSスタッフがその様子を写メで送ってくれました。


七のやは、一時的に入場規制がかかるほどの大盛況。そしてパフォーマンスは大好評だったとのこと。
私たちSCSメンバーが、その近くの七ヶ浜国際村に、2001年から毎週ミュージカルの指導に通い続けて16年。国際村に通う町内の子どもたちが、こうして町の復興へもつながるオープニングに華を添えてくれたことを、嬉しく、そして誇らしく感じました。

間もなく震災から5年を迎える現地からの明るいニュースです。

2016年2月20日土曜日

小道具

『バベルの塔』のお稽古が続いています。
演出の梶賀センセ。突然スタッフに「確かあなた、いい自転車乗ってたわね、ちょうどいいわ、ちょいと運んできて見せてね」と。
数分後には可愛い自転車が稽古場で小道具と化しておりました。


今回のお芝居の小道具は、工夫を凝らしたお手製のものから、スタッフの私物、舞台美術会社からお借りしたもの、そして超高級品まで、バラエティーに富んでいます☺
役者の演技は勿論のこと、本番で使われる小道具たちも見所のひとつであります。

2016年2月19日金曜日

燭台のある食卓にて

ろうそくのあかりのもとで
友人たちと語らう

みんな想像力や妄想力(笑)が増大してくる


平泉の藤原氏四代の頃、もしくはその少し前
東北で話されていた言葉はどんなだったのだろう
京都や鎌倉のひとびとには、当時の東北地方の言葉はどんなふうに響いていたのだろう

友人たち其々の立場で、関西弁から、沖縄、アイヌ語、英語はもとより、ゲール語やオランダ語、ラテン語にまで話題がひろがる

おもしろい おもしろい
ろうそくのあかりは
ひとのこころの深いところまで照らし出す

2016年2月18日木曜日

なに作ってるの?

事務所は、今日ちょっとした模様替え。
その折にSCS主宰の梶賀センセが、何やら社員のF氏に机を囲んで話し込んでいました。その直後、姿を消したF氏。
私は、彼の居そうな地下の稽古場に降りてみました。

すると、 F氏はアシスタント2人を従えて、何やら工作中。


ひょっとして、次の舞台の小道具かな?と思いきや、ちょっと様子が違います。
こんな板を使った小道具、必要だったかな?


あまりに真剣な表情なので、「なに作ってるの?」と声をかけたいのを我慢。私は事務所に戻りました。


しばらくすると、彼が事務所に持ち込んできたのは、これでした。


机の下のスペースにぴったりの特注棚。
なんでも、 梶賀センセの発注で「A4サイズの台本制作資料が入る棚を足元に」ということだったのだそうな。

発注から30分での納品!
今年は稽古場前の「雪だるま」の代わりに、彼は「足元棚」をつくりました。
お見事。
やはり、気をつけなきゃいけないのは「足元だな」などと、言いそうになった私。

F氏、社内では「特殊工作員F」と呼ばれています(笑)


2016年2月17日水曜日

美味しい分だけ

2月ももう半ばということで、会社は年度末へ向けての様々な作業で、なんとなく気ぜわしくなってきました。
最も大きな作業は、年度末決算に向けた会計処理。個人事業主の方、私たちに関係するミュージシャンや役者さんへの「支払調書」は、先月のうちに皆さんへお送りしています。万一まだ届いてないよ~なんて方いらしたら、ご連絡くださいね。

さて、そんな折、今月は、いつもと違って弊社顧問税理士T先生の税理士法人オフィスにお邪魔しての月例会計監査。
私たちを待ち受けていらしたT先生は、なんと私の大好物の「君鮨」を準備してくださっておりました。


美味しい分だけ、きめ細かな監査となったことは、いうまでもありません(笑)



2016年2月15日月曜日

東北シェイクスピア脚本集

シェイクスピアの作品を東北弁に翻訳して、20年以上にわたり上演し続けている「シェイクスピア・カンパニー」の脚本集が、先週出版された。

実は、劇団名を The Shakespeare Company とシンプルに名乗れるのは、世界広しといえどもこの団体のみ。
というのも、主宰の下館和巳(しもだて・かずみ)さんが、英国にあるRoyal Shakespeare Company から、名称の使用許可を直接得ているから。下館さんは、2002年の秋にロンドンのグローブ座でアジア人としては初めてシェイクスピア作品の演出も手掛けている。
そんな品格の高いネーミングの団体が、品格の高い東北弁で、シェイクスピア劇を上演する。セリフは東北の人々の胸にすぅ~っと入ってくる。

