不思議と雪の無い
ふるさとの温泉場へ
父を誘った
手を引いて湯船につかる
湯煙の中で迎えた
2015年の大晦日
ふと
45年ぐらい前の
幼い記憶が蘇る
大衆浴場や銭湯が
苦手だった私
そのくせ父の会社の慰安会では
この小野川温泉に来て
「王将」を人前で歌ったりする
そんな少年だった
父によれば、当時の旅館はもうないらしい
その頃
母は半熟卵を
「はい、ラジウム玉子!」
と食卓に出していた
懐かしさと哀しさが
湯に煙る
さようなら
2015年
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