2015年12月3日木曜日

風土

米沢有為会(よねざわゆういかい)という全国組織があります。ホームページによれば「米沢地方(置賜)の奨学育英、産業・文化振興と会員親睦を目的とした出身者、在住者による会員制・公益社団法人です。」とあり不肖ヒロセ純もその会員にさせて頂いていることから、復刊第65号の会誌が送られてきました。


ページをめくっていると、支倉常長役の私の写真があってちょっとびっくり(笑)。昨年の全国田んぼアートサミットにおけるミュージカル「常長の祈り」の記事でした。取り上げて頂きありがとうございます。


それはさておき、この記事の10ページくらい前にあった山形大学教授の山本陽史さんによる「第12回文化大学」のレジュメ記事は、私にとって様々な示唆に富んだ内容で、感銘を受けました。
文中「戦後最大の思想家と評される吉本隆明が米沢高等工業学校(現山形大学工学部)を卒業したことはあまり知られていない」というくだりは、知らなかったのでびっくりしました。
吉本隆明は、戦中、米沢高専の学生として青春時代を過ごしたのだそうです。そして、そこで友人を通じて宮沢賢治の作品、特にその詩に傾倒していったそうなのです。それは、その後の吉本隆明の思想に、大きな影響を及ぼしたと。

米沢と言う風土が吉本隆明の思想や言葉に対する感じ方に影響を及ぼしたという山本先生のお話し、私も生で聞いてみたかったなぁと、興味深く読ませて頂きました。
風土と言えば学生時代に、吉本隆明の本と並行して読んだ、和辻哲郎博士の『風土』と、風土が人間に及ぼす影響に関する考え方が、ちらと頭をよぎりました。

翻って、冒頭の支倉常長、そして米沢で生まれたとされる伊達政宗公ともに、この土地の風土の影響を受けていたに違いなのだろうとも感じました。
さらに、米沢高等工業学校は地元ミュージカルグループ「伝国座」が初めて演じたミュージカル『Faith(フェイス)』のお話しのもとになった場所です。

不思議なエニシを感じながら、ふるさとからの冊子をめくりつつ、米沢という土地、その風土を想っていたのでありました。

制・公益社団法人です。

0 件のコメント: