2013年8月26日月曜日

ガラパゴス

「ガラパゴス諸島に行って海イグアナと話がしてみたい」
などというと、大抵「変なの」と一笑に付される。だが僕はかれこれ30年くらい、彼らに逢いたいと思いつづけている。しかしながら、まだ実現はしていない。

なぜ、そんなに逢いたいのか。
だって、あ~んないかめしい風貌で、鋭い爪を持ちながら、彼らは草食系なんだそうな。どうも訳がありそうだ。
それに、まさに恐竜や怪獣を髣髴とさせるスタイル。
僕としてはもう十代の頃から興味津々なのである。
何の根拠も無いのだが「きっと彼らと話が通じる」と感じてしまっている。
死ぬ前にガラパゴス行きは実現させたいものだ。

さて、ガラパゴスと言えば近頃は携帯電話の「ガラケー」の語源としても話題。
なんか、進化に取り残されたというイメージでちょっと馬鹿にした感のある言葉。
でも、僕にとってはガラパゴスと言われるのは勲章である。何より憧れている海イグアナの生息地だ。

先日、自分が保有するそのガラケーのバッテリーが劣化してきた。周囲からは「いよいよ純さんもスマホデビューすか!?」などとはやし立てられ、ガラケーユーザーを卒業しようかと少々心が揺らいだ。

確かに5年半も使っているから外見がボロボロで、見た目が良くない。裏面の塗装なんかは、ほとんど剥がれ落ちている。
「やっぱ、替え時かな」という気分を携えて家電量販店に行ってみた。
ちなみに、今のガラケーってどんなんだろ?と思い探してみると、
なんと「ガラケーはもう1種類しか売っていない!」

心が決まった。

いよいよ進化から取り残されつつある。上等だぜ。
「このケータイのバッテリーパックと、新しい充電器をください」
気がつくと店員にそう告げている自分が居た。

で、届いた新品のバッテリー。


何しろ、このケータイは震災も一緒に乗り越えたやつ。

あの日、停電し情報が入りにくくなったとき、この小さなワンセグ画面で、荒浜に押し寄せる津波の映像を見たときのことは忘れることが出来ない。

一方で、当時震災で延期になったiPad2の発売日には、迷わずその日に手に入れたほどの新し物好きではあるけれど、震災後にケータイを握り締める場面を何度も共有しているコイツ。愛着というより、幾多の困難を乗り越えた同志って感じだ。
しばらくiPadとの協働で活躍してもらうことにしよう。

ガラパゴスでも文字通り「話が通じる」

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