普段、客席から様々な舞台作品を観るときには、商売柄というか悲しい性というか、ほとんどの場合、邪念が入る。
例えば、
役者やダンサー、そして歌手たちの練習量や稽古場の様子を想像したり、節回しや台詞回しが気になったり、メロディーの癖が気になったり…しまいには舞台美術や衣裳の予算が気になったり(笑)
そうなると、殆ど「楽しむ」という感覚からは、ほど遠いものになってしまう。観客失格。そして、邪念に負ける自分の修行不足を毎度痛感することになる。
しかし、
今夜のミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」(劇団四季@イズミティ21大ホール)は、違った。
初めて観た作品でもないのに、我を忘れて楽しんでしまった。
気が付いたら、スタンディング・オベーションをしている自分がいた。
周囲のお客さんも「もっと観たい!」と、興奮気味。
このところ、いろいろとあったせいか、我を忘れるような時間を持てたことは、大変によかった。
客席の心を震わせる、邪念を寄せ付けない、あっぱれな演技、パフォーマンスとともに、客席を楽しませるという「エンターテイメントの神髄」を見せて頂いたような気分であった。
0 件のコメント:
コメントを投稿