先日、アマゾンを散歩(もちろんネット上の)していたら、こんな本を見つけて衝動買いしてしまった。
一昨日の新成人たちを見て、ふと思い出したのは20歳の頃の自分。社会のことや人間関係の妙も全く知らぬままに、頭でっかち(今でも頭が大きいと言われるが)のままに、哲学や宗教に関わる本を読み漁っていた。
その頃は、お金がなかったから、図書館を利用することも多く、この「世界十五大哲学」という本も図書館で手にした記憶があった。その本が文庫本として復刻されていたのだ。
現在、復刊されたこの本はカバンに入れて時間のあるときにパラパラ読み続けている。
難解な哲学を入門者のために、平易な表現で紹介していることでも有名な本だ。
今読み返しても、非常に面白い。
そして、優れた書物には、何度読んでも、そのたびに新しい発見がある。
この本は各章の最後に参考文献や、研究書・学術書の紹介がある。
恐らく私は一生かけても読み解くことは出来ないであろう、そうした書物たちへの入り口でもある。
大学では、故石川文康先生の哲学の授業をとった。
その授業で聞いた「ア・プリオリ、ア・ポステリオリ」という言葉は、なぜか(理解しているとは言えないが)今でも覚えている。
一方、先生のカントのお話などは、情熱的なお話しぶりであったことを覚えている。しかし難しくて当時の私にはよくわからなかった。
けれども、その「よくわからない」という部分に、強い興味をひかれた記憶が、今でも鮮明にある。
この本を読み返しつつ思うのは、いまだに20歳当時の「よくわからない」というところから抜け出していないことであった(笑)。
【追記】この記事をアップしてからもうひとつ思い出した。
哲学が「百学の王」であるということを教えてくださったのも石川先生だった。
英文学科の先生ではなかったせいもあり、あまり接点はなかったが、なぜか石川先生の授業ではいつも前のほうの席に座った。そして、「『百学の王』かぁ、『百獣の王』みたいな響きでカッコいいな」と感じていた。
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