2020年5月6日水曜日

【SCSミュージカル研究所名称変更のお知らせ】

 このたびSCSミュージカル研究所は「一般財団法人SCSミュージカル研究所」と名称が変わりました。
4月1日に登記し、5月1日に金融窓口の開設が完了、5月5日の子どもの日に、SCSフェイスブックページにてお知らせ致しました。
 これは、創立30周年の記念事業として準備してきたものですが、このパンデミックな状況により休業状態からの新たなスタートということになります。しかしもともとゼロからのスタートであった30年前の研究所設立時の初心を忘れず、さらに、東日本大震災後私たちの活動の軸に据えた「子どもたちの笑顔」が今こそ求められる時代に入ると確信し、新たな時代にふさわしい舞台芸術活動に夢を抱いております。
 この場をお借りして支えて下さっている関係の皆さまに感謝を込めてご報告いたしますとともに、今後も変わらぬご指導ならびにお力添えのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。


一般財団法人SCSミュージカル研究所
代表理事  廣瀬 純


・・・という、発表をいたしました。
新型コロナウイルスという、私たちの命を脅かす思わぬ敵の出現により、先の見えない状況が続いていますが、不透明感が増すほどに、私たちは、耳を澄まして、心を澄まして、創作活動を続ける必要性を感じています。

ほんとうに多くの皆さまのお力添えによってここまで歩んでくることができました。
SCSミュージカル研究所が30年間一貫して作品の中に込めた思いは「いのちの大切さ」「生きることのすばらしさ」です。いままさに、いのちを守りながら新しい舞台芸術を生み出していく時代に入りました。

SCSミュージカル研究所は一般財団法人という法人格を持つことにより、これまで支えて下さった皆さまへの恩返しが少しでも出来るよう、より公益性の高い事業展開も視野に入れています。楽しく、希望に満ちた舞台づくりと作品の上演が、一日も早く訪れることを願いつつ、挑戦を続けていく必要があります。
私たちの挑戦が何かしらの形で皆様のお役に立てることを願って精進してまいります。
このブログ読者の皆様にもこの場をお借りしてお知らせいたしますとともに、引き続き変わらぬご声援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます!



2020年5月1日金曜日

ブルーライト・センダイ

カレンダーは5月になったのだが、この事態はまだ収束の目途がついていない模様。
そして、僕らの行く末も目途がつかない。

この困難な時代、いまこの瞬間も命を賭して医療に従事されている方々を励ますために、ロンドンで始まって、世界中に広がりをみせているのだそうだ。
Light it blue...


仙台の小中学校の休講が5月31日まで、再延長が発表された昨夜、
どうかみなさんが、必ず安全でありますように。
僕はブルーライトに染まったテレビ塔を眺めながら、そう祈った。


2020年4月27日月曜日

伊勢屋横丁

宮城県で最初にコロナウイルス感染者が出たことを受け3月1日から稽古を自粛。さらに現在は緊急事態宣言を受けた宮城県の休業要請に応じ忍耐の時間が過ぎていきます。まさか自分の人生において100年に一度のパンデミックに出会うとは…。
そんなか、外の空気が吸いたくて事務所の周囲を少し歩いたいた時(たまに通る道なのに)こんな表示があることを見つけました。
「伊勢屋横丁」。


ふと、興味がわいてスマホの仙台時間地図というアプリを使い現在地を確かめてみると、明治の時代にはまだしっかり地図にも名前が残っていたんですね。 (この地図のすごいところは、GPSを使って昔の地図上に現在位置が示される)しかもこの通りは監獄に面していました(^^;)
因みに第二高等学校というのはのちの東北帝国大学(現東北大学)です。


さて、この地図から連想するに、この通りは江戸時代に米沢に端を発した仙台藩御譜代町のひとつ「柳町」からちょいと入った横丁だったのでしょう。とするとこの辺りには伊勢屋さんという屋号のお茶屋さんか何かあったのかもしれませんね。
御譜代町は、私がプロデュースした『仙台ねこ』というミュージカルの中でも重要なキーワードになっていました。

