2014年4月20日日曜日

字体

本当のことを言えば筆不精である。
お手紙やハガキを頂いても、なかなか返信が出来ずにいる。
返信をする気は満々なのだが、筆を執るのがどうも苦手である。
この場をお借りして、日ごろの不義理、失礼の段をお赦し頂ければ…などと甚だ勝手なことを申し上げてしまうお調子者なのだ。

一方で、このブログは、書き始めてからもうすぐ5年になる。
鉛筆やペンと違って、キーボードに向かうということが、続けられたきっかけだろうか。筆不精にしては、随分と続いているものだ。
思えば、この5年でタイトルになっているJUN_harvestにも、プライベートにも、そしてこの東北においても、大きな変化があった。
万事休す、と思ったことも何度かあった。
けれどもその度に「きっとなんとかなる」 という全く中てにならない確信のもとに、ここまでやってきた。なんとかなってしまうことが、少々怖いが、人生はそんなものかも知れない。

そんな筆不精のくせに手書きの文を頂くことはとても嬉しい。
うまい下手は関係なく、そこにある文字に書き手の人柄が映されているように感じるからだ。
今年も東北学院大学での授業が始まったが、出席票代わりの学生の文章にも必ず目を通している。 200人近い学生のレポートすべてに目を通すのは大変でしょうと周囲には言われるが、先の理由から意外に楽しいものだ。読む時間さえ確保できれば全く苦にならない。たまに学生たちの新鮮な感性にこちらが学ぶ時もある。

さて、字体といえば、先日、仙台三越で開催されていた「ビートルズ展」の最終日に出かけた折。


いろいろと、興味深い展示が多くあったが、なかでもメンバーの「自筆手紙」というのが、印象に残った。その文字からは、当時アイドルとして扱われた彼らの心の奥底に漂う(マスコミでの扱われ方とは違う)ある種のインテリジェンスのようなものが匂い立つようだった。
大げさかもしれないが、イギリスの風土や教育が彼らの音楽に重大な影響を及ぼしているのではとも感じられた。アーティストにとっての環境と教育の重要性を再認識。
4人それぞれが、文字を通じ、その字体を通じて立体化していくような感覚であった。

翻って、自分の字体をつくづく眺めると…
まだまだ、人生修行の途上であることを認めざるを得ない。

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