文学座のお芝居「再びこの地を踏まず」。
梶賀千鶴子先生と弊社取締役の村松さんが初日を観て「純さんも観たほうが良いわよ」と勧められたので、千穐楽を見た。
一昨日の新宿にて。
西川信廣さんの演出で、上田亨さんが音楽を担当されていた。
それにしても、マキノノゾミさんのが書かれたセリフにはやられた。
非常にチャーミングに描かれた主人公に乗せられた挙句に、
二幕の最後。
あえて野口英世の母を舞台に登場させなかったのはこのためだったのか。
東北弁での母への独白、決意。
東北人の私には、言葉がそのまま入り込んできた。
「お母さん、人の役に立つことをやる」
その通り。
私の胸に突き刺さってきた。
命を賭して義を重ずるサムライを見るようだった。
久しぶりに心がぐいぐい揺さぶられる、良いお芝居を観た。
役者さんたちの力量は申し分なく、さすが文学座の皆さま。
幕が下り、客電がともるのが恨めしく思えた。
しばし劇場の天井を見ながら、
こらえつつ、
この夏とともに逝った、母を思い出していた。
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