2018年1月15日月曜日

翻訳しにくい

私の生まれ故郷の米沢。
今朝の最低気温が氷点下16.1度だったそうです。
思わず父に安否確認の電話を入れました(笑)

さて、話が突然飛びますが、そんな日本で使われている日本語。

「いただきます」
「ごちそうさまでした」
「よろしくおねがいします」
「もったいない」


日本語には外国語に翻訳しにくい言葉がいくつか存在します。
もっとも、その逆もたくさん例があると思います。
浅学の身ゆえ予めお赦しいただき誤解を恐れず申し上げれば、こうした外国語に訳しにくい言葉にこそ、日本らしさが隠れているように思うのであります。
そして、この日本らしさを世界に伝えることが、私たち表現活動にたずさわるものたちの使命のひとつのように感じています。

たとえば「よろしくおねがいします」。昔、私たちがカナダのトロントにある劇場で自分たちの作品を上演するときに、現地の劇場や技術スタッフの皆さんに対して出演者とともに「よろしくおねがいします!」とあいさつしたところ、うまく通じなくて苦労したことがありました。
返ってきた言葉が「そんなこと言われなくてもオレたちはプロだからちゃんとやるよ」という内容だったと記憶しています。

「よろしくおねがいします」には、こちらがへりくだって、相手をたてる、リスペクトの意味がふくまれています。また、相手の胸をお借りします、技術や力をお貸しください、私たちはしっかり取り組みます、という依頼や決意も含まれることがあります。
翻訳しにくいですねぇ。

しかし、それらの言葉は「声に出す」ことで身体に入り込んでいくものです。ある条件(状況)をそろえて、声に出すことで、先に述べた日本らしさ、日本人らしさを身につけていくことができます。と同時に、こうした表現することが世界に存在する様々な人的もしくは多国間との摩擦を軽減し、ユニバーサルな感覚となることを目指すべきであると考えます。
インターネットやAIの発達がどれほど加速しようとも、子供たちが日本人としての矜持をもって、世界へ羽ばたいてもらえるように、こうした翻訳しにくい言葉たちに注目し続けていきたいと思います。

したがて、今日もお稽古場ではキッズクラスをはじめとして、すべてのクラスで「あいさつ」を重要視しています。

「よろしくおねがいします!」


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