2011年12月31日土曜日

大晦日

いろいろあった今年も残り6時間ぐらいです。

実家のある米沢に移動してきました。
天気も良く、途中で見た夕焼けもきれいでした。


国道は除雪がしっかりとされていて雪はありませんが、ちょっと横道に入れば「米沢らしい」光景を目にすることができます。

今日は大晦日。
大晦日といえば、国民的番組、NHK紅白歌合戦。
しかし。震災直後、つけっぱなしだったTV。6月ぐらいから僕はTVを殆ど見なくなりました。
全くTVを見ない日もあるぐらいです。

いつだったか、JUN_harvestのギター、サイトウミノル氏と飲んでいるとき、彼がエジソン以降と、エジソン以前という話を始めたことがあります。
つまり、音を記録することができるようになる前の時代には人々の音楽のあり方、楽しみ方はどんな状態だったんだろうということです。

TVを殆ど見なくなった僕は、さして日常生活に支障があるわけでもなく、かといってそれまでのTVに費やす時間を有効に使っているかといえば、そうでもなく、一体、毎日TVを見ていた時間はどこにいったんだろう、と思います。PCやiPadの画面を見てる時間と置き換わったのでしょうか?

気づかないうちに自分のために使うようになったんだ。
そう思いたい。(TVをあまり見ない僕も、仕事上、今夜の紅白は観るかも知れませんが。)

近頃はシンプルな生活にあこがれます。
震災後は、人のいのちの儚さを身近に感じ、
いつでもどこでも、人は死と隣り合わせだという実感があります。

ゆえに、いつ死んでもいいように準備しながら、歌を歌っていかねばとおもいます。
さきのエジソン以前の音の楽しみ方に想像をたくましくしていると、なかなか楽しい。
「楽器や歌の音が聞こえる範囲」でしか伝わらない芸術。おもしろいですよね。

そして、僕らの音は、出来るだけエジソン以前の楽しみ方をしていただけるように工夫していこうと思います。
もちろん、コンピュータなどの先端技術は使いながらも、コンセプトはエジソン以前。

震災後は知らず知らずのうちに、音楽に対する姿勢がそんな風にシフトしてきて、自分の呼吸が楽になってきました。

「楽」という感じは楽しいってことなんですね。

シンプルで楽しい。そしてスロー(手間がかかっている)。
2012年はそんな音楽をつくっていきたいなぁ。


沢山の別れと、嬉しい出会い…
2011年よさようなら。

それぢゃぁみなさん、

良いお年を!

今年もSCSへのご声援ありがとうございました!



公演パンフレットからの転載です。右クリックで画像表示してご覧ください。
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