約1年前からの計画がついに実現しました。
来年はSCSミュージカル研究所創立25年というクオーターの節目であることから、そのプレ企画とも位置付けていた「能楽体験教室」です。
目的は、日本が世界に誇る伝統芸能「能」の世界を研究生に体験してもらうこと。
一流の能楽師の方が私たちの稽古場においでいただくのは勿論はじめてのこと。SCS研究生にとっても我々スタッフにとっても、そこはものづくりの日常の場であります。
ここにおいでいただくことの意味は大きいと感じていました。つまりお能は、私たち創作舞台作品を作る者にとって、かつ日本人の舞台人として必ず知っておくべき世界であると感じていたからです。
おいでいただいたのは、喜多流能楽師の粟谷明生先生と佐藤陽さん。そして仙台在住のお弟子さん2名の方々。
私たちのお稽古場は、あっという間に粟谷先生のエネルギーに包まれて別世界に!
一流の方には、言葉にできない圧倒的なパワーがあります。
体験教室のはじめは、みんな未体験ゾーンに入る緊張の面持ちをしていましたが、粟谷先生の楽しいトークと相まって、気が付けば非常に楽しい雰囲気とともに、すっかり粟谷先生のペースにはまり込んでおりました。
尚、その様子は粟谷明生先生のブログでも綴って頂いておりますのでご覧いただければ幸いです。
実は不肖ヒロセ純、その時間の中ごろに「モデル」をやらせていただきました。
能装束です。
ホンモノです。そしてホンモノの能楽師の方々が所作も鮮やかに着せてくださいました。
こんな経験はきっと一生に一度、いや、おそらくもうないでしょう。
面(おもて)を付けさせていただいたとき、自然に涙が滲んでくるような感動を覚えました。
私は日本人である、と強く感じた瞬間でもありました。
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