2015年4月26日日曜日

握手

日曜のSCS稽古場は、キッズクラスやプライマリークラスの子どもたちの声が響いています。
一方、3階の事務所では、スタッフが次の作品の準備に追われ…

おっと、「忙しい」という字は心を亡くすと書きますね。
いけませんいけません。
忙しい時ほど、ココロにヨユーを持たなくてはなりません。

ふと、机の上の画面から目を離して、振り返れば、一昨日このブログで書いた「みどりの窓」の葉っぱがさらに大きくなっています。キッズクラスの子どもたちのダンスや歌の習得スピードにも驚きますが、この葉っぱたちの成長ぶりも見事です。

しかし…
私は知っています。
毎年、この後の季節に繰り返される出来事を。

それは…いずれ、時が来たら、知らないおじさんたちが梯子と共にやってきて、この木はバッサリと枝を落とされるのです。街路樹の宿命です。

けれども、今は、こんなに元気に手を伸ばしてくれているのですから、こちらも窓を開け、手を伸ばして、そっと握手をしてあげました。
別れが来ることは知りながらも、全くそれを想起させないほどの美しく瑞々しい若葉色です。


ちょっと柔らかな、若い葉っぱの感触でした。
こんなことが出来るのも、窓を開けることができるから。このビル全体は最先端の機器で電子警備されているのですが、造りがちょっぴり古風。そんなオフィスビルならではの、密かな楽しみです。

きっと気のせいなのでしょうが、
このとき葉っぱが私に話しかけてくれたような…
生きているものたちはみんな「言葉になる前の言葉」を持っているような気がしてなりません。


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