健ちゃん
きっとこんな風にクルマを運転したり
さりげない会話の中に、
明日の予定など出てきて
そして
じゃ、またねと普通に別れて
また次の日に会えたりして
酒を飲んで泣いてみたり
バイクで転んでみたり
女の話で盛り上がったり
きっと普通のことをたくさん
残り時間など気にせずに
きっと普通にもっとやりたかったんだろうな
釣りとかキャンプとかさ
だけど、普通って難しいんだよね
以外と
最後まで自分のことよりも俺たちの
体のことを気にしてさ
ちゃんと今週健康診断も受けたぜ
あんまり得意じゃないけど
普通のこともやってみてる
会えなくなって1年経つけど
7月28日は生涯忘れないよ
ベッドを囲んだ
最後のバンドミーティングで
ちらっと目を開けてくれたよね
何か言いたそうだった
ゆうべ
山に登って
光の海を見ながら
あのとき
あなたが望んでいたことが
わかった気がしたよ
自由に正直に
あなたの分も生きてみるよ
後輩に自分の居場所を教えるくらいだから
もうわかってると思うけど
明日からライブ再開だよ
ほんとにいい後輩を紹介してくれたね
ありがとね
バンドは気持ちいい仕上がりになってるよ
少なくとも俺は
追悼ライブなんて気はないし
一緒にまた「普通に」始めるって感覚だよ
ゆうべは霧の中で
あたらしい感覚をまさぐるように探していて
それは少しずつ見つかりはじめて
その光の海は
言葉や音に変わっていくんだ
会えないけど
新しいスタート
応援してくれよ
今夜はやけに穏やかな夜だ
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