2015年6月21日日曜日

コーヒー

学生時代に西班牙(スペイン)館という喫茶店で長くアルバイトをさせて頂いた経験がある。
今の仙台市青葉区本町家具の街あたりにあったそのお店、ビルのオーナー(もともとはとある造り酒屋のご一族)が、当時内装と調度品だけで数千万円の資金を投入してつくったという喫茶店である。アルバイトが出来るのは男子大学生のみ。男女雇用機会均等法ができる前のお話(笑)
コーヒーがメインの喫茶店でありながら仙台の街のど真ん中に10台分ぐらいの専用駐車場も備えていた。内装壁の煉瓦などは、わざわざスペインに外注して焼いてもらったものを船で運んだのだそうだ。

今、思えばそこで私はオーナーやチーフから知らず知らずのうちに「本物とは何か」という勉強をさせて頂いたのかもしれない。アルバイトとはいえ、チーフは職人気質の厳しい人だった。 毎日のようにコーヒーを淹れる練習、サンドウィッチをつくる練習をさせて頂いた。お客さまに自分の淹れたコーヒーをお出しできるまでに最低2年の修行が必要だった。

そんな経験をしているせいか、未だにコーヒーを飲む習慣がある。
缶コーヒーやインスタントコーヒーの時もあるけれど、たまには、コーヒーを淹れることにじっくり取り組んでいるお店に行きたくなる。

事務所から歩いて3分ぐらいにある「イノダコーヒ」(正式名称には、「コーヒー」の末尾の長音符は付かないらしい)。


最初はブラックで少し頂き、ミルクを加えて、ゆっくり最後まで、というのがいつもの頂き方。
京都の老舗コーヒー店の味が仙台でも味わえる。


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