短い散歩の途中、一瞬時間旅行をしているような感覚になり、色々と妄想しながら、ちょっぴり楽しい気分になりました。


2020年4月22日水曜日

夕暮れの時は

まだ世の中のことなど何一つ知らない中学生の時分に、はじめて堀口大學さんの『夕暮れの時はよい時』という詩を読んだ。
大正と昭和という時代の隔たりがそうさせたのか、ノスタルジックな味わいとともに、年を重ねていくことへの不思議なワクワク感がわいてきたことを今も覚えている。

さて、この2か月ほど、私の生活の中心はすっかり事務所デスクとなり、椅子に張り付いてばかりだが、意外にやることも多い。うっかりすると陽が傾きそうな時間となる。

今日もそうだ。
ふと思い出し、慌てて野暮用を済ませるべく事務所を飛び出した。


新緑が間近に迫るこの季節。やはり陽はすでに傾きかけていたが、もうすぐ街が新緑の街路樹たちで美しくなることを感じる。
あと半月もすれば一年で最も仙台の街が輝く季節だ。
けれども、令和2年、2020年大型連休直前の今日。ますます世の中がわからなくなっているが、行き交う人々の表情や景色が、私には晩秋のそれのようにうつる。まるで地球の軸が大きくずれたようだ。

せめて、空を見上げて、もうじき最高の青空をバックに若緑色を湛える街路樹たちのことを想像してみよう。
せめて、そんな木々のワクワクを私の身体に取り込もう。
と、思った。

夕ぐれの時はよい時、 かぎりなくやさしいひと時。 
それは季節にかかはらぬ、
(堀口大學)

2020年4月19日日曜日

ありもの活用

午後から私は事務所で会議のホスト役となり、ほかのメンバーはそれぞれ自宅などの場所からの参加して、いつもはみんなで一つの部屋に集まってやるSCSの「指導員会議」を今流行りのオンラインで行いました。

参加したのは役員、社員、指導員の10名。しかし会議のエンディングでは、画面を通して、赤ちゃん2名、ねこちゃん3びき、指導員の同居ご家族2名に参加していただき、思いがけず17のいのちたちが集う、たいへん楽しくにぎやかなミーティングとなりました。

一方、近頃は「にわか動画編集者」になっている私。出来るだけ出費は抑えありものを活用していこうということで、かつて音楽制作などで使っていた機材たちが動画編集でもデスクトップをにぎわしています。所詮映像は素人と開き直り手持ち機材を使って遊び感覚で楽しんでいます。
機材たちの潜在能力を知る機会にもなり、久々に引っ張り出された彼らも心なしか嬉しそう(と感じているのは私の気のせいだとは思うのですが)。


月並みながら、ありものや無料のサービスを利用して行う日々の作業を通じて、人と人とのコミュニケーションの重要性を改めて感じています。

ほんとうに大事なものごとの輪郭が、どんどんはっきりしてくる世の中になりました。


2020年4月17日金曜日

オンライン会議

今日は初めてオンライン会議のホスト役を担いました。
緊急事態宣言の全国への拡大を受け、小生が担当する大学の授業もオンライン化が加速する様相を見せています。
今日のテストケースでは、オンライン授業で現実的に我々講師たちはどのようなことができるのかということを基本に議論したのですが、話は発展しシェイクスピアとパンデミックの話、Stay home と Stay at home の違い、「明けない夜はない」という言葉の元になったといわれるマクベスの話、医療分野のグローバル企業でお仕事されている方による市場変化の実感のお話など、多岐にわたる分野の話題が飛び交い、予定時間をすっかり過ぎてしまっていました。
どの話題も、平時ならば学生諸君とともに同じ空間で情報共有しながら考えたいテーマばかりです。 少しでも平時の状態に近づいた内容になるように、また、オンラインだからできることもありますから、その利点をどう生かしていくか。
幸い本日の会議での大きなトラブルはありませんでしたが、まだまだ、試行錯誤は続きます。