本の帯は、女優の鈴木京香さんが書いてくださっている。


これは、脚本集の第1巻だそうで、残りの巻はこのあと随時発売されるとのこと。
因みに全5巻には下記のタイトルがつけられている。

第1巻 新ロミオとジュリエット/松島湾の夏の夜の夢
第2巻 新リア王/奥州幕末の破無礼(はむれ)
第3巻 恐山の播部蘇(まくべす)/縄文のから騒ぎ
第4巻 温泉旅館のお気に召すまま/仙台藩の十二夜
第5巻 新ベニスの商人/アトゥイ オセロ

遠方で上演されたもの以外、シェイクスピアカンパニーの作品は、ほとんど観ているということもあるが、その脚本は拝見したことはなかった。続巻もいまから激しく楽しみである。


2016年2月14日日曜日

お稽古場にて

土曜と日曜のSCS稽古場は、隙間なくレッスンが続きます。
日曜午前中の「キッズクラス」をちょっと覗いてみました。


キッズクラスは2つのクラスに分かれていて、幼稚園から小学校までのみなさんが、毎週レッスンに励んでいます。このキッズたちのクラスは、そこにいるだけでこちらも笑顔になってしまう独特の楽しい雰囲気があります。子供たちの持つ明るいパワーに触れると、私たちもなんだか自然にうれしくなってしまいます。

一方、今日は午後から同じ稽古場にてSCSの最上級クラス「マスターコース」のオーディションも行われました。マスターコースからプロの道へと進む方もおりますが、まずは本日の受験生全員が合格してくれることを祈ります。

稽古場はいつも未来に向かうエネルギーで溢れています。

2016年2月13日土曜日

まるい

きのう、桜の木のしたで
空を見上げていた


朝刊では、「アインシュタイン『最後の宿題』とされた重力波を初めて観測したと米研究チームが報告した」と…

宇宙って、ほんとにあるのかなぁ

ジェット機が上空を横切った
ひこうき雲を見ていると、
地球がまるいって、ことを連想できる

しかし、いや、まてよ
僕は「地球がまるい」ってことを、知識として知っているだけだ

ほんとにまるいのかなぁ

物事は、深く考えないほうが良い時もある

桜の木の枝をよく見ると、蕾がふくらんでいた

青い空を背景に
あの日、
狂おしく満開になっていた桜を妄想する

いのちはいったいどこからきて
どこへゆくのだろう

私の視界に
まるい蕾をつけた
桜の枝が広がっていたことは
確かだ


2016年2月11日木曜日

4年11か月

先週このブログにて「春の兆し」というタイトルで紹介した窓辺の花が、おととい2つ目の花を咲かせてくれました。


そして、あれから4年11か月の今日、窓辺では昨日まで蕾だったスターカーニバルが一気に花を開いてくれました。


そのかわいい薄紫の花の色を見ているとき、ふと、あかねちゃんを思い出しました。
ちょうど4年前の今日、2月11日、舞台衣装を選ぶ資料として稽古場で撮影した写真が、私たちの手元に残るあかねちゃん最後の写真となりました。
楽しみにしていたミュージカル初舞台を翌日に控えて、あの日あかねちゃんは津波に襲われてしまったからです。
稽古場にある写真の彼女は9歳のままですが、こうして春が巡ってきて花が咲くのを見るとき、その色の中にもう中学生になっている彼女が見えるような気がします。

最近は、ちまたで東日本大震災に関する風化の懸念を見聞きします。
しかし、

あの日から突然会えなくなった身近な人たちの記憶は、私の心の中で風化することはありません。
かえってそれは深まって、ことあるごとにあらゆるものに宿り、姿や色を変えて現れては話しかけてくるように感じるのです。





2016年2月10日水曜日

無伴奏

「無伴奏が閉店しちゃたんだってよ」
と、友人に聞かされたのは、確か私が20歳の頃。

かつて仙台にあったその伝説的な喫茶店に、初めて足を踏み入れたのは19歳のときだった。
やたら学業成績の良い、バロック音楽好きの友人の勧めで。
本を小脇に抱えて、アーケードから少し入ったところの階段を下りて。
実のところ、その頃ロックやフォークばかり聞いていた私は、単に「音楽通」を気取りたかっただけの、偽バロック愛好家だった。


たしかその近くに「とまと」だったかな、レストランがあって、そこのサラダが大盛だったから、月に1度ぐらい、レストラン→無伴奏というルートが、当時の贅沢だった。

しかし、ついぞ無伴奏に「彼女と二人で入る」ようなことはなかった。

思い出の、苦きコーヒー。


2016年2月9日火曜日

東北のジュリエット

待ちに待った本が手元に。
シェイクスピアの名セリフを、東北弁で表現して、それぞれのことばに興味深い解説がつけられている新刊。


今月、河北選書のラインナップに加わった
『東北のジュリエット』(下館和巳著)です。

一気に読みました。
シェイクスピアが書いた台詞の品格と、東北弁の風格が、同時に紙面から立ち上がってくるような一冊です。




2016年2月8日月曜日

舞踊劇『バベルの塔』,SCS『DANCE DAISUKI』チラシできました!

