2015年2月2日月曜日

この藝において、大方、七歳をもて初めとす。

今日のブログ記事の表題は、世阿弥が著した「風姿花傳」、
そのなかの「年來稽古條々」冒頭部分である。

どうやら、芸事を始めるのには、7歳ごろからがよいという意味にとれる。
以前ここで書いたかもしれないが、当時に比べれば平均寿命は延びているから(もっとも世阿弥は当時にしては長生きしているけれど)だいたい七掛けくらいで考えると、これは5歳ぐらいということになるであろうか。

「ちょうど彼らぐらいの年頃かな」
昨日の日曜キッズクラスを観ていて、ふとそんな風に思った。
人間には個人差があるから、一概には言えないし、個人的には何かを始めるのに早すぎることも遅すぎることもないと思っているが、偉大なる先人があらわした目安は様々な意味で示唆に富んでいる。奥が深い。

さて、この写真、子どもたちのおしりにそれぞれのご家族お手製のしっぽが付いているのがおわかりだろうか。


かわいい(^^)
これは、先月、猫がテーマになった詩に私がメロディをつけたものに、早速センセが振付し、昨日のクラスと今日のクラスの子どもたちに指導員のお姉さんたちが教えているところである。家族の愛情も身に着けて、子どもたちが歌って踊る。とにかく、かわいい。春の発表会では皆さまにお披露目できるであろう。

「年來稽古條々」七歳の部分のパラグラフを私なりに解釈するならば、無為自然、明朗闊達を基本に、子どもたちと接するべきと捉える。

実際、センセも若き指導者も稽古場ではそのようになっている。
芸が人を育てていくことの典型か。

日本人としてミュージカルを創作するならば、そこに日本の伝統的な技や様式、先人から連綿と受け継がれてきた精神性や哲学を、制作、稽古、上演、すべての局面において、出来るだけ注入する努力を怠ってはならない、と感じている。

0 件のコメント: