2019年6月5日水曜日

地下鉄がとなりを走る橋

契約している生命保険会社さんからの勧めもあって、最近スマホに「あるくと」というアプリをインストール。デスクワークに終始しがちな我が身を外へ持ち出しています。つまり運動不足解消の一助にとなるべく歩く心がけ。
先日も、朝からずっと机に向かっていたことに気が付き、陽が落ちる前にと、事務所ビルを背にしました。ちょこちょこ歩いて「大橋」にさしかかったとき、偶然向こう側を走る仙台市地下鉄東西線の車両を見つけました。


この橋は江戸時代にさかのぼる由緒ある橋。
昔つくったラブソング『はっぱのうた』に「 ことばが見つからなくて よどみ橋から大町あたり 歩き続けたね」という一節があります。このフレーズをイメージしたのもこの橋でした。
この写真の橋を右へ行けば、ご譜代町である大町、そして一番町へと続き。左へ行けば青葉城とよどみ橋方面へ行く道の二手に分かれます。よどみ橋あたりは、私が学生時代を過ごした場所。したがってこのあたりの景色は、20代の頃から慣れ親しんだ風景ということになります。

そんな大橋のとなりに数年前から、地下鉄なのになぜか広瀬川の上を走っている電車を見たとき、何か少し寂しいような違和感があったものですが、近頃ではすっかり慣れてしまいました。
しかし、このあたり、目を瞑れば、『はっぱのうた』の背景となった風景…角五郎町、澱橋、二高、仙商、扇坂の上、スポーツセンター、大橋、大町交番の角にあった大きな桜の木、ワシントンホテル…昭和時代の風景がありありと脳裏に浮かびます。

そして今やここまで生きて観てきたこれらの風景や出会い、経験は、創造の源のひとつ。
そして、それらはもう誰も見ることのない「私の記憶の中でのみ再現できる宝物」です。
いまもってみずみずしさを失わない大切な風景なのであります。

さて、この風景。
シャッターを押した次の瞬間、肉眼でよく見ようとしたのですが、広瀬川の上の電車はあっという間に姿を隠してしまいました。


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