連休を利用して、シェイクスピアカンパニーの『新・ベニスの商人』を観劇してきました。
会場は仙台市内にある能boxと呼ばれる稽古場施設。
倉庫を改造した建物の内部には、標準的な能舞台を一回り小さくした舞台がしつらえてあります。
会場は満席。すべての回がソールドアウトという人気ぶりに、微力ながらもこのカンパニーを旗揚げ時から応援している者のひとりとして嬉しくなりました。
エンディングでのシャイロックの扱いは、あっぱれ。
文字通り『新・ベニスの商人』でありました。
能や狂言は、あらゆるものを極限まで凝縮した演劇と言われています。その日本が誇る演劇が上演される能舞台で、シェイクスピア作品が凝縮され、時に軽妙洒脱な演出によって日本の伝統と融合されていくように感じました。しかも東北の世情をしっかりと織り込んで。
劇場を出ると、卸町を通る風に季節が変わりゆく匂い。
いのちが一斉に芽吹き花咲き始めるこの時期にふさわしい、
さわやかな後味を残してくれた作品でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