2017年11月3日金曜日

すし屋

とにかくお寿司は大好きです。
山育ちで且つさほど裕福でもない家に育ったせいか、寿司を食べるという行為は、この年になっても、ちょっと贅沢な感じというか軽い後ろめたさのようなものも感じてしまう私です。
それでも、四季折々の魚介類をそのままおいしくいただけるお寿司の魅力にはかないません。時間と財布にちょっぴり余裕があれば、すぐにお寿司を食べたくなります。

さて、昨日観た歌舞伎。『義経千本桜 すし屋』。出演されていた中村獅童さん、今年の春に肺の手術をなさったとは思えぬ、見事な権太役を勤められておりました。あっぱれな完全復活とお見受け致し不肖ヒロセ純もその姿におおいに勇気づけられたひとときでした。


さて、その舞台に登場するすし屋の見世先には、鮨をつくるための桶がいくつか並んで登場します。その桶がお話の筋の重要な道具となる訳ですが、お話の筋はさておいて、気になったのは、その桶。
江戸時代におけるお鮨は江戸では「握り」、上方では「押し」が主流だったと何かの本で読んだ記憶があります。つまり、見世先に並んだ桶は、その鮨をつくるための桶というわけです。
本来お鮨はこの「押し鮨」が始まりらしいのですが、桶が見世先にずらっと並んだお鮨屋さんというのは、握り鮨のイメージしか持っていなかった私は、にわかに想像できない光景でありました。桶に入った押し鮨ってのは、一体どんなお味だったのでしょう…

江戸時代のおすし屋さんに想いを馳せていたら、またまたおなかが空いてきました。
全く衰えない我が食欲、の秋。
おっと、
芸術の秋(笑)

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