お待ちかねの3月公演のチラシが先週末に刷りあがってきました。
さっそくこのブログでもご紹介させていただきまあ~す(^^♪


公演名:『バベルの塔 』~大岡信『あだしの』より~
      & 『DANCE DAISUKI』 2016 March

【日時】2016年 3月26日(    ①14:30~ ②18:30~
           3月27日(    ③11:00~ ④15:00~
         (各回20分前開場)

【チケット】前売り2,300円 当日2,700円(税込・全席自由)
ローソンチケット(Lコード 26321)
ちけっとぴあ(Pコード 449-459)
【スタッフ】
『バベルの塔』:潤色・演出/梶賀千鶴子 音楽/ヒロセ純  出演/安室夏、亀井貢ほか
『DANCE DAISUKI』:構成・振付/梶賀千鶴子 音楽監督:草薙潤一 出演/SCSマスターコース


皆さまのお越しを心からお待ち申し上げております。

【お問合せ】SCSミュージカル研究所
〒980-0811 仙台市青葉区一番町1丁目4-30さのやビル3F
        電話 022-224-7051 / ファックス 022-213-7789
        e-mail: info@scsmusical.com
        URL: http://www.scsmusical.com


2016年2月7日日曜日

卒業公演

学生諸君15人が2年間力を合わせてつくってきた舞台『じゃじゃ馬ならし』の初日を観てきました。

この間、幾つもの高いハードルを乗り越えて上演にこぎ着けた15人に敬意を表します。
満席となった会場、そして、楽しく、美しい表現でした。
多くのゼミ先輩たちも応援に駆けつけてきてくれていました。

会場を出ると、彼らがいつも稽古を重ねていた、東北学院大学教養学部キャンパス礼拝堂あたり。
立春を過ぎた夕陽が、ほんのりと辺りを染めていました。


 

味噌ラーメン

米沢のミュージカル劇団「伝国座」の定例レッスンに伺う際には、稽古前に短い時間で夕食をいただく場合が多いのです。
大抵は名物の米沢ラーメン。
しかし、昨日は珍しく味噌ラーメンをチョイスしました。(@日の出食堂)


連れ出した独り暮らしの父の向かいに座って、丼につかまります。
お店の外に目を向けると、この時期に積雪の殆どない風景に少々戸惑います。
父にとっては有り難いようですが、雪に関連するお仕事の方々もいらっしゃるわけで、やはり、もうちょいと雪は降ったほうが良いのかな、などとボソボソ。
一方、愛宕山の麓の稽古場では、一年中ブレずに練習プログラムをこなす子どもたちの声。
その声には、惑いなき明るい未来を感じます。



2016年2月5日金曜日

仙台フィルと七ヶ浜

東日本大震災で、七ヶ浜町(宮城県)は町の面積の3分の1が津波の被害を受け、100名を超える方が町内で尊い命を失いました。
当時、私がたちがミュージカルを教えたり上演したりしていた町の文化施設の一つである七ヶ浜国際村も避難所となり、なかなk希望の光が見いだせない状況が続いていました。

そんな時、以前からお付き合いのあった日生劇場(東京)の皆さんのご尽力により、町に不思議の国のアリスに扮したソプラノ歌手、鵜木絵里(うのき・えり)さんと、9人編成の小さなオーケストラが私たちを励ましに来てくださいました。
『アリスのクラシックコンサート』です。
私たちは音楽を聴きながら、楽しい舞台を拝見しながら、自然に頬をつたう涙を感じていたのを憶えています。

これが その時の写真です。震災からちょうど3か月が経ったときでした。


さて、今年はあの忌まわしい大地震が起きてから5年を迎えることになります。
こんどは、あのとき七ヶ浜を訪れてくださったメンバーを含む仙台フィルハーモニー管弦楽団の皆さんが、フルオケでやってきてくださいます。


七ヶ浜国際村を拠点として活躍するNaNa5931のメンバーと仙台フィルの皆さんによる、プログラム終了後のスペシャル演奏も予定されているようです。


皆さん、2月6日(土)の夜は、ぜひ仙台フィルの美しい演奏と、スペシャルプログラムをお楽しみください!