2020年4月14日火曜日

【レッスン休講再々延長のお知らせ】

今日の空はよく晴れて、お稽古場の前の街路樹たちは柔らかな緑色をまとい始めました。


しかし、感染者が増加稽古にある仙台。 レッスンの再開を再び延期することにしました。
みんなのいのちをまもるために。
5月8日(金)まで、SCSミュージカル研究所のお稽古はお休みです。

しばらく、僕はオンライン・レッスン用動画制作の作業を続けます。
やったことのない作業、新しいソフトウエアに触れるのも存外楽しいものです。
休講も3か月目に突入しようとしていますが、どんな気候変化にもめげずに、しっかりと成長して若い葉を伸ばそうとしているやわらかな緑色に、僕らの希望を重ねます。

こどもたちにあいたい。

2020年4月10日金曜日

本質

あっという間に桜は散ってゆきますが、
その向こうには、緑の季節が待っています。


このあとは芽生えの季節、そして新緑の季節。

さて、政府の発表に続いて日本のあちこちで緊急事態宣言が発出されるという状況ですね。
しかし、植物たちはこんなふうに間違いなく時間の経過とともに成長し生命を繋いでいます。地球上に張り付いている生き物の一つとして、私もそうありたいと願います。

まだ私の住む東北地方では今回のウイルス感染症で亡くなられた方はおりませんが「志村けん」さんの死は個人的に大きな衝撃でした。ご冥福を心からお祈りするとともに、私が子どもの頃から今までお笑いアイドルの第一線で走っておられるかたの突然の死で、ウイルスによる無差別攻撃はすぐそばまで来ているという危機を実感しました。

今回の新型コロナウイルスは生物ではないそうです。しかし他のウイルス同様地球上に存在しています。地球を大きな生命体と例えれば、ひょっとしてこのウイルスは地球そのものの生命維持のため何かの役割、ミッションを帯びて人間に憑りつきはじめたのかもしれないと思うようになりました。

いま彼らが壊し始めているのは、人間の社会や主義。
大きなパラダイムシフトが起き始めています。
地球上のあちこちで「人間の本質、物事の本質をあぶりだしている」ように思われてならない今日この頃です。


2020年4月5日日曜日

サクラ満開ナレドモ波高シ

仙台の桜が満開です。
事務所の近くのかわいい桜の花たち。


しかし、ころな状況ですから、酒を酌み交わしているような花見客はいません。
行き交う人もみんなマスクを着用して、ほんとうにまばらです。

体験したくない体験続きの春。

2020年4月1日水曜日

感謝しつつ、出来ることを。

SCSミュージカル研究所は、創立以来「いのち」の大切さを作品のどこかに込めながら、ミュージカルの舞台づくりをすすめてきました。
創立30年となる新年度。みなさまにお伝えしたいことも沢山あるのですが、それはのちの機会にゆずることといたしましょう。

例年であれば、今日から新年度ということで様々なかたちの新鮮で華やかな話題が聞かれるはず。ところがご承知の通りの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、流れてくるニュースも明るい話題がほとんどありません。
世界中が未知のウイルスを相手に、かつて体験したことのない危機に直面しています。
しかし、手をこまねいているわけにはいきません。
生きていかなくてはなりません。
どうせ生きるなら、楽しく生きていかなくてはなりません。
まずは、あらゆる角度から、出来るところから、命を守る策を講じていきましょう。

大げさな書き方に感じられたかもしれませんが、マスク2枚で防げるような事態でないことは明らかです。楽観は危険です。

そして、今まさにこの時も医療現場で命を賭して患者の治療にあたっておられる方々、一刻も早い治療薬の開発に向けて粉骨砕身している方々、物流を支えて下さっている方々、そうした皆さまに大いなる感謝を申し上げつつ、私たちも出来る社会的責任をひとつづつ果たしていかなければと決意を新たにする新年度初日であります。