2013年11月26日火曜日

支倉常長とフィリピンについて

ミュージカル「常長の祈り」では、制作者として常長を宮城県における国際交流のフロンティアという位置づけでも取り組みを行いました。
そのひとつが、日本を含む6か国の多国籍キャスト編成でした。
そして、もうひとつ。
常長ら慶長遣欧使節が出帆する2年前に慶長三陸大地震による大震災があったという史実から、サンファンバウティスタ号の出帆を、現在の我々の復興への意気込みと重ね合わせて表現することでありました。

さて、その常長が最後に立ち寄った外国は日本に戻る途中のフィリピンです。
記録によれば、1618年の夏ごろから約2年間滞在したことになります。
恐らく、様々な史実から失意の帰途であったと推察できます。
そしてまたフィリピンは熱帯気候です。2年間の滞在期間中、きっと台風も経験したのではないでしょうか。

今月初めそのフィリピンを襲った凄まじい台風30号は、現地に甚大な被害をもたらしました。
死者は1万人以上とも言われています。
ネットやTVのニュースでその被害の大きさに胸を痛めておりました。
しかしミュージカルの制作者、主演と2つの草鞋を履いた状態の私には、連日の稽古や打合せで、東日本大震災の時のようにすぐに動ける状態にはありませんでした。

せめて少しでも募金か何かを… と考えていたところ、
今回「常長の祈り」の外国人キャストの募集でもご尽力いただいた公益財団法人宮城県国際化協会(MIA)様から、公演終了後の募金活動は可能かとの打診を頂きました。
冒頭のような目的を持って制作を行っておりましたから、国際交流(国際協力)という意味でも、私たちの制作趣旨にも合致します。絶好のチャンスを頂き、二つ返事でお受けいたしました。

実行委員会の皆さまのご理解も得られ実施された募金活動の様子は、MIAさんのブログでも紹介されています。
http://www.mia-miyagi.jp/blog/2013/11/post-258.html

現在、宮城県在住外国人のうちフィリピン人は、中国人、韓国人に次いで3番目に多いと聞いています。県内在住フィリピン人の皆さまの心情を想うとき、3.11を経験した私たちは、胸がつぶれる思いです。

今日のニュースでは、自衛隊が「サンカイ(現地語で友達の意)作戦」救援活動を本格的に開始したそうです。規模は海外派遣としては最大規模だとか。
東日本大震災で、私たちはフィリピンからも多くのご支援を頂きました。
少しでも彼の地で困っている方々のご支援が出来ればと思います。


今日は、文字ばかりで長々としたブログ記事になってしまいました。
最後に、ミュージカル常長の祈りで歌われた「水平線の彼方へ」 という歌の歌詞の一節。

♪言葉や文化が違っていても
 夢と夢が出会い
 願いが一つになれば
 国と国の壁を乗り越え
 世界がひとつになれるだろう


MIAが中心となったこの募金活動は、来月30日まで続けられます。
MIAホームページによる情報を下記に記します。
是非、ご協力をお願いいたします。


「フィリピン台風被災者支援募金」受付口座

・銀行名 七十七銀行
・支店名 北仙台支店
・口座 普通 9125426 公益財団法人宮城県国際化協会


※口座開設期間
2013年11月20日から12月30日まで
※税法上の取り扱い この募金につきましては、税法上の寄付金控除の対象とはなりません
ので予めご了承ください。

◆お問い合わせ
宮城県国際化協会企画事業課
Tel:022-275-3796
E-mail:mail@mia-miyagi.jp

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