お問い合わせは、七ヶ浜国際村(022-357-5931)まで。 


2016年2月4日木曜日

アラジン

SCSミュージカル研究所OBの渡邉寿宏(わたなべ・としひろ)さんが出演しているということで、出かけてきました!
久しぶりの東京。


劇団四季ミュージカル『アラジン』です。


先日仙台でロングランされていたミュージカル『美女と野獣』にしても、この『アラジン』にしても、SCSの稽古場から巣立った若者たちが、こうしてプロとして活躍されているのを見るのは、大変うれしいものです。


とにかく、のっけから楽しさ満載の作品。渡邉寿宏さんも大活躍。そして話題の「空飛ぶ絨毯」もしっかり見させていただきました。「あ~僕もあんな空飛ぶ絨毯が欲しい!…」と、いい年した私のような者も子ども時分の気持にさせてくれる、素敵な舞台でした。

最後のほうでは、隣に座っていた紳士が、眼鏡をはずして少し涙をぬぐうようなしぐさをされていました。ジーニーとアラジンの友情に感動されていたのでしょう。
ショーとしての楽しさはもちろんのこと時代や世代を超えて人の心を動かすストーリーと、役者さんたちの優れた表現力を堪能させて頂いた貴重なひとときでした。

2016年2月3日水曜日

春の兆し

昨年のSCS25周年パーティでいただいた胡蝶蘭。
ついに事務所の窓際で一輪、咲いてくれました。
嬉しき春の兆し。

しかし、ワタクシ植物を育てるのは素人。どうしてあげたらいいのかわかりません。
まずは、窮屈そうにまとわりついている不自然なものをはずしてあげようと思い、 とりあえず、胡蝶蘭の茎(枝?)がしばりつけてあった針金やら、くっついていたセロテープなんかを全部とってあげました。


これで、この子は自由な空間を得ることができました!
花は心なしか嬉しそうです(^^♪



2016年2月2日火曜日

若きジャズミュージシャンたち

インドネシア・フィリピン・タイ・シンガポール・マレーシアそして日本、28人の若きミュージシャンがやってくるというので、行ってまいりました。日曜日の七ヶ浜国際村。

Asian Youth Jazz Orchestra”(AYJO)という多国籍ジャズオーケストラのコンサートです。


いや~、感動いたしました。
殆どが20代前半とおぼしき若人たちの演奏。とにかく楽しい時間でした。
演奏技術もさることながら、ビックバンドとしてのまとまり、客を喜ばせる演出。
明るい気持ちになりました。

特に、パーカッションの2人組による、芸術性とエンターテイメント性を併せ持ったパフォーマンスは圧巻でした。客席も大喜び。
出口で、何人かの知人友人にお会いしましたが、普段結構辛口批評の友人も「想像以上によかった、来てよかった」と。

このAYJO、ここ、七ヶ浜国際村が今回の日本ツアー、ファイナルということですが、ぜひもう一度聴きたいと思ったバンドでした!

大学生たちの舞台

いよいよ本番まで残すところ1週間となりました。
東北学院大学 教養学部「俳優修業ゼミ」
卒業公演
じゃじゃ馬なら


公演は2月7日~9日
@東北学院大学泉キャンパス
(クリックでチラシが拡大出来ます)
入場は無料です。
学生諸君2年間の集大成でもある晴れの舞台、皆さまのおいでを心からお待ちしております。
事前にチラシ記載のメールアドレスにご一報頂ければ幸いです。

2016年2月1日月曜日

ファーブル昆虫記

『ファーブル昆虫記』。私の記憶にある45年前くらいに読んだ本は、もう手元にありませんでしたから、アマゾンで奥本大三郎先生の編集と翻訳によるポケットに入るサイズの本を求めて、時間を見つけては取り出していました。

ここまでで、もっとも心に残ったフレーズ…

「ひとりでしずかに観察をし、よく考えるのでなければ、たいせつなことを見落としてしまう」(ファーブル昆虫記〈1〉ふしぎなスカラベ -集英社文庫– 翻訳・編集=奥本 大三郎)


ファーブル先生は、野外観察などに出かけるときはほとんど一人で出かけていたそうです。変わり者とも評されていたようですが、この本からは、虫に関する情報はもちろんのこと、生きるということ、それに人間社会にもあてはまるたいせつなことなど、ファーブル先生が記した多くの示唆に富んだエピソードに触れることができます。

45~46年前、なぜか母は、虫に興味を持ち始めた子供の私に、ファーブル昆虫記全巻を揃えてくれました。全巻買ってもらうまで半年ぐらいかかったと記憶しています。きっと当時余裕などない家計をやりくりしてくれたのでしょう。この文庫本を読み進めるうちに、そんな子供の頃の風景も併せて浮かんできました。

第1巻を読み終えて、ふと思いました。
今の私が、稽古場のこどもたち、教室の学生諸君に伝えなければいけないのは、さきのフレーズ、そして「孤独な時間の大切さ」かもしれないな、と。
時代を超えて読み継がれる作品は、時間をおいて読み直すと、さらに深い感動を呼び起こすことが多くあります。

奇しくも1巻目、最後のページをめくった日は、昨夏逝った母の誕生日でありました。