彼と出会った刹那に、ぱぁ~っと、大量の事柄について対話したような気がしました。
普段の私ならばおそらくタクシーに乗って移動していたであろう距離。しかし、歩数計携帯効果でしょうか、私はホテルをチェックアウトすると、「歩いて」友人との待ち合わせ場所に向かっていました。
気持ちの良い初冬の朝。東京駅、坂下門、二重橋…と歩いて日比谷公園に差し掛かった時、
そのカレと出会ったのでした。
あとでワタシはカレに日比谷ネコと名前をつけました。
ワタシ: おっと、急に目の前を横切るとは、ビックリだ。日比谷公園に猫がいるとは!
日比谷ネコ: 失礼な言い方だな、君、僕はもう長いことここをねぐらにしているのだよ。君のほうこそ、こんな天気のいい、しかも月曜の午前中に公園を散歩とは… 仕事していないのか?
ワタシ: いや、待ち合わせ場所に行く途中なんだよ。
日比谷ネコ: カメラぶら下げて、仕事か?
ワタシ: これは趣味だ。
日比谷ネコ: 人間ってのは、記憶やノスタルジーに固執する生き物なんだな。
ワタシ: ??? …ところで、1枚撮ってもいいですか?
日比谷ネコ: かまわぬが、撮ってどうするのだ。
ワタシ: ブログに載せようかと。日比谷公園のネコちゃん♡なんてね。実は今、一枚撮らせていただいたんですが、ちょっと手前の葉っぱが気にかかるんで、もう一枚!
日比谷ネコ: くだらん。(移動し始める)
ワタシ: あ、一枚だけ、こっち向いてください!
日比谷ネコ:(振り向かずに) 我々は決して後へ戻ることはしない生き物なのだよ。
カレは、あっという間に木の陰へと消えて行ってしまいました。公園では、お昼に向かう太陽浴びて、もうすぐ葉が落ちそうな紅葉が、キラキラしておりました。
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